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SNAPSHOT 2026-10-12 07:30 JST

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📡 Signal|ESMA、無認可ステーブルコインの保管と送付も停止対象に

ESMA が MiCA 非適合のステーブルコインについて、保管と送付を含む全サービスを止めるよう求める意見書を公表。3か月は残った保有を解消させる上限だ。

LiveMakers Editorial Desk

📡 Signal|ESMA、無認可ステーブルコインの保管と送付も停止対象に

欧州証券市場監督機構 (ESMA) は10月8日、EU の暗号資産規則 MiCA に適合しないステーブルコインについて、暗号資産サービス業者 (CASP) が取引・保管・送付を含むあらゆるサービスを提供すべきでないとする意見書を公表した。残っている顧客の保有は、公表から3か月以内に解消させるよう各国の監督当局に求めている。

報道は「3か月の猶予」と伝えたが、意見書の重心は期限より範囲にある。2025年1月の ESMA の声明は、無認可のステーブルコインでも保管と送付は続けてよいとしていた。今回はその保管と送付まで止める側に入れた。

初期報は8日の速報で伝えた。本稿では、意見書の本文から、何が止まり、何がいつまで残るのかを確かめる。

保管と送付も「提供すべきでない」側へ

意見書は、MiCA に適合しない資産参照型トークン (ART) と電子マネートークン (EMT) について、CASP は暗号資産サービスを提供すべきでないとする。対象として列挙されたのは、取引プラットフォームの運営、交換、注文の執行と受託・伝達、募集の取り扱い、助言、送付サービス、保管、ポートフォリオ管理の全部だ。

理由づけは MiCA 第66条に置かれた。CASP は顧客の最善の利益のために誠実・公正・専門的に行動する義務を負う。無認可のステーブルコインに関するサービスは、顧客を MiCA が想定しない危険にさらす、というのが ESMA の判断だ。そのため、個々のサービスが公募や取引の認可にあたるかどうかとは切り離して、提供そのものが義務と両立しないと見ている。

比較すると変化ははっきりする。2025年1月17日の声明は、取引の場での取り扱いの停止を求めつつ、「単なる保管と送付は引き続き可能であるべき」と書き、売却のみの扱いは2025年第1四半期末までとしていた。今回の意見書は、EU の顧客が無認可のステーブルコインを持ち続けたり、新たに手に入れたりすることを、CASP のサービスを通じては可能にしないよう求めている。

3か月は解消の上限

意見書の宛先は、事業者ではなく各国の監督当局だ。ESMA は当局に対し、CASP が無認可のステーブルコインを扱い続けないよう、技術・契約・組織の面での統制を確かめるよう求める。

3か月という数字はその中で出てくる。各国当局が、残っている既存の保有を見つけた場合、できるだけ早く、遅くとも意見書の公表から3か月以内に是正させる。その間に続けてよいのは、顧客の損害を避けるのに必要な売却・転換・送付・出金の機能に限られ、期間を区切り、当局が密接に監督する条件が付く。

公表日から数えると、期限は2027年1月8日ごろになる。ただし意見書は暦の日付を書いておらず、新たな取り扱いを止めるべきだという期待は、期限を待たずに示されている。ESMA は各国当局と協力して、この意見書が期限どおりに適用されているかを定期的に監視するとした。

銘柄名は出ていない

意見書は特定のステーブルコインの名前を挙げていない。どのトークンが該当するかは、発行体が EU で認可を得ているかどうかで決まる。

ESMA が公開している MiCA の暫定登録簿では、電子マネートークンの発行体として Circle の欧州法人が USDC と EURC のホワイトペーパーを登録している。米ドル建てのステーブルコイン USDT を発行する Tether の名前は、この登録簿に見当たらない。EU の取引所で USDT を持つ利用者にとっては、売却・転換・出金の窓口が残るうちに扱いを決める必要がある、ということになる。

ESMA は9月30日、MiCA の見直しに向けた欧州委員会への意見で、無認可のステーブルコインについては CASP がいかなる免許対象のサービスも提供できないと法律に明記するよう求めてもいる。今回の意見書は、その立法を待つ間の監督上の物差しという位置づけになる。

次に見るもの

最初の確認点は、フランスの AMF、ドイツの BaFin、アイルランドの中央銀行など各国当局が、この意見書を国内の監督にどう取り込むかの告知だ。並行して、EU で営業する大手の暗号資産取引所が、USDT などの扱いを売却のみ・出金のみに切り替える告知を出すかを見る。期限の目安は、公表から3か月後の2027年1月8日ごろだ。

ことば

  • MiCA — EU の暗号資産市場規則。ステーブルコインの発行体に認可とホワイトペーパーの届け出を求め、暗号資産サービス業者にも免許を課す。
  • 電子マネートークン (EMT) — 1つの法定通貨の価値に連動するステーブルコインの MiCA 上の分類。米ドル建てやユーロ建てのステーブルコインの多くがこれにあたる。
  • ESMA の意見書 (Opinion) — EU 内で監督の足並みをそろえるために ESMA が各国当局へ示す見解。事業者を直接縛る法律ではないが、各国当局の監督の物差しになる。

🔗 一次ソース

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