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📡 Signal|ナスダック CEO、担保のトークン化で数百億ドルの資本解放と発言

ナスダックの Friedman CEO が TOKEN2049 で、国債や株式のトークン化で担保に眠る資本を数百億ドル規模で解き放てるとの見方を示した。足元の売買は試験運用の枠の中だ。

LiveMakers Editorial Desk

📡 Signal|ナスダック CEO、担保のトークン化で数百億ドルの資本解放と発言

ナスダックの最高経営責任者 (CEO) Adena Friedman 氏は、シンガポールで10月7〜8日に開かれた暗号資産の国際会議 TOKEN2049 で米 CNBC の取材に応じ、国債や株式、マネー・マーケット・ファンド (MMF) をトークン化すれば、担保として眠っている資本のうち数百億ドル規模を解き放てるとの見方を示した。「それらの商品を、お金の流れと一緒にトークン化すれば、担保はとても流動的になる」と語っている。

金融機関は取引の安全のために国債などを担保として差し入れ、その資産は担保として拘束されている間ほかに使えない。トークン化でそれを即座に動かせるようにするという主張で、取引所の運営会社のトップが、株式の売買よりも担保の効率を先に語ったところに今回の発言の重心がある。発言は9日の 速報 で伝えた。

「数百億ドル」は何の数字か

数百億ドルという規模は、CNBC が Friedman 氏の発言を要約した表現で、本人の言葉として引用されたものではない。根拠の計算も示されていない。本人の言葉として報じられたのは、担保が「とても流動的になる」という部分と、米国のステーブルコイン法 (GENIUS 法) を念頭に置いた「お金をトークン化できれば、資本の流れもトークン化できる」という部分だ。

担保の側の規模を示す一次データとしては、トークン化資産の集計サイト rwa.xyz がある。10月10日時点で、ブロックチェーン上で流通するトークン化された米国債は約148.6億ドルで、30日前から6%ほど減っている。数百億ドルを解き放つには、担保に使われる資産がいまの何倍もの規模でチェーン上に載る必要がある。

24時間取引への条件

Friedman 氏は、24時間365日の市場への移行は金融業界にとって大きな仕事になるとした。「いちばん簡単なのは取引所の基盤だ」と述べ、難しいのはその周りだと続けている。金融機関はこれまで、市場が閉まっている時間にシステムを更新し、リスクを管理してきた。24時間動く市場では、リスクと担保の管理も切れ目なく続ける必要があり、「すべてが常にリアルタイムでなければならない」。その移行を支える手段として、人工知能を挙げた。

一方で、「すべての資産が、24時間の環境を支えられるほど流動的なわけではない」とも語っている。個人投資家の側は24時間の取引を長く求めてきており、その環境は「10年ほど先を行っていた」という。

ナスダック自身の足元: SEC の承認は試験運用の枠の中

発言の背景には、ナスダック自身の制度面の進展がある。米証券取引委員会 (SEC) は3月18日、ナスダックが株式をトークンの形でも売買できるようにする規則の変更を承認した。対象は、預託機関の DTC が運営するトークン化の試験運用 (2025年12月11日の SEC のノーアクション・レターにもとづく) に参加できる市場参加者と、その試験運用の対象の銘柄に限られる。銘柄はラッセル1000指数の構成銘柄と、S&P 500 やナスダック100に連動する ETF だ。

つまり、トークン化された株式の売買は、まず試験運用の範囲で、決済の仕組みも既存の預託機関の上に置かれる。担保を自由に動かせる世界は、この試験運用の先にある。数百億ドルという見立ては、その先の姿を語ったものだ。

次に見るもの

確認先は2つある。1つは DTCC (DTC の親会社) のニュースのページで、トークン化サービスの本番開始と、対象資産の広がりが公表される。もう1つは rwa.xyz のトークン化米国債の集計で、担保として使える資産がチェーン上でどこまで増えるかが、数百億ドルという数字の現実味を測る物差しになる。

ことば

  • トークン化 — 株式や債券などの金融資産を、ブロックチェーン上のトークンとして表すこと。記録と移転が即座にでき、取引時間や決済の待ち時間を短くできるとされる。
  • 担保の流動性 (コラテラル・モビリティ) — 担保として差し入れた資産を、必要な場所へどれだけ速く動かせるか。動きが遅いと、金融機関は余分な資産を担保として寝かせておく必要がある。
  • ノーアクション・レター — 米 SEC の担当部署が、特定の行為について執行措置を勧告しないと示す書簡。新しい仕組みを試すときの法的な足場として使われる。

🔗 一次ソース

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