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SNAPSHOT 2026-10-12 18:03 JST

Signal

📡 Signal|倉庫ロボの Ultra、Framework 主導で5,000万ドル調達

倉庫ロボットの Ultra が Framework Ventures 主導で5,000万ドルを調達し、Physical Intelligence と提携。暗号資産の VC が、現場のデータを持つフィジカル AI に資金を向けている。

LiveMakers 編集デスク

📡 Signal|倉庫ロボの Ultra、Framework 主導で5,000万ドル調達

米ブルックリンの倉庫ロボット企業 Ultra は10月9日、Framework Ventures が主導するシリーズ A で5,000万ドルを調達し、累計の調達額が6,200万ドルになったと発表した。同時に、ロボット向けの AI モデルを開発する Physical Intelligence との戦略的な提携も明らかにした。

主導した Framework Ventures は、DeFi をはじめとする暗号資産分野への投資で知られるベンチャーキャピタルだ。暗号資産の資金が、倉庫で荷物を詰めるロボットという、最も地味な現場の AI に向かっている。

Ultra の OP1: 梱包・仕分け・キッティングを月額で

Ultra の主力は、二本の腕を持つロボット「OP1」だ。公式サイトによれば、通販の物流代行 (3PL) の倉庫で、注文品の梱包、仕分け、部品をそろえて一組にするキッティングを、最大で1日24時間こなす。片腕で最大10ポンドを扱い、キャスター付きの台座で動かせる。3か月の試用も用意している。

Framework の X の投稿によれば、Ultra は米国ですでに数十台を稼働させ、実際の注文を50万件以上処理した。2027年末までに数百台の稼働を見込む。Fortune の報道では、料金は導入時の統合費用と、ハードとソフトの保守を含む月額料金の組み合わせで、ロボットを売るのではなく貸して働かせる「ロボット・アズ・ア・サービス」の形をとる。

Ultra は発表で、ロボットの難しさは見栄えの良いデモではなく、開かれた現場で役に立たせ、動かし続け、隣で働く人の信頼を得ることを何度も繰り返す点にあると書いた。2024年に設立され、Y Combinator の2024年夏のバッチの出身だ。

Physical Intelligence がモデル、Ultra が現場

提携の役割分担について、Framework は X で、Physical Intelligence がモデルを作り、Ultra が商用の現場への展開を担うと説明した。Ultra は Physical Intelligence のモデルを実際の倉庫で動かし、その稼働データをモデルの側へ戻す。Fortune はこの組み合わせを、ロボットの「体」と「頭脳」の分業と表現した。

ロボット向けの汎用モデルは、言語の AI と違って、ネット上に学習データがほとんどない。現場で何十台ものロボットが毎日働くこと自体が、モデルを鍛えるデータの供給源になる。Framework が主導の理由に挙げたのも、デモではなく有償の顧客の現場で稼働している点だった。

暗号資産の VC がフィジカル AI に寄る

Framework がフィジカル AI に資金を出すのは、これが初めてではない。ロボット向けの現実世界のデータを集める Mecka は10月7日、Sequoia Capital が主導するシリーズ B で6,000万ドルを調達したと発表し、既存の投資家として Framework Ventures が引き続き参加した。新たな投資家には NVIDIA、Microsoft の M12、Qualcomm Ventures、Samsung が並ぶ。

暗号資産の VC にとって、トークンの発行を前提にしない会社への出資は、投資先の幅を広げる動きになる。ビットコインのマイナーが AI 向けのデータセンターへ事業を広げたのと同じく、暗号資産の側に積み上がった資金と人材が、AI のインフラの側へ流れ込んでいる。AI に向かう資本の行き先は、チップや電力だけでなく、ロボットが働く現場のデータにまで延びてきた。

2027年末の「数百台」に向けて

確認先は、Ultra の公式サイトと X の発表だ。2027年末までに数百台という見通しに対し、稼働台数や処理した注文数の更新が次の材料になる。Physical Intelligence が自社のブログで今回の提携をどう位置づけるかも、モデルの側がこの現場データをどれだけ重く見ているかを示す。

ことば

  • ロボット・アズ・ア・サービス (RaaS) — ロボットを売り切らず、導入費と月額料金で貸し出して働かせる契約の形。顧客は大きな初期投資を避けられ、提供する側は稼働データと継続的な収入を得る。
  • フィジカル AI — 文章や画像ではなく、ロボットのように現実の物を動かす AI。学習に使えるデータがネット上に少なく、現場で集めたデータが競争力を左右する。
  • キッティング — 出荷や組み立ての前に、必要な部品や商品を1組ずつそろえてまとめる作業。通販の物流代行の倉庫では、セット商品の作成などで人手がかかる工程だ。

🔗 一次ソース

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