12 Indicators: Morning
🔬 8月19日朝のマーケット|12指標
日経平均先物が-4.23%。6月24日以来の下げ幅だ。
同じ晩、S&P 500は-0.69%、ダウは-0.22%。
昨日この欄が置いた米10年債の4.745%と金の$4,500は、どちらも届かず、逆へ動いた。
財務省「入札カレンダー:令和8年8月」(8月20日20年利付国債)財務省
今朝の主題は、下げの配分である。
世界一斉のリスクオフではない。米国の指数は1%未満の下げで収まり、ダウはほとんど動いていない。それでも日経平均先物は4%超下げ、8月7日以来の水準へ戻った。同じ晩に売られたものを並べると、線は国ではなく業種で引かれている。半導体・製造装置・電源が4〜8%下げ、ソフトウェアは上げた。日本の指数はその半導体側の比重が重い。
そして暗号資産は、この下げにほとんど付き合っていない。
【朝の12指標】
2026年8月19日07:30 JSTの自動12指標レコードが基準。暗号資産の4銘柄は19日朝のライブ値。S&P 500・米10年債利回り・VIXは18日(火)の米国終値。日経平均先物・DXY・USD/JPY・金・WTIは18日付の値で、うち日経先物・USD/JPY・金・WTIは取引時間中の未確定値である。日本国債は8月17日が直近の確定値である。
1|BTC
$64,542(+0.46%)
小幅高。朝の記録では8月11日以降でいちばん高い。株が下げた晩に、上げた側にいる。
2|ETH
$1,912.86(+0.54%)
$1,900台を維持した。BTCと同じく、8月11日以降でいちばん高い水準にいる。
3|ADA
$0.172952(-0.24%)
小幅安。8月10日の$0.198128からは-12.7%の位置にある。ただし今朝の下げ幅そのものは、主要銘柄のなかで小さい部類だ。
4|NIGHT
$0.01702467(-0.49%)参考値
朝の記録では最も低い水準を更新した。4月8日の$0.0417からは-59%の位置にある。外部ライブでの独立確認ができないため参考値として扱う。
5|S&P 500
7,691.76(-0.69%)
18日(火)終値。二営業日続けて下げ、記録では8月4日以来の低い水準になった。同じ日のナスダックは-1.33%、ダウは-0.22%。三つの指数のあいだに6倍の開きがある。
6|日経平均先物(NKD1)
66,170(-4.23%)
18日付の未確定値。6月24日以来の下げ幅である。8月13日から18日までの朝の記録は68,600〜69,250のあいだにあった。そこから一段下へ抜け、8月7日以来の水準に戻っている。
7|DXY
99.644(0.00%)
前日から動いていない。株が国をまたいで下げ、日本の金利が8月の最高水準まで上げた局面で、ドル指数だけが静止している。
8|USD/JPY
159.634(+0.26%)
18日付の未確定値。朝の記録では8月に入っていちばん円安の水準にいる。一方で日米の10年金利差は1.787%へ縮んだ。前回の1.846%から5.9bpの縮小で、8月6日の1.769%、14日の1.785%に次ぐ狭さである。日本側は8月17日時点の確定値で、10年債が2.919%(+4.1bp)、30年債が4.050%(+4.8bp)。どちらも8月に入って最も高い。金利差が縮んだ側で、円は買われていない。
9|Gold
$4,391.30(-0.60%)
18日付の未確定値。昨日置いた$4,500へは向かわず、反対側へ動いた。朝の記録では8月16日の$4,380.40以来の低さである。
10|WTI
$84.49(-0.01%)
18日付の未確定値。ほとんど動いていない。8月上旬の$75.08から一段高い水準を保っている。ブレントは$91.35(+0.53%)で、こちらも8月の高い側にとどまった。
11|米10年債利回り
4.706%(-0.38%)
18日(火)終値。昨日置いた4.745%には届かず、4.70%台へ押し戻された。株が下げ、警戒指標が上がった晩に、長期金利は下げた側にいる。
12|VIX
15.84(+4.28%)
18日(火)終値。二営業日続けて上げ、8月5日の16.50以来の高さになった。ただし7月30日には20.66を付けている。水準としてはまだそこから遠い。
🛰️ 補助シグナル(サテライト|12指標本体とは別枠)
(個別株は8月18日〔火〕終値・前営業日〔8月17日月〕比・配当調整後。本体12指標の置き換えではなく、サテライトとして見る)
Private Markets / RWA
三営業日目に、そろい踏みが止まった。
金曜・月曜と9社そろって下げていた未上場資産の運用会社は、18日は上げ4社・下げ5社に分かれた。上げたのはTPG +0.48%、StepStone +0.41%、Hamilton Lane +0.26%、Blackstone +0.01%。下げたのはKKR -1.51%、Ares -0.73%、Blue Owl -0.60%、Apollo -0.51%、Carlyle -0.35%。
月曜の下げ幅の中央値は-3.26%だった。今回は最大でも-1.51%で、9社すべてが±1.6%の内側に収まっている。このレーンの値付けに効くのは割引率だ。その割引率のもとになる米10年債は、同じ日に4.706%へ下げている。金利が上を向かなかった日に、二日続いた一斉安も止まった。
AI Capital Cycle
同じ18日、このレーンは前日の符号をそのまま裏返した。
下げたのはMarvell -7.82%、Micron -7.02%、Vertiv -6.80%、Lam Research -4.63%、Meta -4.45%、AMD -4.27%、Arista -4.27%、TSMC -4.07%、Applied Materials -3.92%、Broadcom -3.17%、Oracle -2.63%、NVIDIA -2.34%、Super Micro -2.27%、Amazon -0.71%。上げたのはAtlassian +2.94%、Salesforce +2.71%、ServiceNow +1.52%、Microsoft +0.27%、Alphabet +0.06%である。
17日はこれがそっくり逆だった。Applied Materials +5.55%、Marvell +5.54%、Micron +4.13%、Lam Research +3.45%が上げ、ServiceNow -5.08%、Salesforce -2.67%、Atlassian -2.39%が下げていた。製造装置とメモリが買われてソフトウェアが売られた日の翌日に、同じ銘柄がほぼ同じ幅だけ逆へ動いている。二日を合わせると、行って戻っただけだ。
日経平均先物の-4.23%は、この下げと同じセッションに入っている。
【12指標の読み方】
第一に、今朝の下げは国ではなく業種で切れている。
S&P 500 -0.69%に対し、ナスダックは-1.33%、ダウは-0.22%。個別ではメモリのMicron、通信半導体のMarvell、電源のVertivが-7%前後で並び、製造装置のLam Research・Applied MaterialsとファウンドリのTSMCが-4%前後で続く。一方でソフトウェアのAtlassian・Salesforce・ServiceNowは上げた。日経平均先物の-4.23%は、この半導体側の下げと同じ晩に起きている。日本の指数はその比重が重い。国の話に見えて、業種の話である。
第二に、この下げには金利の後押しがない。
米10年債は4.706%へ下げ、昨日置いた4.745%には届かなかった。ドル指数は0.00%で動いていない。割引率が上がったから遠い将来の利益で値付けされるものが売られた——昨日までこの欄が書いた説明は、今朝には当てはまらない。未上場資産の運用会社が三営業日目に一斉安を止めたことも、同じ側から読める。金利が動かない日に売られたのは、金利で説明できる資産ではなかった。
第三に、暗号資産はこの株安に付き合っていない。
BTC +0.46%、ETH +0.54%はいずれも8月11日以降でいちばん高い水準にある。SOL +1.62%も上げた。下げたのはICP -2.67%、FET -2.59%、DOT -1.01%、ALGO -0.94%、NIGHT -0.49%、WLFI -0.36%、ADA -0.24%、AVAX -0.14%、ATOM -0.06%で、幅はいずれも小さい。一方、12指標の外にあるCOINは-2.87%の$146.23で、8月7日以来の低さになった。原資産が上げ、その取引所株が下げている。株として売られる経路と、資産として持たれる経路が、今朝は別々に動いた。
第四に、円は金利差が縮んだ日に売られた。
日米の10年金利差は1.787%へ縮んだ。日本の10年債が2.919%、30年債が4.050%と8月の最高水準まで上げ(いずれも8月17日時点)、米10年債が4.706%へ下げたためだ。教科書どおりなら円高方向に効く組み合わせである。実際のUSD/JPYは159.634で、朝の記録では8月に入っていちばん円安の側にいる。金利差では説明のつかない円売りが残っている。日本の株と債券と通貨が、同じ方向に売られた形だ。
【先行指標 Watch】
① 20年利付国債入札——8月20日。30年債が4.050%に乗った状態での超長期の供給になる。10年2.919%とあわせ、日本の金利は8月の最高水準にいる
② FOMC議事要旨——本日8月19日公表、7月28〜29日会合分。米10年債が4.745%に届かず4.706%へ戻した局面で、7月時点の議論が開示される
③ 米原油在庫——本日8月19日のEIA週次統計。WTIは$84.49、ブレントは$91.35で、どちらもほとんど動いていない。動かない価格が在庫でどちらへ振れるか
④ 日経平均先物の66,000——現在66,170。6月24日以来の下げ幅を出した翌日にどこで止まるか。8月5日から7日の65,650〜65,880が、直近で参照される下の水準になる
⑤ 半導体の三日目——17日に上げた製造装置とメモリが、18日に同じ幅だけ下げた。三日目に方向が決まるか、往復を続けるか。日本の指数はこの答えを直接受ける
⑥ VIXの16.50——現在15.84。8月5日に付けた8月の高値まで0.66ポイント。二営業日続けて上げている
⑦ 米10年債の4.745%——現在4.706%。8月2〜3日の水準に届かないまま戻した。株安の晩に金利が下げる形が続くなら、8月の金利上昇はいったん切れる
⑧ 暗号資産の非同期——株が下げた晩にBTCとETHが上げ、COINは8月7日以来の安値まで下げた。原資産と関連株の分岐が続くか
今日の結論。
下げは世界一律ではなかった。ダウ-0.22%、S&P 500 -0.69%、ナスダック-1.33%、日経平均先物-4.23%。並べると、下げが深いものほど半導体の比重が高い。今朝いちばん大きな数字は日本の指数に付いているが、動かしているのは業種のほうである。
しかもこの下げには、割引率の後押しがない。米10年債は下げ、ドル指数は動かず、未上場資産の運用会社は三日目に一斉安を止めた。昨日まで下げの理由だった金利は、今朝は下げる側に回っている。
その一方で、日本側だけは三つとも売られた。株が4%超下げ、10年債と30年債の利回りは8月の最高水準まで上げ、円は8月でいちばん安い。金利差はむしろ縮んでいる。
そして暗号資産は、この晩をほとんど無視した。BTCもETHも、8月11日以降でいちばん高い水準にある。
今日の12指標は、「株の下げが国ではなく業種で切れた日。金利の後押しがないまま半導体が売られ、日本は株・債券・通貨の三つが同時に売られた」と読む。
🔗 一次ソース
財務省「入札カレンダー:令和8年8月」(8月20日20年利付国債)財務省
財務省「国債金利情報」(日次公表・本稿の10年2.919%/30年4.050%は8月17日時点)財務省
米連邦準備制度理事会「FOMC カレンダー」(7月28〜29日会合の議事要旨は8月19日公表)federalreserve.gov- 米エネルギー情報局「Weekly Petroleum Status Report」(週次公表)eia.gov
本稿は市場環境の解説であり、投資推奨ではない。数値は更新時刻・データ元により差が出る。