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SNAPSHOT 2026-10-12 05:03 JST

Signal

📡 Signal|バイナンス、サークルに1億ドル出資し USDC 推進で5年契約

バイナンスがサークル株を1億ドルで取得し、USDC 残高に連動した報酬をサークルが毎月払う5年契約を結んだ。株式のロックアップは商業契約と連動する。

LiveMakers 編集デスク

📡 Signal|バイナンス、サークルに1億ドル出資し USDC 推進で5年契約

バイナンスがサークル (Circle Internet Group) の株主になった。サークルは9月22日、バイナンスが Class A 普通株 1,237,011 株を1株 80.84 ドル、総額1億ドルで取得したと発表し、SEC への 8-K で取引が9月17日に完了していたことを開示した。同時に結んだ5年の商業契約では、サークルがバイナンスに対し、USDC の保有残高に連動した報酬を毎月支払う。

Circle: Binance Invests $100 Million in Circle, Expands Strategic Partnership and Renews Commercial Agreement for Five Yearscircle.com

ステーブルコインがどこまで広がるかは、発行体の技術より、利用者が日々ドルを置く場所で決まる。世界最大級の取引所であるバイナンスと USDC の発行体が、今回は契約と資本の両方で結びついた。

1億ドルの株式は、2年間動かせない

8-K によると、株式は私募で発行され、1株 80.84 ドルは発行直前の市場価格からの割引を反映している。サークルの発表文は割引幅を5%としている。

バイナンスは取得した株式について、売却・譲渡・担保差し入れのほか、ヘッジ取引もしないことに合意した。期間は取引完了から2年後まで。ただし、バイナンスが特定の状況で商業契約を打ち切った場合は、その時点で制限が外れる。系列会社間の移転など通常の例外はある。一方で議決権は保持し、株主としての権利はそのまま残る。

ロックアップの終わり方は、商業契約に結びついている。株を持ち続けることと USDC を推し続けることが、書面の上で一本につながっている。

5年契約では、サークルがバイナンスに払う

商業契約の中身は、お金の向きで読むと分かりやすい。8-K の記載では、バイナンスは自らのプラットフォームで USDC を宣伝・普及する活動を担い、サークルはその対価として「Modular Smart Contract Wallet」経由で保有される USDC 残高の一定割合を、毎月の報酬としてバイナンスに支払う。料率は開示されていない。

報酬の基準が取引量ではなく保有残高である点が効く。バイナンスにとっては、利用者に USDC を「使わせる」だけでなく「置いておいてもらう」ほど収入が増える設計になる。USDC の発行体の収益は準備資産の運用利回りが柱であり、残高が積み上がる場所に報酬を配る形は、その収益構造と噛み合っている。

契約は2024年11月と2025年8月にサークルがバイナンスと結んだ合意を置き換える。発表文は、新興国市場での USDC の普及を重点に挙げ、サークルは保有・利用を支えるインフラを提供するとしている。両社とも「特定の事由」が起きれば期限前に一方的に解約できるが、その事由の中身は 8-K に書かれていない。

資金は双方向に流れる

今回の取引では、資金が逆向きに二本流れる。バイナンスからサークルへは株式代金の1億ドルが一度に入り、サークルからバイナンスへは USDC 残高に応じた報酬が5年間、毎月出ていく。

発表文でサークルのジェレミー・アレール CEO は、USDC でドルへのアクセスを広げ、新興国の人々と企業に届ける機会があると述べた。バイナンスのリチャード・テン共同 CEO は、安定して信頼できるデジタルドルは特権であってはならず、電話を持つ誰もが使えるべきだとしている。

取引所の棚に何が並び、どのステーブルコインに利用者の残高が向かうか。その配置を、発行体が株主関係と報酬の両方で固めにいった。

次に確認できる一点

最初の確認先は、11月に見込まれるサークルの 2026年第3四半期 10-Q だ。取引は9月17日に完了しているため、四半期末 (9月30日) までの2週間分が反映される。見るべきは、流通・取引コストの項目でバイナンス向け報酬の規模がどう開示されるかと、商業契約の本文が添付資料として出てきて、解約事由と料率の書き方が確認できるかの2点になる。

並行して、サークルの USDC 透明性ページで流通量の推移を追えば、5年契約がどの程度の残高を動かしているかを外から測れる。

ことば

  • 8-K — 米国上場企業が重要な出来事を SEC に報告する臨時報告書。今回は発表と同じ9月22日付で、5日前に完了した株式取引の条件がここで初めて数字として出た。
  • 私募 — 公募を通さず、特定の相手に直接株式を売る発行方法。今回は市場価格からの割引と、売却を縛るロックアップを組み合わせた条件で発行された。
  • ロックアップ — 取得した株式を一定期間売らない約束。今回は最長2年で、バイナンスが商業契約を打ち切る場合には早く外れる点が、株と契約を結ぶ仕掛けになっている。

🔗 一次ソース

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