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📡 Signal|トルコ司法相、HEX 創業者リチャード・ハート氏の拘束を発表
トルコの司法相が HEX 創業者リチャード・ハート氏をイスタンブールで拘束し、現金715万ドルとコールドウォレット6つを押収したと発表した。赤手配はフィンランドの請求によるものだ。

トルコのアクン・ギュルレク司法相は10月17日、暗号資産 HEX と PulseChain の創業者として知られるリチャード・ハート (本名 Richard James Schueler) 氏を、10月14日にイスタンブールで拘束したと自身の X で発表した。15か所の家宅捜索で、現金715万ドルと16万トルコリラ、コールドウォレット6つを押収したとしている。
ハート氏は2024年からフィンランドの請求による国際手配の対象になっていた。米国の訴訟が管轄の問題で終わった後も、欧州の捜査は残っていた。暗号資産の創業者の身柄が、規制当局の民事訴訟ではなく刑事手続きの国際協力で押さえられた例になる。
司法相が発表した内容
発表によると、捜査はイスタンブール共和国主任検察庁の指揮で、県警の情報課と金融犯罪対策課が国家情報機構 (MİT) の支援を受けて進めた。10月14日、ベシクタシュでの作戦でハート氏と妻を拘束し、その後、警護役とみられる3人も拘束した。
ベシクタシュ、ユスキュダル、サルイェルの3地区15か所の捜索で押収したものは、司法相の発表では次のとおりだ。
- 現金: 715万ドルと16万トルコリラ
- コールドウォレット: 6つ
- 携帯電話29台、ノートパソコン12台、記憶媒体65点、グラフィックカード19枚
- ブランドのバッグ300点、靴100足、眼鏡136点、腕時計28本、宝飾品97点
- 長銃4丁、無許可の拳銃3丁、弾薬1,400発
司法相が使った語は「gözaltı」で、警察による身柄の拘束を指す。裁判所が勾留を決めたか、身柄の引き渡しの手続きに入ったかは、発表には書かれていない。発表は、容疑者に関する司法手続きと押収物の調べは続いているとしている。14日の時点の現地報道は押収額をより小さく伝えており、数字は司法相の発表が最新になる。
何の容疑か
司法相の発表は、ハート氏を「米国とフィンランドで10億ドルの暗号資産詐欺を行ったとして、インターポールの赤手配が出ていると伝えられる」人物と書いた。伝聞の形で、トルコ側の独自の容疑名は示していない。
経緯を一次資料と報道でたどると、二つの手続きが重なっている。
一つはフィンランドの捜査だ。報道によると、ヘルシンキの地裁は2024年9月、重大な脱税と暴行の疑いで、本人が不在のままハート氏の勾留を決めた。警察は未納の税額を数億ユーロ規模としていた。赤手配はこのフィンランドの請求によるもので、同年12月には欧州刑事警察機構 (Europol) の最重要指名手配の一覧にも載った。
もう一つは米国の訴訟だ。米証券取引委員会 (SEC) は2023年7月31日、ハート氏と HEX、PulseChain、PulseX が未登録の証券の販売で10億ドル超を集め、少なくとも1,200万ドルを私的に流用したとして提訴した。報道によると、ニューヨーク東部地区の連邦地裁は2025年2月、裁判所に人的な管轄がないとしてこれを退け、SEC は訴えを出し直さず、事件は終わった。トークンが証券にあたるかどうかの判断は示されていない。
司法相の言う「10億ドル」は、この終わった米国の訴訟の調達額に近い。今回の拘束の根拠として確かめられるのは、フィンランドの請求による赤手配の側だ。
次に見るもの
ハート氏側の弁護人や PulseChain からの声明は、本稿の執筆時点で確認できていない。確認できる次の一点は、イスタンブールの裁判所がハート氏の勾留を決めるか、フィンランドが身柄の引き渡しを正式に求めるかで、トルコ司法省とフィンランド警察の発表に出る。引き渡しの審理に進めば、フィンランドの容疑の中身が初めて法廷で具体的に示されることになる。
ことば
- 赤手配 (Red Notice) — インターポールが加盟国の請求を受けて出す国際手配。逮捕状そのものではなく、身柄の引き渡しを前提に所在の特定と仮の拘束を各国に求める通知。
- コールドウォレット — インターネットにつながない形で秘密鍵を保管する財布。専用の機器や紙で保管し、押収されれば鍵を持つ側が資産を動かせなくなる。
🔗 一次ソース
