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SNAPSHOT 2026-10-12 05:03 JST

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📡 Signal|JPYC、HTX で USDT 建ての取引を開始

JPYC が HTX で USDT 建ての取引を始める。開始時点の入金は Ethereum のみで出金は停止中。Upbit の1円割れは円換算で約0.996円まで縮んだが、一因は為替の動きだった。

LiveMakers 編集デスク

📡 Signal|JPYC、HTX で USDT 建ての取引を開始

日本円ステーブルコインJPYCが、9月28日22時(日本時間)に大手暗号資産取引所HTXで取引を始める。HTXが同日に出した告知によると、市場はドル連動のステーブルコインUSDTとの取引ペアで、海外の取引所での取り扱いは、9月17日の韓国Upbitに続く動きになる。

Upbitでは上場直後、JPYCが1円を割り込む値で取引され続けた。上場から11日たった今、Upbitの値は円換算でほぼ1円まで戻っている。そこへ2つ目の市場が、ウォンではなくドル建てで開く。海外で円のステーブルコインに付く値段が、どの通貨で、どの経路で決まるのかが、もう一段見えやすくなる。

HTXの告知と、開始時点の入出金

HTXは9月28日、「HTX Will List JPYC (JPY Coin) on September 28, 2026」と、取引開始を13時(協定世界時)とする告知を続けて出した。発行体JPYC株式会社の岡部典孝代表も同日、Ethereum上のJPYCがHTXで取引開始になると自身のアカウントで伝え、「JPYCはMoonしません!」と書き添えている。

HTXの公開している通貨設定では、9月28日夜の時点で、JPYCの入金はEthereumのネットワーク (ERC-20) のみで受け付け、出金は停止している。入金の最低額は158JPYC、出金の手数料は1回あたり326.56488JPYCの固定額に設定されている。JPYC/USDTの取引ペアは取引開始前の状態で登録されていた。

入口が一つで出口がまだ閉じている状態は、9月17日のUpbitと似た形だ。Upbitも上場当初はEthereumのネットワークだけで始まり、その夜にKaiaとPolygonの入金を追加した。

Upbitの1円割れは、円換算でほぼ解消した

9月21日の時点で、UpbitのKRW-JPYC市場は8.6ウォン台にとどまり、当時の欧州中央銀行(ECB)の参照レートで換算すると約0.98円だった。9月19日の安値8.41ウォンは約0.96円にあたる。

9月28日夜のUpbitの値は8.56ウォン前後で、ECBの9月25日の参照レート(1円=約8.60ウォン)で換算すると約0.996円になる。ウォン建ての値は9月21日からわずかに下がったが、同じ期間にウォンに対して円が下がったため、円で測ると1円との差は0.4%ほどまで縮んだ。売買代金は9月22日以降、1日あたり10億〜30億ウォンで推移しており、上場初日の2,858億ウォンからは二桁小さい。

値がほぼ戻ったのは、償還の経路が太くなったからとは言い切れない。差を縮めた一因は為替の動きで、Upbitの市場そのものは、売買が細ったまま1円の近くで落ち着いた、と読むのが実態に近い。

ドル建ての市場が加わる意味

HTXの取引ペアはUSDTとの交換で、JPYCの値段はドルで付く。円とドルの為替レートが、そのまま板の上に乗ることになる。ECBの9月25日の参照レートでは1ドルは約157.6円で、1JPYCが1円なら、1JPYCは約0.00635USDTになる。

ドル建ての市場では、円の為替が動くたびにJPYCのドル建ての値も動く。円安が進めば、JPYCをドル建てで持つ海外の保有者の評価額は下がる。JPYCは円で1円の償還を約束しているが、HTXの利用者から見れば、それは円という通貨を持つことそのものになる。USDTを基軸に売買が回る取引所で、円に連動するトークンをドルで売り買いする市場ができた。

ここでも裁定の経路は細い。JPYC EXで1円に償還できるのは口座保有者に限られ、1回あたり100万円の発行上限もある。HTXの出金は開始時点で止まっており、開けば1回あたり約327JPYCの手数料がかかる。1%の値差で3万円分を動かしても、差益の300円より手数料のほうが大きい。HTXの値が円とドルの為替からずれた時、それを戻す力は小口では働きにくい。

確かめる先

確認先はHTXのお知らせで、JPYCの出金がいつ、どのネットワークで開くか。出金が開けば、HTXとUpbit、国内のJPYC EXの間で値をそろえる経路が一本増える。その後はHTXのJPYC/USDTの日足を、同じ日の円ドルの参照レートと並べて見る。1JPYCが0.00635USDT前後から大きく外れる日があれば、それが海外で円のステーブルコインに付く値段の癖になる。発行体の側では、岡部代表が見直しに言及した1回100万円の発行・償還上限の扱いが、JPYC株式会社のPR TIMESの告知で確かめられる。

ことば

  • USDT — テザー社が発行する、米ドルに連動したステーブルコイン。海外の取引所では多くの銘柄がUSDTとの交換で売買される。HTXのJPYCもこの形で、円の値段がドル建てで付く。
  • 参照レート — 欧州中央銀行が毎営業日に公表する、ユーロに対する各通貨の基準の為替レート。ここから円とウォン、円とドルの交差レートを計算し、ウォン建てやドル建ての値を円に直した。
  • 裁定 — 同じものが市場によって違う値で売られている時、安い側で買って高い側で売り、差を取る取引。JPYCでは償還の資格、上限、出金の可否と手数料が、この取引の太さを決めている。

🔗 一次ソース

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