12 Indicators: Morning
🔬 8月21日朝のマーケット|12指標
昨日、朝の記録で最大の下げを出したドル指数は、今朝ほとんど動かなかった。98.841、+0.01%。それでもBTCは$72,753で6月1日以来、金は$4,575.50で5月14日以来の高さになった。
昨日この欄が「朝の記録で最大の一日の下げ」と書いたドル指数は、今朝ほとんど動いていない。98.841、+0.01%である。
それでもBTCは$72,753で6月1日以来の高さ、金は$4,575.50で5月14日以来の高さになった。
動いたのは反対側だ。S&P 500 -0.87%、ナスダック-1.00%、ダウ-1.32%。VIXは16.01——8月4日以来の高さである。
財務省「国債金利情報」(日次公表・本稿の10年2.894%/30年4.054%は8月19日時点)財務省
今朝の主題は、昨日の説明がもう使えないことである。
昨日は「ドルが下がったから、ドルの外にあるものが上がった」で全部が並んだ。分母が下がり、分子が上がった。今朝、その分母は動いていない。それでもBTCは+5.24%、ADAは+3.81%、金は+1.92%、ブレントは+1.67%で上げた側にいる。下げたのは米国株の三指数と日経平均先物、そして未上場資産の運用会社である。
線は通貨ではなく、株とその外側で引かれた。
【朝の12指標】
2026年8月21日07:30 JSTの自動12指標レコードが基準。暗号資産の4銘柄は21日朝のライブ値。S&P 500・米10年債利回り・VIXは20日(木)の米国終値。日経平均先物・DXY・USD/JPY・金・WTIは20日付の値で、うち日経先物・USD/JPY・金・WTIは取引時間中の未確定値である。日本国債は8月19日が直近の確定値で、20日の20年利付国債入札の結果はまだ入っていない。
1|BTC
$72,753(+5.24%)
6月1日の$73,397以来の高さになった。二営業日で$64,542から+12.7%、8月15日の$62,768からは+15.9%の位置にいる。米国株の三指数がそろって下げた晩に、上げた側にいる。米上場のコインベース株も+7.58%の$172.35で、7月22日以来の高さだ。
2|ETH
$2,313.88(+2.51%)
5月12日の$2,338.51以来の高さ。二営業日では$1,912.86から+21.0%になる。ただし一日の上げ幅は昨日の+18.07%から大きく落ちた。ETH/BTCの比は0.0318で、昨日付けた朝の記録の最高値0.03266からは下げている。昨日はETHが引き、今朝はBTCが引いた。
3|ADA
$0.196557(+3.81%)
8月10日の$0.198128以来の高さ。二営業日で$0.172952から+13.6%の位置にある。主要銘柄が広く上げた晩で、上げ幅は中位にいる。
4|NIGHT
$0.01952712(+3.20%)参考値
8月3日の$0.01983431以来の水準まで戻した。8月19日の$0.01702467からは二営業日で+14.7%になる。外部ライブでの独立確認ができないため参考値として扱う。
5|S&P 500
7,641.16(-0.87%)
20日(木)終値。8月3日の7,600.50以来の低さになった。ナスダックは26,067.17(-1.00%)で8月3日以来、ダウは52,759.21(-1.32%)で7月31日以来の低さである。昨日は三指数の差が0.06ポイントしかなかった。今朝は0.45ポイントに開き、下げの深さが指数で違う。
6|日経平均先物(NKD1)
65,485(-0.76%)
20日付の未確定値。昨日この欄が置いた66,000は割れた。8月3日の63,450以来の低さで、8月17日の69,090からは-5.2%の位置にいる。二営業日続けて下げており、8月中旬の水準からは離れる一方である。
7|DXY
98.841(+0.01%)
20日付。朝の記録で最大の一日の下げを記録した翌日に、ほぼ動かなかった。8月の他の日はすべて99を超えており、この二日だけが98台にいる。今朝いちばん効いているのは、この指数が動かなかったという事実そのものだ。
8|USD/JPY
158.973(-0.36%)
20日付の未確定値。円は二営業日続けて買われ、8月10日の157.891以来の円高側にいる。日米の10年金利差は1.802%で、昨日の1.719%から広がった。米10年債が4.696%へ上げ、日本の10年債は2.894%(-4.0bp)へ下げた、両側の動きである。30年債は4.054%(-4.2bp)。日本側はいずれも8月19日時点の確定値だ。昨日この欄は「金利差が縮んだ日に円は買われた」と書いた。今朝は広がった日に買われている。
9|Gold
$4,575.50(+1.92%)
20日付の未確定値。5月14日の$4,678.10以来の高さになった。円に換算すると1オンス約72万7千円で、こちらも5月14日の約73万8千円以来の高さである。昨日はドル建てだけが先に戻り、円建てが届いていなかった。今朝は円建ても追いついた。
10|WTI
$86.29(+0.54%)
20日付の未確定値。7月24日の$89.31以来の高さ。ブレントは$93.15(+1.67%)で、こちらも7月24日の$96.78以来の高さになった。両者の差は$6.86である。株が三指数そろって下げた晩に、原油は二つとも上げた側にいる。
11|米10年債利回り
4.696%(+0.92%)
20日(木)終値。二営業日続いた下げのうち一日分を戻し、8月14日と同じ4.696%に並んだ。昨日この欄は「8月上旬から続いた上昇は、いったん切れた」と書いた。切れていたのは二日だけである。ただし8月17日の4.724%には戻っていない。
12|VIX
16.01(+7.52%)
20日(木)終値。8月4日の16.50以来の高さになった。8月14日の14.25からは1.76ポイント上にいる。株の三指数がそろって下げ、警戒指標は上げた。昨日とちょうど逆の組み合わせである。
🛰️ 補助シグナル(サテライト|12指標本体とは別枠)
(個別株は8月20日〔木〕終値・前営業日〔8月19日水〕比・配当調整後。本体12指標の置き換えではなく、サテライトとして見る)
Private Markets / RWA
一日で、全面安へ反転した。
未上場資産の運用会社9社がすべて下げた。Blue Owl -3.14%、KKR -3.11%、TPG -3.03%、Carlyle -2.85%、Apollo -2.73%、Blackstone -2.58%、StepStone -2.09%、Ares -2.01%、Hamilton Lane -0.76%。前日は9社中8社が上げていたので、上げ一色から下げ一色へ一日で入れ替わったことになる。
同じ日に、米10年債は4.653%から4.696%へ戻している。このレーンの値付けに効くのは割引率で、そのもとになる金利が二日下がった日に上げ、一日戻した日に9社すべてが下げた。二日で往復した形である。
AI Capital Cycle
四日目に、向きが入れ替わった。
上げたのはMarvell +5.79%、Micron +3.97%、ServiceNow +2.00%、Vertiv +1.39%、Lam Research +1.09%、TSMC +0.95%、AMD +0.65%、Broadcom +0.43%、Atlassian +0.39%、Applied Materials +0.01%。下げたのはAmazon -2.16%、Arista -1.45%、Oracle -1.21%、Alphabet -1.17%、Microsoft -0.65%、NVIDIA -0.33%、Salesforce -0.32%、Super Micro -0.22%、Meta -0.04%である。
17日から19日にかけて三日続いたのは「製造装置・電源が下げ、ソフトウェアが上げる」形だった。今朝はLam Researchが-6.33%から+1.09%へ、Applied Materialsが-3.53%から+0.01%へ転じ、逆にAmazonが+2.46%から-2.16%、ServiceNowは+6.45%から+2.00%へ幅を縮めている。三日続いた入れ替えは、四日目で止まった。
ただし上げ幅は昨日ほど大きくない。19社のうち9社が下げた側にいて、ナスダックは-1.00%で終わっている。
【12指標の読み方】
第一に、昨日の説明がそのまま使えない。
昨日はドル指数が朝の記録で最大の下げを記録し、ドルで値付けされるものが一斉に上げた。今朝のドル指数は98.841、+0.01%である。分母は動いていない。それでもBTC +5.24%、ADA +3.81%、NIGHT +3.20%、金+1.92%、WTI +0.54%、ブレント+1.67%は上げた側にいる。通貨で引かれた線は、今朝は引かれていない。
第二に、線は株とその外側で引かれた。
下げたのは米国株の三指数、日経平均先物、そして未上場資産の運用会社9社である。上げたのは暗号資産、金、原油。VIXは16.01で8月4日以来の高さになった。株から出た資金がどこへ向かったかを、上げた側の顔ぶれが示している。
第三に、金利は二日の下げを一日で戻した。
米10年債は4.696%で、8月14日と同じ水準に並んだ。昨日この欄は「8月上旬から続いた上昇はいったん切れた」と書いたが、切れていたのは二日だけだった。未上場資産の運用会社が9社すべて下げたのは、この戻しと同じ日に起きている。割引率に最も素直なレーンが、金利の向きにそのまま反応した形だ。
第四に、円は金利差が広がった日にも買われた。
日米の10年金利差は1.802%へ広がった。米10年債が4.696%へ上げ、日本の10年債は2.894%へ下げた(8月19日時点)。教科書どおりならドルが買われる組み合わせである。だがUSD/JPYは158.973で、二営業日続けて円高側に動いた。昨日は金利差が縮んだ日に円が買われ、今朝は広がった日に買われた。二日続けて、金利差では説明がつかない。
第五に、暗号資産は上げの主役が入れ替わった。
昨日はETHが+18.07%で全体を引いた。今朝のETHは+2.51%で、ETH/BTCは0.03266から0.0318へ下げている。代わりに上げ幅が大きいのはXRP +12.42%、FET +8.86%、ALGO +7.01%、BTC +5.24%、AVAX +5.81%、DOT +5.83%である。下げたのはLINK -1.03%、WLFI -0.71%、ATOM -0.02%の3銘柄にとどまる。上げは広く、そして一つの銘柄に集中していない。
【先行指標 Watch】
① 米10年債の4.724%——現在4.696%。8月17日の水準まで2.8bp。二日の下げを一日で戻したあと、8月上旬からの上昇に戻るかどうかがここで分かれる
② VIXの16.50——現在16.01。8月4日の水準まで0.49ポイント。株の三指数がそろって下げた晩に、警戒指標だけが8月の高値圏へ入っている
③ 日経平均先物の63,450——現在65,485。8月3日の水準まで2,035。66,000を割ったあと、次に効く水準はここになる
④ 金の$4,678.10——現在$4,575.50。5月14日の水準まで$102.60。円建ては約72万7千円で、同じ5月14日の約73万8千円まで約1万1千円である
⑤ ブレントの$96.78——現在$93.15。7月24日の水準まで$3.63。WTIとの差は$6.86で、両方が7月下旬の水準へ戻りつつある
⑥ ドル指数の98.83——現在98.841。昨日の水準とほぼ同じ。記録上いちばん大きく下げた翌日に動かなかった指数が、次にどちらへ抜けるか
⑦ 日米10年金利差の1.802%——二営業日続けて円が買われた組み合わせで広がった。日本国債は8月19日までしか反映されておらず、20日の20年利付国債入札の結果は次の更新に入る
⑧ ETH/BTCの0.03266——現在0.0318。昨日付けた朝の記録の最高値まで0.00086。暗号資産の上げを引く銘柄が入れ替わったかどうかは、この比で確認できる
今日の結論。
ドル指数は動かなかった。98.841、+0.01%。朝の記録で最大の下げを出した翌日である。
その上で、上げたものと下げたものははっきり分かれた。上げたのはBTC +5.24%、ADA +3.81%、金+1.92%、ブレント+1.67%。下げたのはS&P 500 -0.87%、ナスダック-1.00%、ダウ-1.32%、日経平均先物-0.76%、そして未上場資産の運用会社9社すべてである。VIXは16.01で、8月4日以来の高さになった。
金利は二営業日の下げを一日で戻し、4.696%になった。円は金利差が広がった日にも買われ、158.973で二日続けて円高側にいる。
今日の12指標は、「ドルが動かないまま、株とその外側で線が引かれた日。昨日の『ドル安で全部が上がる』という読みは、今朝は使えない」と読む。
🔗 一次ソース
財務省「国債金利情報」(日次公表・本稿の10年2.894%/30年4.054%は8月19日時点)財務省
財務省「入札カレンダー:令和8年8月」(8月20日 20年利付国債)財務省- 米財務省「Daily Treasury Par Yield Curve Rates」(日次公表・米10年債利回り)home.treasury.gov
米連邦準備制度理事会「H.10 Foreign Exchange Rates」(ドルの対主要通貨相場)federalreserve.gov
本稿は市場環境の解説であり、投資推奨ではない。数値は更新時刻・データ元により差が出る。