SNAPSHOT
BTC/USD$83,642+0.7%
ETH/USD$2,536.60+1.0%
Coinbase(perp)$182.93+1.0%
S&P 500(perp)7,822.50+0.2%
米テック100(perp)30,975.00+0.2%
日経225(perp)68,962+0.1%
EUR/USD(perp)1.1209+0.0%
USD/JPY(perp)158.250+0.0%
Gold(perp)$4,201.80+0.3%
WTI(perp)$91.22+0.5%
米10年金利5.24%+0.4%
BTCボラティリティ(BVIV)39.17+0.9%
審査状態: auto_collectedソース: collected_liveas-of 05:03 JSTパケットID: alt20_2026101205トップの市場価格は Hyperliquid 上の先物(perp)価格です(米10年金利は米財務省)
SNAPSHOT 2026-10-12 05:03 JST

Signal

📡 Signal|米上院調査、制裁対象のイラン関連ウォレット84%が USDT

米上院PSIの民主党側の報告で、制裁対象のイラン関連ウォレット846件の84%がUSDTで取引していたと報じられた。Tetherは約5.5億ドルの凍結実績で応じた。

LiveMakers 編集デスク

📡 Signal|米上院調査、制裁対象のイラン関連ウォレット84%が USDT

米上院の常設調査小委員会(PSI)で民主党側を率いるリチャード・ブルーメンソール議員のチームが9月28日、イランの制裁逃れと暗号資産に関する調査報告をまとめた。米国とイスラエルが制裁対象に指定したイラン関連の暗号資産ウォレット846件のうち84%が、取引のすべて、またはほとんどをTetherのドル連動ステーブルコインUSDTで行っていたと、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)などが報じている。

制裁の網をすり抜ける資金の通り道が、特定の一社が発行する一つの通貨にここまで集まっている。裏返せば、止める手段もその一社に集まっているということになる。報告の数字は、ステーブルコインの発行体が制裁の実務でどこまでの役割を負うのかという問いを、議会の側から突きつけた。

846件のうち84%という数字

報道によると、報告は制裁の指定、ブロックチェーン上の記録、資産差し押さえの通知などを突き合わせたもので、USDTがイラン政府の主要な支払い手段になり、ヒズボラなど武装組織への資金供給にも使われたと結論づけた。ブルーメンソール議員はWSJに対し、USDTがイランの「影の銀行」網の中心になり、周辺の代理勢力への支援や、ドローン・ミサイル開発にも使われたと語っている。

報告はTetherが制裁対象のウォレットを十分に速く凍結しなかったとも批判している。一方で、846件のうち84%という数字が示すのは制裁対象がどの通貨で動いたかで、凍結されずに残った金額までは示していない。凍結の遅れがどの程度の金額に及んだかは、報道の範囲では示されていない。

Tetherの反論は「5.5億ドルの凍結」

Tetherは同じ日、公式サイトで声明を出した。2026年に入ってからイラン関連のUSDT約5億5000万ドルの凍結を支援したという内容で、内訳は4月に2つのアドレスで3億4400万ドル、7月に4つのウォレットで1億3000万ドル超。米財務省の外国資産管理局(OFAC)や米国の法執行機関と協力した結果だとしている。

声明は、同社がこれまでに67か国・340を超える法執行機関と連携し、2800件超の捜査を支援して、合わせて49億ドルの資産を凍結してきたとも書いた。パオロ・アルドイーノCEOは、公開されたブロックチェーンは現金には無い資金の流れの可視性を当局に与え、信頼できる情報があればTetherは動ける、という趣旨を述べている。声明は上院の報告に直接は触れていない。

6月の書簡から続く調査

この調査は突然出てきたものではない。ブルーメンソール議員は6月4日、TetherのアルドイーノCEOに書簡を送り、イランとロシアに関わる制裁対象や資金洗浄へのUSDTの悪用を防げていない疑いについて、記録と情報の提出を求めていた。議員の発表によると、その2日前の6月2日、OFACがイランの暗号資産取引所Nobitex、Wallex、Bitpin、Ramzinexを制裁対象に指定したことが、書簡のきっかけになった。

今回の報告は、その調査の途中経過にあたる。PSIの多数派は共和党で、報告は少数派の民主党側がまとめたものだ。報告そのものが法律や規則を変えるわけではない。ただ、議会の記録として残る数字は、今後ステーブルコインの規制や制裁の運用を議論する場で繰り返し引かれることになる。

止められる通貨を、誰が止めるのか

USDTは発行体がアドレスを凍結できる設計のステーブルコインだ。当局が求めれば、発行体の判断で送金を止められる。誰にも止められないビットコインとは、ここが根本的に違う。この性質は、Tetherの声明が言うとおり制裁の執行に使える道具になる。

同時にその道具は、発行体がいつ、どれだけ速く使うかに依存する。制裁対象のウォレットの大半が一つの通貨に集まっているなら、制裁の効き目は、その発行体の凍結の速さとほぼ同じ意味になる。今回の報告と声明のすれ違いは、凍結の実績を総額で示す発行体と、取り逃がした分を問う議会との間の、物差しの違いでもある。

確認先は二つある。一つは上院国土安全保障・政府問題委員会のPSIのページに載る報告の全文で、846件の選び方と、凍結が遅れたとされる具体例がそこで確かめられる。もう一つは、OFACの制裁対象リスト(SDNリスト)の更新だ。次にイラン関連の暗号資産アドレスが追加されたとき、Tetherの凍結がどれだけ早く続くかが、この議論の最初の実地試験になる。

ことば

  • PSI — 米上院の常設調査小委員会(Permanent Subcommittee on Investigations)。国土安全保障・政府問題委員会の下にあり、召喚権を持つ調査機関として知られる。今回は少数派の民主党側が報告をまとめた。
  • OFAC — 米財務省の外国資産管理局。制裁対象の個人・団体・アドレスを指定し、米国人との取引を禁じる。暗号資産のアドレスも指定の対象になる。
  • USDT — Tetherが発行する米ドル連動のステーブルコイン。発行体がアドレスを凍結できる設計で、今回の報告と反論は、この凍結の速さをめぐって食い違った。

🔗 一次ソース

関連記事