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SNAPSHOT 2026-10-12 05:03 JST

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📡 Signal|NEAR Intents、Bitget 流出資金5,000万ドル超の交換を拒否

NEAR Intents が Bitget から流出した資金の5,000万ドル超の送金を SHIELD で止めた。止めなかった THORChain と、同じ盗難資金に正反対の答えが出た。

LiveMakers 編集デスク

📡 Signal|NEAR Intents、Bitget 流出資金5,000万ドル超の交換を拒否

NEAR プロトコル上のクロスチェーン交換サービス NEAR Intents は9月28日、Bitget から流出した資金を持ち込もうとする5,000万ドルを超える送金の試みを、自社のリスク検知の仕組み SHIELD で止めたと明らかにした。止める前に約16.6万ドルが通過し、約50.3万ドルは処理の途中で凍結した。

同じ Bitget の要請に対し、THORChain は9月26日に「ビットコインやイーサリアム、BNB Chain と同じく分散的でパーミッションレスだ」と応じ、止めない側に立っていた。二つのクロスチェーン基盤が、同じ盗難資金に正反対の答えを出したことになる。問われているのは、パーミッションレスという言葉が、基盤のどの層に何を約束しているかだ。

3億8,750万ドルの流出と、出口の選別

Bitget の公式の事案更新によれば、9月24日の事案で攻撃者の管理するアドレスへ移った資産は3億8,750万ドルにのぼる。当初の3億5,160万ドルから、Zcash と TRON の分を加えて引き上げた。Bitget は、凍結できた額の5%と回収できた額の5%を報奨金として払う制度を設けている。

NEAR Intents のゼネラルマネジャー、アレックス・シェフチェンコ氏によれば、流出資金のかなりの部分はクロスチェーンで Ethereum へ移った。NEAR Intents が示した金額はいずれも推計で、1割程度の誤差がありうると CoinDesk は伝えている。これとは別に、Circle と Tether が関連するウォレットを凍結の対象に加え、USDC と USDT で約32万ドルを止めた。

NEAR Intents は Bitget の報奨金を受け取らないとした。その分を Bitget に戻る資金に回すためだという。凍結した約50.3万ドルは、法的な手続きと回収の手続きを経るまで制限したままにし、返還には法的な経路か捜査当局を通じた連絡を求めている。

SHIELD が照合するものと、止める地点

NEAR Intents の公式ドキュメントは、見積もりを出す取引の流れに自動のコンプライアンス審査をかけ、依頼元のアドレスを外部のデータベースと照合すると説明している。照合先には、独自の AML (マネーロンダリング対策) ポータル、Binance の AML データ、AMLBot、PureFi、TRM Labs が並ぶ。

報道によれば、SHIELD はこれに加えて資金の流れの異常を自動で検知し、KYT (取引の監視) の事業者、調査会社、独立の研究者、中央集権型の業界参加者から信号を集める。疑わしい依頼には見積もりを出さず、処理が始まった送金も止められる。約50.3万ドルが処理の途中で凍結されたのは、この後段の仕組みが働いた結果だ。

同じドキュメントは、審査の範囲が取引の流れや統合の経路によって違い、SHIELD を含む体制を端から端までの執行へ広げている途中だとも書いている。約16.6万ドルが通過したのは、この途中の幅と読める。

「パーミッションレス」と「中立」を分ける

NEAR の共同創業者イリア・ポロスキン氏は X で、パーミッションレスとは誰もが許可なく資産を持ち、送り、NEAR にコントラクトを置けることであり、すべてのアプリケーションや流動性の提供者がすべての取引を処理しなければならないという意味ではない、と書いた。シェフチェンコ氏は「パーミッションレスは中立を意味しない」とし、盗難資産の洗浄を手伝わないのは自分たちの選択の一つだと述べた。

この線引きは、層を分けると見えやすい。ビットコインやイーサリアムの基盤チェーンでは、利用者の資産を動かせるのは利用者自身の鍵だけで、マイナーやバリデータは取引を並べる役にとどまる。一方、交換の層では、見積もりを出す側が注文を受けるかどうかを選べる。NEAR は、止める判断を基盤ではなく交換の層に置き、それを公に引き受けた。

この選択には反論も出ている。NEAR が信頼実行環境 (外部から中身を改ざんできない計算領域) を管理している以上、中央集権型取引所と同じように資金を差し押さえられる、という指摘だ。止められる設計を持つことは、止める判断の基準を問われ続けることでもある。対象がいつ、誰の判断で広がるのかは、次の論点として残る。

出口か、関所か

THORChain は止めるための投票の仕組みを持ちながら止めない選択をし、NEAR Intents は止める選択を名乗り出た。盗難資金が複数のチェーンをまたいで動くほど、クロスチェーン交換の層は出口にも関所にもなる。どちらになるかを、各基盤が自分で選ぶ段階に入った。

確認できる次の一点は、Bitget のサポートセンターに載る事案更新だ。これまでの更新は、凍結・回収できた額を数字で示していない。NEAR Intents の約50.3万ドルが法的な手続きを経て戻ったとき、それが凍結・回収額として更新に書かれるかどうかで、止めた側の協力が被害者の回収に届いたかを確かめられる。

ことば

  • インテント — 「A をこれだけ B に換えたい」という結果だけを利用者が示し、経路の選択や実行は外部の事業者 (ソルバー) に任せる取引の方式。NEAR Intents は複数のチェーンの資産をこの方式で交換させる。
  • SHIELD — NEAR Intents が使うリスク検知の仕組み。アドレスの照合に加えて資金の流れの異常を検知し、見積もりの段階でも処理の途中でも交換を止められる。
  • KYT — Know Your Transaction の略で、取引の相手先や資金の出どころをブロックチェーン上で追跡し、不正資金の関与を判定する監視の手法。取引所や決済事業者が送受金の審査に使う。

🔗 一次ソース

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