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SNAPSHOT 2026-10-14 12:03 JST

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📡 Signal|米財務省、メキシコ北東カルテルの競馬場など 4 人 11 団体を制裁

米財務省 OFAC が北東カルテルにつながる 4 人 11 団体を制裁。国境の競馬場を使った資金洗浄が中心で、同日には BofA への処分も発表された。

LiveMakers Editorial Desk

📡 Signal|米財務省、メキシコ北東カルテルの競馬場など 4 人 11 団体を制裁

米財務省の外国資産管理室 (OFAC) は10月13日、メキシコの麻薬カルテル「北東カルテル (Cartel del Noreste、CDN)」につながる 4 人と 11 団体を制裁対象に指定した。中心にあるのは、国境の町ヌエボ・ラレドの郊外にある競馬場「クラブ・ラ・モリエンダ」と、クォーターホース (短距離競走馬) の売買だ。財務省は、トランプ政権下で CDN を狙った 4 回目で「最大」の措置だとしている。

麻薬の収益を競走馬に変え、賞金や入場料として戻す。この手口は 2010 年代初めに米国が一度摘発したものと同じ系譜にある。今回の指定は、競馬だけでなく建設・運送・燃料ガスの事業まで含めて、カルテルの資金の出入り口をまとめて塞ぐ形を取った。同じ日に財務省はバンク・オブ・アメリカへの過去最大級の処分も発表しており、国境をまたぐ不正資金への締め付けが、カルテルの側と銀行の側の両方から進んでいる。

競馬場が資金洗浄の窓口になる仕組み

財務省の発表によると、クラブ・ラ・モリエンダは競馬場にレストランとバーを併設した施設で、CDN が支配している。CDN を創設したトレビーニョ兄弟の 1 人 Z-40 (ミゲル・アンヘル・トレビーニョ・モラレス) は米国で収監されているが、施設はその影響下で幹部が管理しているという。競馬場は出走者や観客から入場料を取り、CDN は多くを米国から買い付けた馬を走らせている。2026 年 4 月までは、別途制裁を受けたカジノ・センテナリオと賭けの提携もあった。

財務省は過去の例も挙げている。2008 年から 2012 年にかけて、Z-40 と兄弟の Z-42 は麻薬の収益で米国の競走馬を売買した。30 か月の間に、名義人やペーパー会社を通じて 1,600 万ドルを使い、カルテルのために 2,200 万ドル超を洗浄した。2012 年 6 月には、米政府がオクラホマ州の牧場で 455 頭の馬を押収している。

今回の指定には、メキシコで馬を走らせ、カリフォルニア州とニューメキシコ州の競馬場にも出走させてきた実業家ガマリエル・ガルサ・ガルシア氏と、その息子のガルサ・エリアス氏が含まれる。息子が日々の経営を担う建設会社 CEGESA は、ヌエボ・ラレド市とタマウリパス州の公共工事を不正に受注し、CDN の関係者に下請けに出していたうえ、CDN が推す候補者の選挙運動に資金を流していたと財務省は指摘する。

競馬の外側、燃料と運送

指定された 11 団体のうち、4 社は燃料・ガスの販売や輸送の会社で、いずれもガルサ・ガルシア氏が所有する。ほかに建設資材や建設の会社、競走馬の厩舎、運送会社タメックスが並ぶ。タメックスの車両置き場からは、米国向けのコカインの積荷が少なくとも 2 回出ており、トレーラーのブレーキドラムに隠された押収量は合計 52 キロだった。

ヌエボ・ラレドの対岸にあるテキサス州ラレドは、米国とメキシコの間の商業交通の 40% 近くが通る最大の通関地点だ。財務省がこの町の建設・運送・燃料の会社を一度に指定したのは、カルテルが合法の事業と物流の網に入り込んでいることを示すためでもある。

CDN は 2025 年 2 月に米国務省から外国テロ組織 (FTO) に指定されている。今回の指定も麻薬取引に関する大統領令 14059 号とテロ対策の大統領令 13224 号にもとづく。指定された個人・団体の米国内の資産は凍結され、米国の人や企業は取引を禁じられる。OFAC はメキシコの金融情報機関 (UIF) と調整したとしている。

同じ日の銀行への処分

財務省は同日、バンク・オブ・アメリカへの処分も発表した。金融犯罪取締ネットワーク (FinCEN) が 12 億ドル、通貨監督庁 (OCC) が 7 億 5,000 万ドルの制裁金を科し、OFAC も 1,160 万ドルの和解金で合意した。FinCEN によると、同行は 50 億ドルを超える疑わしい取引を期限内に報告しておらず、そのうち 10 億ドル超が中国系の資金洗浄網や南西部国境の不正資金など、安全保障上の優先リスクに関わっていた。財務省は、この処分が財務省史上 3 番目、OCC 史上最大の規模だとしている。

カルテルの事業を名指しで封じる制裁と、送金の通り道になった銀行への処分。狙いはどちらも、不正資金が米国の金融システムに入る経路を狭めることにある。カルテルが FTO に指定されたことで、関係者と取引した企業や銀行が問われる責任は重くなった。メキシコと取引のある企業にとって、取引相手の確認の水準が一段上がる局面に入っている。

次に見るもの

確認できる次の一点は、OFAC の「Recent Actions」のページと財務省のプレスリリース一覧に出る、CDN 関連の次の指定だ。今回の発表で財務省は、2025 年初めから、国土安全保障タスクフォースとの連携の一環で 40 回近く、500 を超える個人と団体を指定してきたとしている。指定の頻度がこのペースで続くか、そして FinCEN の銀行への処分がほかの大手行にも広がるかを見る。

メキシコ側では、UIF が今回の指定に合わせて独自の資産凍結を発表するかが焦点になる。4 月のカジノ・センテナリオの指定では、UIF が同じ日に措置を取り、内務省が関連施設の営業を停止していた。

ことば

  • OFAC (外国資産管理室) — 米財務省の部局で、経済制裁の指定と執行を担う。指定された個人・団体 (SDN) の米国内資産は凍結され、米国の人や企業との取引が禁じられる。
  • 北東カルテル (CDN) — メキシコ北東部タマウリパス州を拠点とする麻薬カルテル。旧ロス・セタスの流れをくむ。2025 年 2 月に米国務省が外国テロ組織に指定した。
  • FinCEN (金融犯罪取締ネットワーク) — 米財務省の部局で、銀行秘密法にもとづき金融機関に疑わしい取引の報告を求め、違反に制裁金を科す。

🔗 一次ソース

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