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SNAPSHOT 2026-10-19 18:03 JST

Signal

📡 Signal|BNB Chain、新 L1 の設計を公開フォーラムで議論

BNB Chain が開発中の新 L1 について、公式フォーラムで設計の議論を呼びかけ。秘匿の送金と MEV 対策の設計案が出ており、テストネットは2026年末の予定。

LiveMakers 編集デスク

📡 Signal|BNB Chain、新 L1 の設計を公開フォーラムで議論

BNB Chain は10月19日、開発中の新しいレイヤー 1 (L1) について、公式フォーラムの専用カテゴリで設計の議論に加わるよう、開発者と利用者に X で呼びかけた。フォーラムでは、取引の並べ方、合意の方式、プライバシー、耐量子暗号といった中核の部品ごとにスレッドが立ち、10月10日には不正な先回り取引 (MEV) を抑える仕組みの設計案が出ている。

新 L1 は、いまの BNB Smart Chain (BSC) を置き換えるものではなく、BSC では後から作り変えられない用途のために並べて走らせる別のチェーンだ。テストネットは2026年末、本番は2027年初めの予定で、その前に設計の中身を外に出して意見を集める段階に入った。

新 L1 は BSC の隣に立つ「専用の道」

フォーラムのカテゴリ説明によると、新 L1 (フォーラムでの呼び名は NewL1) は、取引、決済、プライバシー、AI に向けて作る汎用の L1 で、Ethereum の実行環境 (EVM) と完全に互換する。手数料に使う基軸のトークンは BNB で、新しいトークンは出さない。BSC は成熟した既存の利用者を引き続き支え、新 L1 は BSC の設計を根本から変えないと対応できない処理を受け持つ。2 つは公式のブリッジでつなぐ。

7月8日に公開された下半期の技術ロードマップは、性能の目標を示している。

  • 処理能力は毎秒 10 万件超
  • 取引の事前確定は 50 ミリ秒未満、ブロックの確定は 1 秒未満
  • 公開の取引待ち行列 (メンプール) を持たず、取引をブロックを作る検証者へ直接流す
  • 規制対応のための選択的な開示を備えた、プロトコル水準の秘匿取引

Ethereum や BSC では、送られた取引がいったん公開の待ち行列に並び、だれでも中身を見られる。その間に他人の取引を見て先回りする余地が生まれる。新 L1 は、この待ち行列を最初から持たない設計を選んだ。高頻度の売買や AI エージェントによる自動の取引を主な客と見ているからだ。

フォーラムに出た 2 つの設計案

フォーラムには、すでに具体的な設計の文書が 2 本出ている。

1 本目は7月28日の、プライバシーの層の設計だ。資金をプロトコルに組み込んだ秘匿の口座 (シールドプール) に入れると、その中での送金は金額、資産の種類、送り手と受け手のすべてが隠れる。引き出すときに公開の世界へ戻る。入り口は公開で、「プールの利用者であること」までは隠せないと文書自身が書いている。引き出しはガバナンスでも止められない設計とした。性能の数字は 4 台の検証者による開発用ネットワークでの計測と、制約数からの見積もりで、本番の値ではない。

2 本目は10月10日の、MEV への対策だ。取引の受け付け、並べる順番の決定、ブロックの組み立てを、外から中身を覗けない信頼実行環境 (TEE) の中で行う。取引は既定で非公開とし、並べる前の中身は運営者にも検証者にも見えない。TEE の証明なしに作られたブロックも有効として扱い、チェーンを止めない。ただし、その検証者がそのブロックで得る収入の 30% を追加で焼却する。罰を経済的な重みに置き、止めるか止めないかの二択にしない設計だ。

議論の場には、新 L1 そのものを疑う声もある

フォーラムは、片側の主張だけが並ぶ場にはなっていない。8月2日の利用者の投稿は、BSC 上の Tessera (気配値を自分で出す方式の自動マーケットメーカー) の直近 30 日の取扱高が 6 億ドルを超え、Base 上の同じ仕組みの 5,000 万ドル未満を大きく上回ると指摘した。そのうえで、BSC は高頻度の取引にすでに足りているのではないか、本当に新しい L1 が要るのか、と問うている。ほかにも、名前が「NewL1」のままでは紛らわしいという声が出ている。

運営側がカテゴリ説明で掲げた規則は、技術的な主張には理由を添えること、価格やトークンの思惑は書かないことだ。設計の段階で異論を公開の場に置くのは、テストネットの前に前提を詰めておく作業でもある。

次に見るもの

確認先は 2 つある。1 つはフォーラムの新 L1 カテゴリで、合意の方式、手数料、耐量子暗号の各スレッドに、プライバシーや MEV と同じ水準の設計文書が出るかどうか。もう 1 つは BNB Chain のブログとリリースノートで、ロードマップが2026年末としたテストネットの公開日が告知されるかどうかだ。年末までに日付が出なければ、本番の2027年初めも後ろへずれる可能性が高い。

ことば

  • MEV — 取引をブロックに並べる順番を操作して得られる利益。他人の大きな売買を見て直前に割り込む「先回り」が代表例で、損をするのは一般の利用者になる。新 L1 は並べる前の取引を隠すことで、この余地を減らそうとしている。
  • 信頼実行環境 (TEE) — CPU の中に作る、外から中身を覗けない計算の区画。運営者でもデータを読めず、中で正しいプログラムが動いたことを証明書で示せる。新 L1 は取引の並べ替えをこの中に閉じ込める案を出した。
  • シールドプール — ブロックチェーン上で、預けた資金の金額や持ち主を暗号で隠して管理する仕組み。中での送金は外から追えず、出し入れの時だけ公開の記録に現れる。新 L1 はこれをプロトコルの標準機能として組み込む。

🔗 一次ソース

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