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SNAPSHOT 2026-10-12 07:30 JST

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📡 Signal|イーサリアムの試験網 Sepolia、Glamsterdam でガス上限を2億へ

イーサリアムの次期アップグレード Glamsterdam が Sepolia で有効になり、バリデータが既定で目指すガス上限は6,000万から2億へ。上限は提案者が1/1024ずつ押し上げるため、到達には数時間かかる。

LiveMakers Editorial Desk

📡 Signal|イーサリアムの試験網 Sepolia、Glamsterdam でガス上限を2億へ

イーサリアムの次期アップグレード「Glamsterdam」が、日本時間 10 月 6 日 22 時 53 分 36 秒 (エポック 353024) にテストネット Sepolia で有効になる。同じエポックから、Sepolia のバリデータが目指す既定のガス上限は 6,000 万から 2 億に切り替わる。

1 ブロックに詰められる計算量の上限を 3 倍超に引き上げる試験だ。ビットコインがブロックの大きさを据え置いて処理を上の層へ逃がしてきたのに対し、イーサリアムは L1 そのものの処理量を上げる道を、本番に近い環境で試し始める。主要な合意クライアントの一つ Prysm は、フォークの約 16 時間前にこの 2 億の設定を入れた v7.2.1 を出した。

ガス上限はフォークでは上がらない

Glamsterdam は、実行層の「Amsterdam」と合意層の「Gloas」をまとめた呼び名だ。メタ EIP の EIP-7773 には 18 本の変更が並び、中心は 2 本ある。ブロックを組む builder と提案者の役割分担をプロトコルに組み込む EIP-7732 (ePBS) と、ブロックが触る口座と記憶領域を先に一覧にする EIP-7928 (ブロック単位のアクセスリスト) だ。どちらも、大きなブロックを検証する側の負担と時間の余裕にかかわる。

ただし、ガス上限そのものはフォークの合意ルールでは動かない。ガス上限は、各ブロックの提案者が前のブロックの上限から最大 1/1024 の幅で上げ下げして決まる。今回の 2 億は、Sepolia の公式設定 (eth-clients/sepolia) に 9 月 24 日に足された「ガス上限スケジュール」で、バリデータのクライアントが既定で希望する値だ。根拠の EIP-8261 は「合意ルールを変えない」と明記した情報提供型の EIP で、Sepolia の設定を足した PR は、上限が実際に 2 億に届くまで「数時間かかる」と書いている。

6,000 万から 2 億まで最大幅で上げ続けても、約 1,230 ブロックかかる。12 秒ごとのスロットで全員が 2 億を希望すれば、約 4 時間の計算になる。

Prysm が足した設定の意味

このしくみでは、どれだけ多くの提案者が 2 億を希望するかで上がり方が決まる。6,000 万のまま希望し続けるバリデータが多ければ、上限は 2 億に届くのが遅れる。

Prysm が 9 月 28 日に出した v7.2.0 には、この 2 億のスケジュールが間に合っていなかった。リリースノートは、この版のバリデータは既定で 6,000 万のままになると書き、スケジュールは後続の版に入れると予告していた。v7.2.1 は 10 月 5 日 21 時 18 分 (UTC) に公開され、Sepolia でのフォーク後の既定を 2 億にした。ノートの記載は「対応は不要 (This needs no action)」で、版の主眼は Gloas の builder 設定の書式変更にある。

他のクライアントでは、Lighthouse (v8.3.0-rc.0)、Lodestar (v1.49.0)、Grandine (3.0.0-rc.0) がスケジュールを取り込んだ。イーサリアム財団のテストネット告知は、Teku 26.9.1 の既定は 6,000 万で、2 億にするには明示的な設定が要ると注意している。容量の試験は、フォークそのものより、各クライアントの既定の希望値がそろうかどうかに左右される。

メインネットの日程は決まっていない

Sepolia はあくまで試験の場だ。財団の告知は、Hoodi (もう一つのテストネット) とメインネットの有効化の日程は「まだ決まっていない」とし、この告知はメインネットのアップグレードを予定するものではないと明記している。EIP-7773 の有効化の表も、記入されているのは Sepolia の行だけだ。

メインネットのガス上限は現在 6,000 万で、2 億に上げる予定を書いた一次資料はない。Sepolia の 2 億は、新しい仕組みのもとで大きなブロックが現実のネットワークでどう振る舞うかを測るための値になる。ガスの価格付けを見直す EIP も複数含まれるため、財団はガスの値を固定で前提にしたスマートコントラクトは修正が要る可能性があると注意している。

次に見るもの

最初の確認先は、フォーク後の Sepolia のブロックに記録されるガス上限の値だ。6,000 万から 2 億へ数時間で上がり切るか、途中で上がり方が鈍るかで、2 億を希望するバリデータの広がりが見える。財団は YouTube でフォークの配信も予定している。

その次は、ethereum/pm リポジトリの全クライアント開発者会議 (ACD) の記録と EIP-7773 の有効化の表だ。Sepolia の結果を受けて Hoodi の日程が入れば、メインネットまでの距離が一段縮まる。

ことば

  • ガス上限 — 1 ブロックに入れられる計算量の上限。上げれば 1 ブロックで処理できる取引が増えるが、ノードの検証やデータの伝播の負担も増える。今回の Sepolia では、提案者の希望値の既定を 2 億にして、上限を段階的に押し上げる。
  • ePBS (EIP-7732) — ブロックの中身を組む builder と、ブロックを提案するバリデータの分担を、プロトコルの中に組み込む変更。これまでプロトコルの外の中継者に頼っていた部分を内側に入れ、検証に使える時間の配分も変わる。
  • Sepolia — イーサリアムの主要なテストネットの一つ。アップグレードは通常、テストネットで順に有効にしてからメインネットに入る。今回は Glamsterdam の最初の公開テストネットになる。

🔗 一次ソース

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