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📡 Signal|Kraken 親会社、ドバイ VARA の本ライセンスを取得
Kraken の親会社 Payward の現地法人が、ドバイ VARA から10月6日付で本ライセンスを取得。業務はブローカー・ディーラーと運用・投資で、取引所の区分ではない。UAE での事業開始へ。
ドバイの仮想資産規制庁 (VARA) の公開登録簿に、暗号資産取引所 Kraken の親会社 Payward の現地法人 Payward FZCO の本ライセンスが載った。交付日は10月6日で、認められた業務はブローカー・ディーラーと運用・投資の2つ、個人の投資家にもサービスを提供できる。報道によれば、Kraken はこれを受けてアラブ首長国連邦 (UAE) での事業開始の準備に入った。
5月に得ていたのは仮の承認で、今回の本ライセンスで実際にサービスを始める段階に入った。速報では Kraken の UAE での事業開始の準備を伝えた。本稿は、登録簿に書かれたライセンスの中身から、Kraken が UAE で何をでき、何がまだ書かれていないのかを見る。
登録簿の中身: 取引所ではなくブローカー・ディーラー
VARA の登録簿によれば、Payward FZCO のライセンスはドバイの DMCC の拠点に対するもので、参照番号は VL/26/10/002、状態は有効 (Active) だ。認められた業務は「ブローカー・ディーラー」と「運用・投資」の2つで、対象の投資家は機関投資家、適格投資家、個人の投資家と書かれている。
認められた業務に「取引所 (Exchange)」は入っていない。ブローカー・ディーラーは、顧客の注文を受けて売買を仲介する業務で、自らが板を持つ取引所とは区分が違う。Payward は5月の発表で、UAE の顧客が欧州、米国、アジア太平洋にまたがる Kraken の世界共通の板 (注文の一覧) にアクセスできると説明していた。現地では仲介に徹し、売買そのものは世界の板で成立させる設計と読める。
5月の仮承認で示していた計画
5月21日の Payward の発表は、VARA からブローカー・ディーラーと運用・投資のライセンスの仮承認を得たとして、UAE での計画を示した。現地で規制を受ける子会社を通じて、ディルハム (AED) での入金と出金を扱う。売買と、保有資産で報酬を得るステーキングを含む「Buy, Trade and Earn」の商品群は、規制当局の承認を条件に導入するとしていた。将来はデリバティブや貸し付けも、適格な顧客に広げる構想だ。
同じ日の Kraken 公式 X の告知は、承認の範囲に現物、証拠金取引、相対取引 (OTC)、ステーキング、機関投資家向けの Kraken Prime を挙げ、AED の入金は年内に続くと書いた。一方、10月6日の本ライセンスの登録簿の条件欄には、Binance FZE や OKX の現地法人のライセンスに付いている証拠金取引の許可の記載がない。どの商品から始めるのかは、Kraken 側の正式な発表で確かめる必要がある。報道の一部は株式のトークン xStocks の提供も挙げているが、本稿の執筆時点で発表文そのものは確認できていない。
ドバイに集まる取引所と、ライセンスの区分
ドバイでは大手の取引所が、それぞれ違う区分のライセンスで並んでいる。登録簿によれば、Binance FZE は2024年4月15日、OKX の現地法人は2024年9月17日にライセンスを受け、どちらも取引所の業務 (デリバティブを含む) まで認められている。Kraken はブローカー・ディーラーという、より絞った区分で入る。
Kraken にとって UAE は初めての市場ではない。アブダビ政府のメディアオフィスは2022年4月、Kraken がアブダビ・グローバル・マーケット (ADGM) の金融規制当局から、取引の場と資産の保管のライセンスの条件を満たしたと発表している。今回の展開は、アブダビの金融特区ではなく、ドバイの VARA の規制の下で行われる。
中東の個人の投資家にとっては、ディルハムで直接入金でき、世界の大手の取引所の板に触れられる選択肢が一つ増える。ドバイが規制の明文化で取引所を呼び込んできた流れの中で、ライセンスの区分の違いは、各社が中東で何を売り、何をまだ売らないかの違いでもある。
正式発表とサービス開始日
確認先は、Kraken のブログと Payward のニュースルームでの正式な発表、そして VARA の登録簿の Payward FZCO の欄だ。サービスの開始日、AED の入出金を担う銀行、最初に提供する商品 (現物、ステーキング、証拠金取引、株式のトークン) がどこまで含まれるかが、次に確かめる点になる。
ことば
- VARA (仮想資産規制庁) — ドバイで仮想資産の事業を監督する当局。ドバイ国際金融センター (DIFC) を除く、ドバイの自由区と本土を管轄する。業務ごとにライセンスを出し、公開の登録簿で中身を示す。
- ブローカー・ディーラー — 顧客の注文を受けて売買を仲介したり、自らの勘定で売買したりする業務の区分。自ら板を持って売買を成立させる取引所とは別のライセンスになる。
- ADGM — アブダビ・グローバル・マーケット。アブダビの国際金融特区で、独自の金融規制当局 (FSRA) を持つ。ドバイの VARA とは別の規制の枠組みだ。
🔗 一次ソース
VARA 公開登録簿 Payward FZCO — 参照番号 VL/26/10/002、ブローカー・ディーラーと運用・投資、10月6日の交付、個人の投資家への提供、Active を確認vara.ae
Payward の発表 (5月21日) — 仮承認、AED の入出金、Buy, Trade and Earn の導入計画、世界の板への接続を確認payward.com- Kraken 公式 X の告知 (5月21日)
VARA 公開登録簿 Binance FZE — 2024年4月15日の交付と証拠金取引の許可を確認vara.ae
VARA 公開登録簿 OKX Middle East Fintech FZE — 2024年9月17日の交付と証拠金取引の許可を確認vara.ae
アブダビ政府メディアオフィスの発表 (2022年4月) — Kraken の ADGM での承認を確認mediaoffice.abudhabi
