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SNAPSHOT 2026-10-12 07:30 JST

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📡 Signal|Chainlink、80超のチェーンから1つのボールトへ入金できる仕組みを公開

Chainlink が、DeFi のボールトに80超のチェーンから直接入金できる CCIP Vault Adapters を公開。Aave・Lombard・Maple が採用を表明した。

LiveMakers Editorial Desk

📡 Signal|Chainlink、80超のチェーンから1つのボールトへ入金できる仕組みを公開

Chainlink は10月8日、分散型金融 (DeFi) の運用商品「ボールト」が、80を超えるブロックチェーンから直接入金を受け付けられる仕組み「CCIP Vault Adapters」の提供を始めた。ボールトの本体は1つのチェーンに置いたまま、利用者は自分の資金があるチェーンから入金と払い戻しができる。

DeFi の資金は多くのチェーンに散らばり、ボールトは1つのチェーンにある。その間を埋めるのはこれまで利用者自身のブリッジ操作だった。Chainlink はその手間をボールトの側で引き受ける形にし、Aave や Lombard、Maple などが採用を表明した。

ボールトを動かさず、入口を増やす

ボールトは、預かった資産を決まった戦略で運用し、持分を表すトークンを発行する商品だ。Chainlink の発表によると、新しい仕組みは同社のチェーン間通信の仕組み CCIP を使い、ボールトの会計・戦略・ガバナンス・リスク管理を1つの「ホームチェーン」に残したまま、他のチェーンからの入金と払い戻しを受け付ける。

技術文書の説明では、仕組みがなければ利用者は、資金をブリッジで移し、ネットワークを切り替え、手数料用の資産を用意し、承認し、入金し、持分を元のチェーンへ戻すという6つの手順を踏む。仕組みを使えば、送金元のチェーンで承認と CCIP のメッセージ送信を1回ずつ行えば済む。アダプターはボールトのあるチェーンにだけ置き、送金元のチェーン側に新しい契約は要らない。

対象は、まず ERC-4626 という標準規格に沿ったボールトの入金と払い戻しだ。標準的なボールトは、工場役の契約を通じて短時間で組み込めるとされる。払い戻しに待機期間があるボールトや、複数の資産を受け付けるボールト、利用者を限定するボールトへの対応は、今後の予定として挙げられている。

採用先の使い方

発表は採用先ごとの使い方も示した。Aave は、Ethereum 上の sGHO のボールトを Ethereum の外へ広げる。対応するネットワークでの GHO と sGHO の即時の交換はその場で処理し、大口の取引と流動性の配分の調整はアダプターを通す。

ビットコイン関連の運用商品を扱う Lombard は、Avalanche 上の BTC.b から、Ethereum 上の同社のボールトへ直接入金できるようにする。融資の Maple は、融資の審査と判断をホームチェーンに残したまま、対応するチェーンから自社のボールトへ入金できるようにする。

ほかにも Venus、Re、World Liberty Financial などが名前を連ねた。ただし、公開の翌日の時点で、各社が本番でどこまで稼働させているかは発表からは分からない。各社自身の告知はまだ出そろっていない。

便利さと引き換えの責任の置き場所

ボールトの側から見ると、この仕組みはチェーンごとにボールトを複製せずに、資金の入口だけを増やす方法だ。運用とリスク管理が1か所にまとまるので、チェーンごとに別々のボールトを管理するより、資金も監督の目も分散しにくい。

一方で、責任の置き場所ははっきりさせておく必要がある。発表文は、Chainlink はボールトもアダプターも展開・管理・運用せず、特定のボールトを推奨しないと明記している。アダプターの設定や手数料を決めるのは各ボールトの運営チームだ。技術文書は、入金に失敗した場合の返金や回収の手順を示す一方で、送り手側の2種類の誤りについては回収の手段がなく、資金を永久に失うおそれがあると書いている。

入口が1クリックに縮まるほど、利用者は裏で何本のチェーンと契約を経由しているかを意識しなくなる。仕組みの安全は、Chainlink の通信基盤と、各ボールトの運営チームの設定の両方にかかっている。

次に見るもの

確認先は、Aave のガバナンスフォーラムでの sGHO ボールトの対応ネットワークの拡大に関する提案と告知、そして Lombard と Maple の公式 X とブログでの本番稼働の告知だ。あわせて、Chainlink が公開している GitHub のリポジトリに、本番の契約アドレスが追加されていくかを見る。数週間のうちに、採用表明が実際の入金の経路として動き出すかが分かる。

ことば

  • ボールト — 預かった暗号資産を決まった戦略で運用し、持分を表すトークンを発行する DeFi の商品。運用の成果と危険は利用者が負う。
  • CCIP — Chainlink のチェーン間通信の仕組み。異なるブロックチェーンの間で、トークンとメッセージを一緒に送れる。
  • ERC-4626 — Ethereum 系のチェーンで使われるボールトの標準規格。入金・払い戻し・持分の計算の手順をそろえ、他の仕組みと組み合わせやすくする。

🔗 一次ソース

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