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SNAPSHOT 2026-10-16 07:30 JST

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📡 Signal|Ledger、Android 端末 Atom に Solana のアプリストアを初期搭載

Ledger が10月15日、Android ベースの新端末 Atom に Solana Mobile の Seeker アプリを初期搭載すると発表。署名専用の Secure Mode を同居させ、出荷は2027年夏の予定。

LiveMakers Editorial Desk

📡 Signal|Ledger、Android 端末 Atom に Solana のアプリストアを初期搭載

ハードウェアウォレット大手の Ledger は10月15日、パリで開いたイベント「Op3n」で発表した Android ベースの端末「Ledger Atom」に、Solana Mobile の「Seeker」アプリを初期搭載すると明らかにした。Seeker アプリは Solana の分散型アプリストア (dApp Store) とウォレットを一つにまとめたもので、Atom のホーム画面に置かれ、1,500 を超えるアプリに入口を開く。Solana Mobile にとって、自社端末の外にハードウェアの提携先を持つのは Ledger が初めてになる。

鍵を守る専用機を作ってきた会社が、日常のアプリを動かす端末に踏み出した。焦点は、普段使いの Android と署名の安全をどう同じ筐体に同居させるかにある。その発表は、Ledger の販売店経由の端末に不正な装置が仕込まれていた問題の調査が続くなかで出た。

端末の中身: 2 つのモードを 1 台に

Ledger の製品ページによると、Atom は「データ通信専用のモバイル端末」で、携帯電話の音声通話と緊急通報ができないため「スマートフォンではない」と自ら位置づけている。構成は、堅牢化した Android (AOSP) の上に、分離した Ledger OS を載せる形だ。

  • 普段のアプリは Android 側 (Standard Mode) で動く
  • 支払いや取引の承認など重要な操作の前に、自動で Secure Mode に切り替わる。Ledger OS が画面全体を引き取り、カメラ・マイク・加速度センサーなどが止まる
  • 画面上部の「Secure Bar」は、セキュアエレメント (鍵を保管する耐タンパーの専用チップ) だけが書き込める表示で、Secure Mode に入っていることを示す
  • Secure Mode には別の PIN が要る。Android 側は指紋やパターンで解除する
  • 物理スイッチでカメラとマイクを電気的に切り離せる

セキュアエレメントは国際的なセキュリティ評価基準 Common Criteria の EAL6+ の認証を受けたチップだ。画面は 6.8 インチの有機 EL、通信は 5G (eSIM のみ)、電池は 4,000mAh。出荷は2027年夏の予定で、米国では FCC、EU では CE の認証が届くことが条件になる。

The Block によると、価格は限定の Founder's Edition が 849 ドル (全額返金される 100 ドルの予約金が必要)、通常版が 899 ドル。Android 側と Secure Mode は FPGA (書き換え可能な論理回路) のチップで分けられ、Ledger は米国立標準技術研究所 (NIST) の規格に沿った耐量子暗号も載せる計画だとしている。

Solana Mobile との役割分担

Solana Mobile は、暗号資産向けの Android 端末「Seeker」を自社で作ってきた。The Block によると、同社はこれまでに 20 万台超を販売し、端末上の取引は 1 億 5,400 万件、総額 130 億ドル超にのぼる。今回の提携で、Solana Mobile は自社端末に加えて、アプリストアとウォレットを他社の機器へ広げる道を得た。Atom は Ledger のウェブサイトだけで売られる。

Ledger の側から見ると、署名の安全は自社が受け持ち、アプリの入口は外部に任せる分担になる。Ledger のハードウェアウォレットは、ビットコインやイーサリアムを含む多くのチェーンの資産を扱ってきた。その会社が最初の端末で初期搭載の枠を Solana の生態系に渡したのは、アプリの数と、端末上で暮らすように使われてきた実績を買ったからだと読める。他のチェーンのアプリストアやウォレットが後に続くかどうかは、まだ示されていない。

植込み装置の問題と、同じ週の発表

Ledger は、東南アジアの販売店 CryptoBilis を経由した端末に、許可のない装置が植え込まれていた問題を調査している。Ledger のセキュリティチームは、この装置が初期設定の時に画面の復元フレーズ (ウォレットを復元する 24 語) を読み取り、携帯回線で送る仕組みだったと公表した (既報)。The Block は、オンチェーンの研究者が 8,600 万ドル超の被害の疑いと結びつけていると伝えたが、Ledger はこの総額を確認していない。

The Block によると、Ledger は Atom の「Core Protection」という機能が画面を読み取るこの種の植込みを防ぐとし、Atom には同社で最も高度な改ざん対策を入れると説明している。ただ、今回の問題は製品の設計ではなく、販売の経路で端末がすり替えられたことに起きた。端末が高度になっても、どこで買うかという経路の安全は利用者の側に残る。Atom を Ledger のウェブサイトだけで売る判断は、その経路を自社で握る意味も持つ。

次に見るもの

確認先は Ledger の Atom の製品ページと、米連邦通信委員会 (FCC) の機器認証のデータベースだ。出荷は2027年夏の予定で、米国での納品は FCC の認証が前提になる。認証の申請が FCC の公開データベースに出た時点で、出荷の日程は現実味を帯びる。CryptoBilis の件では、Ledger が侵入の経路と他の販売店への影響を公表するかを、同社の公式 X で見る。

ことば

  • セキュアエレメント — 暗号鍵の保管と署名だけを受け持つ、物理的な攻撃に強い専用チップ。クレジットカードやパスポートにも使われる。Atom では Secure Mode の画面表示もこのチップが担う。
  • 復元フレーズ — ウォレットを別の機器で復元するための 12〜24 語の単語列。知られると資産を丸ごと移されるため、紙などオフラインで保管するのが原則だ。
  • dApp Store — Solana Mobile が運営する、分散型アプリ (dApp) を集めたアプリストア。一般のアプリストアの規約に縛られずに暗号資産のアプリを配布できる。

🔗 一次ソース

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