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SNAPSHOT 2026-10-12 07:30 JST

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📡 Signal|Coinbase、ビットコイン担保の USDC 融資に固定金利と返済期日

Coinbase がビットコイン担保の USDC 借り入れに固定金利と返済期日を導入した。変わったのは金利の水準ではなく、利用率の式で利率を決めるという前提そのものである。

LiveMakers Editorial Desk

📡 Signal|Coinbase、ビットコイン担保の USDC 融資に固定金利と返済期日

Coinbase が、ビットコインを担保にした USDC の借り入れで、金利と返済期日を借入時に確定させる方式を始めた。融資基盤を提供する分散型貸借プロトコルの Morpho が9月22日に公表した。

Coinbase Launches Fixed-rate Crypto-backed Loans Powered by Morpho Midnight(Morpho・2026年9月22日。変動型の残高14億ドル超・担保約30億ドル、トークン化株式等への拡張方針を記載)Morpho

これまでオンチェーンの借り入れは、利率が需給で日々動く変動型が主流だった。期日と利率が先に決まる借用証書という、伝統的な信用市場でいちばん普通の道具が、ここで大手の消費者向けアプリに載る。動いたのは金利の高低ではなく、契約の形である。

利率を決める式が、なくなった

新しい融資は Morpho Midnight という固定金利・固定期日の仕組みの上で動く。Morpho Blue と呼ばれる従来の変動型は、資金の利用率から利率を導く式を持っていた。Midnight はその式を持たない。

Morpho は自社の解説で、既存のプロトコルが「利率を決めるのに恣意的な式を使う」のに対し、Midnight では「貸し手と借り手が、自分が受け入れる価格を指定して申し出を出せる」と書いている。出した値が合ったところで貸借が成立する、いわゆる板の方式である。

期日は当月末か翌月末のいずれかで、どちらも月の最終金曜日にあたる。今月なら9月25日、来月なら10月30日である。利率の水準は公表されていない。The Block の取材では、Coinbase の広報が数値への言及を避けている。決済は、イーサリアムの取引を外側で処理する Coinbase 運営のレイヤー2ネットワーク Base 上で行われる。

担保はビットコインのままではない

「ビットコインを担保に」と言うとき、担保として鎖の上に置かれるのは、ビットコインを一度ラップしたトークンである。Coinbase の解説ページによれば、借り入れの際に利用者の BTC は Coinbase Wrapped BTC (cbBTC) に変換され、Morpho のスマートコントラクトに移されて担保として保持される。Morpho 側の事例ページも、Coinbase 向けの最初の市場が cbBTC と USDC の組み合わせだったと記している。

担保の市場価値に対して借入残高が利息を含めて 86% に達すると、担保は清算され、返済と違約金に充てられる。この水準も Coinbase の解説ページに書かれている。固定の期日が付いても、この線は動かない。

30億ドルの隣に置かれた3000万ドル

規模の差は大きい。Coinbase の変動型の融資は、Morpho の9月22日の発表時点で14億ドル超の残高があり、約30億ドルの担保に裏付けられている。累計では30億ドルを超える USDC が貸し出され、利用者は9万人を超えた。担保に使える資産も、当初の cbBTC から ETH・XRP・SOL・ADA・DOGE・LTC を加えた9市場に広がっている。

一方、固定金利側の Midnight 全体の預入額は約3000万ドルにとどまる。Morpho は Coinbase を、Midnight に接続した最大のアプリであり、規模のある形で Midnight 経由の融資を提供する最初の消費者向けプラットフォームだとしている。入る器はできたが、まだほとんど空である。

トークン化株式が次の担保になる

Morpho は Midnight の設計について、暗号資産の枠を越えて、トークン化された株式やその他のトークン化実物資産 (RWA) まで扱えるようにしてあると書いている。共同創業者の Paul Frambot は、新しい融資の型と用途が「オンチェーンの信用を、世界の信用市場が持つ規模と多様性に一歩近づける」と述べている。

株式や債券を担保に取る側は、期日と総支払額が先に分かる契約を求める。日々動く利率のままでは、資金を出す側が期間損益を組めない。固定金利と固定期日は、担保がビットコインから先へ広がるときに要る部品であり、ビットコイン担保の借り入れはその最初の実装にあたる。

確認する先は二つある。ひとつは Morpho が毎月出している月次まとめ「The Morpho Effect」で、Midnight の預入額と接続先が増えるかどうかがそこに出る。もうひとつは最初の満期にあたる9月25日と10月30日で、固定期日の借り入れが期日どおり閉じるか、次の期日の値が板に並ぶかを見る。

ことば

  • cbBTC — Coinbase が発行するビットコインのラップトークン。イーサリアム系のネットワーク上で動かせる形にビットコインを写したもので、スマートコントラクトに担保として預けるには、この形への変換が必要になる。
  • Morpho Midnight — 固定金利・固定期日の貸借を扱う Morpho の仕組み。利用率から利率を導く式を持たず、貸し手と借り手が受け入れる価格を出し合って成立させる。2026年7月に Base 上で動き始めた。
  • 清算しきい値 — 担保価値に対する借入残高の比率が、この線を超えると担保が強制的に売られるという水準。借りる側が最初にどこまで借りるかは選べるが、この線は選べない。

もう一歩: 固定期日の貸借が増えると、満期が集中する日が生まれる。当月末と翌月末という二択は、月の最終金曜に返済と借り換えを寄せる設計であり、オンチェーンの資金需要に月次の波を作る方向に働く。

🔗 一次ソース

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