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📡 Signal|アルカディア、緊急通報 NET119 の個人情報も漏えいの可能性

SpeeCAN RAIDEN への不正アクセスで、アルカディアは聴覚・言語障害者向けの緊急通報 NET119 でも名前や住所など最大約1万3000件が漏えいした可能性を公表。15日にサーバは復旧、範囲は調査中。

LiveMakers Editorial Desk

📡 Signal|アルカディア、緊急通報 NET119 の個人情報も漏えいの可能性

自治体の防災メール配信サービス「SpeeCAN RAIDEN」が不正アクセスを受けた問題で、運営するアルカディア (大阪府箕面市) は10月14日、聴覚や言語に障害のある人がスマートフォンなどから 119 番通報するための「NET119」と、「119RAIDEN」にも不正アクセスの形跡があり、利用者の個人情報が漏えいした可能性があると発表した。名前、生年月日、性別、住所、電話番号、メールアドレスなどが対象で、件数は最大で約 1 万 3,000 件としている。

防災メールの登録者の連絡先にとどまらず、緊急通報の仕組みに登録した人の住所や生年月日まで、漏えいの可能性が広がった。同社は15日午後、止めていたサービスを復旧したと発表したが、漏えいの範囲はまだ調べている途中だ。共同通信によると、総務省は15日、192 の自治体から防災メールの配信停止や情報漏えいの恐れの報告があったと明らかにした。

13日時点の発表 (メールアドレス約 313 万件など) は既報で伝えた。本稿では、その後に同社が出した第 4 報から第 9 報で新しく分かったことを整理する。

NET119 に広がった漏えいの可能性

アルカディアの第 4 報 (14日15時) によると、詳しい調査の結果、NET119 と 119RAIDEN でも第三者による不正アクセスの形跡が見つかった。漏えいの可能性があるのは次の項目だ。

  • 利用者の名前、生年月日、性別、住所、電話番号、メールアドレス、FAX 番号、他のサービスに登録した時に入力した情報
  • 連絡先の名前、メールアドレス、電話・FAX 番号
  • 担当者、契約の情報、履歴として保存されている本文の内容

最大の件数は、個人情報が約 1 万 3,000 件、メールアドレスが約 9 万 7,000 件、電話番号が約 1 万 7,000 件、FAX 番号が約 400 件とされた。NET119 のうち、映像による通報の機能は漏えいの可能性がないという。同社は1時間後の第 5 報で、対象とした接続先のうち 2 つは対象外だったと訂正している。

13日に公表された防災メールの漏えいは、主に連絡先 (メールアドレスや電話番号) だった。NET119 は通報する人の所在を消防に伝えるための仕組みで、登録情報には住所や生年月日が含まれる。漏れた可能性のある情報の性質が、一段重くなった。

復旧と、まだ分からないこと

同社は15日の第 9 報 (17時50分) で、13日から緊急停止していた SpeeCAN RAIDEN の一部と、学校向けの「ライデン・スクール」の一部のサーバを15時ごろに復旧したと発表した。侵入経路は遮断し、システム内に不正なプログラムがないことも確認したとしている。脆弱性への対応は続けており、全ての利用者 (自治体などの管理者) にログインパスワードを変えてから使うよう求めた。

一方、分かっていないことも多い。

  • 漏えいの範囲は「引き続き調査中」で、件数は推定のまま
  • 侵入がいつ始まり、どのような手口だったかは示されていない
  • 影響を受けた自治体の総数を、同社は公表していない

同社は第 7 報 (15日10時12分) で、個人情報保護委員会に報告したほか、警察、総務省の近畿総合通信局、近畿経済産業局などに相談・通報したと説明した。192 の自治体という数字は、総務省が自治体からの報告を15日17時の時点で集めたものだ。

受け手の自治体が抱える二重の作業

自治体の側は、二つの作業を同時に抱える。一つは、配信を止めている間の防災情報を、公式サイトや防災行政無線など別の経路で届けること。もう一つは、登録者への注意喚起だ。アルカディアは14日の第 3 報で、自治体などの管理者に向け、不審なメールに個人情報やパスワードを入力しない、心当たりのない URL や添付ファイルを開かないといった内容で登録者に呼びかけてほしいと求めている。

防災メールも NET119 も、住民が「公式の連絡」として信頼する経路だ。複数の自治体が同じ事業者に配信を任せる構造のもとでは、1 社の侵害が多くの自治体に同時に波及する。サービスが復旧しても、登録者が配信を再び信頼できるかどうかは、件数の確定と原因の説明にかかっている。

次に見るもの

確認先は、アルカディアの SpeeCAN RAIDEN 公式ブログの「一連の対応について」のページだ。同社は続報をこのページに追記している。漏えいの件数が推定から確定に変わるか、侵入の手口と時期が示されるかを見る。NET119 に登録している人は、自分の住む地域の消防本部の案内で、対象に入っているかと、利用に支障がないかを確かめたい。

ことば

  • NET119 緊急通報システム — 聴覚や言語に障害があり音声で通報しにくい人が、スマートフォンなどの画面から 119 番に通報できる仕組み。事前登録した住所などの情報が消防に伝わる。
  • 個人情報保護委員会 — 個人情報の取り扱いを監督する国の機関。漏えいの恐れがある時、事業者は報告を求められる。アルカディアは発覚後に報告したとしている。
  • 近畿総合通信局 — 総務省の地方の出先機関で、近畿の電気通信事業などを所管する。アルカディアは警察などとあわせて相談・通報したとしている。

🔗 一次ソース

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