Event Risk Radar
6/30週、市場が見る5つの先行指標
今週の結論。
6/30週は、FOMC本体ではなく、雇用統計と米休場前の薄い流動性を見る週だ。
市場が見る順番は、JOLTSで労働需要を確認し、7/2の雇用統計で賃金と失業率を読み、H.4.1と7/3米休場で週末前のドル流動性を確認する流れになる。
1|確定イベント
- 6/30 23:00 JST:BLS Job Openings and Labor Turnover Survey, May 2026。求人、離職、採用の温度を見る。
- 7/1 23:00 JST:Census Construction Spending, May 2026。建設・住宅・金利感応セクターを見る。
- 7/2 21:30 JST:BLS Employment Situation, June 2026。非農業部門雇用者数、失業率、賃金が焦点。
- 7/2 23:00 JST:Census Full Report - Manufacturers' Shipments, Inventories and Orders, May 2026。製造業の受注・在庫を確認。
- 7/3 05:30 JST目安:Fed H.4.1。FedはH.4.1を原則木曜16:30 ETに公表するため、日本時間では金曜早朝に確認する。
- 7/3 ET:NYSEはIndependence Day observedで休場。BLSカレンダー上も7/3はIndependence Day Holiday。
Fed公式カレンダーでは、6月FOMCは6/16-17に通過済み。次回の定例FOMCは7/28-29。したがって今週は「FOMC決定週」ではなく、FOMC後の雇用・流動性の答え合わせ週として扱う。
2|市場予想・織り込み
FRED直近公表値では、6/26時点で米2年債利回りは4.07%、米10年債利回りは4.38%、VIXは18.41、Broad Dollar Indexは120.8866。金利は前週後半に少し低下しているが、雇用統計で再び短期金利が動く余地は残る。
6/30 11:12 JST頃のCoinbase公開レートでは、BTCは59,783.93ドル、ETHは1,590.18ドル、ADAは0.144ドル。暗号資産は、前回6/23時点のBTC 64K近辺から一段弱く、雇用・ドル・流動性の読み直しを受けやすい位置にある。
今週の焦点は、雇用が強すぎるか弱すぎるかではなく、「利下げ期待を支える程度に冷えるが、景気後退を意識させすぎないか」だ。ここを外すと、米2年債、DXY、BTCの順に反応が出やすい。
3|未確認・報道ベース
- 雇用統計の中身:NFPのヘッドラインだけでは足りない。失業率、平均時給、労働参加率、前月改定で市場解釈が変わる。
- 米休場前のポジション調整:7/3米休場を前に、木曜の雇用統計後は流動性が薄くなりやすい。値動きは大きくても、継続的なトレンドかは別に見る。
- 地政学・原油:Hormuz / Iran / IAEA関連は、実通航、保険料、原油価格、当事者の公式確認が続くまで未確認リスクとして扱う。
- Crypto policy:stablecoin、market structure、ETF/ETP関連はテーマとして残るが、今週の主役はまず雇用・ドル・流動性。
4|価格に効く経路
- JOLTS → 労働需要 → 米2年債・DXY
- 雇用統計 → 賃金/失業率 → Fed利下げ期待 → 株式・BTC
- Construction / Manufacturers' Orders → 景気循環 → 米10年債・景気敏感株
- H.4.1 / RRP / TGA → ドル流動性 → Nasdaq / crypto
- 7/3米休場 → 薄い流動性 → 値幅拡大・週末リスク
5|先行指標 Watch
- 米2年債:雇用統計後に4.0%台前半から再上昇するか
- 米10年債:景気減速読みで低下するか、インフレ警戒で粘るか
- DXY / Broad Dollar:雇用統計後にドル高へ戻るか
- VIX:18台から休場前に再上昇するか
- BTC 60K:60,000ドル台を回復できるか、下で定着するか
- ETH / ADA:BTC反発に追随するか、弱さが残るか
- H.4.1 / RRP / TGA:流動性の変化がどの勘定に出るか
【今週の分岐】
Base scenario: JOLTSと雇用統計は景気失速を示すほど悪くなく、金利も急上昇しない。7/3休場前に薄い流動性は残るが、BTCは60K近辺で方向を探る。
Risk scenario: 雇用統計が強すぎて米2年債とドルが再上昇する、または弱すぎて景気後退不安が出る。どちらでもBTC、ETH、ADAは流動性資産として売られやすくなる。
Alt scenario: 雇用がほどよく冷え、賃金も落ち着き、H.4.1で流動性悪化が確認されない。7/3休場前の薄商いを越えれば、BTCの60K回復と制度テーマの選別買いが戻る余地が出る。
今週の見方。
6/30週は「雇用統計週」だけでは足りない。見る順番は、JOLTS、雇用統計、米2年債とドル、H.4.1、7/3休場前の流動性、そしてBTCが60Kを取り戻せるかだ。
透明性メモ:
本稿は、日本時間2026年6月30日11:12時点で確認できる公式カレンダー、Coinbase公開レート、FRED公開データをもとに作成した。市場価格、政策日程、法案手続き、地政学イベントは公開後に変動する可能性がある。未確認または報道ベースの材料は本文中で区別した。
一次ソース / 関連リンク
- BLS June 2026 release schedule: https://www.bls.gov/schedule/2026/06_sched.htm
- Census economic indicators: https://www.census.gov/economic-indicators/calendar-listview.html
- Fed H.4.1: https://www.federalreserve.gov/releases/h41/
- Fed H.4.1 releaseDates JSON: https://www.federalreserve.gov/releases/h41/releaseDates.json
- Fed FOMC calendar: https://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/fomccalendars.htm
- NYSE holidays and trading hours: https://www.nyse.com/markets/hours-calendars
- FRED public data: https://fred.stlouisfed.org/graph/?g=1MI8n
- Coinbase BTC exchange rates: https://api.coinbase.com/v2/exchange-rates?currency=BTC