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📡 Signal|Schroders の新興国債券運用、Centrifuge 経由で Solana に
Schroders の新興国債券の運用が Centrifuge 経由で Solana に載る。器は BVI のフィーダーファンドで、公開データの状態はまだ準備中、発行はイーサリアムで先に始まっていた。

英国の資産運用大手 Schroders の新興国債券の運用が、トークン化の基盤 Centrifuge を通じて Solana に載る。11月4日に Solana の公式 X と CoinDesk が伝えた。CoinDesk によると、Schroders にとって Solana の上で初めての展開になる。
トークン化されたファンドは、これまで短期金利で運ぶマネー・マーケット・ファンド (MMF) や米国債が中心だった。今回はその外側にある、運用者が銘柄を選んで利回りを取りにいく新興国債券だ。ただし Centrifuge が公開する商品データを見ると、トークンの器は Schroders のファンドそのものではなく、別の運用会社が組んだフィーダーファンドだった。LiveMakers は第一報を速報で伝えた。
トークンになるのは何か
Centrifuge のファクトシートと商品データによると、トークンの名前は「Schroder ISF Emerging Market Bond Fund」、記号は SISF。発行体は英領ヴァージン諸島 (BVI) の Anemoy Capital SPC の分別口座で、運用会社は Anemoy Asset Management だ。このファンドが、Schroders が運用するルクセンブルク籍の公募ファンド (UCITS)「Schroder International Selection Fund Emerging Market Bond」の米ドル建てクラスに投資する。Schroders の役割は、組み入れ先の運用者だ。
- 対象: 米国外のプロの投資家に限る
- 最低投資額: 10万 USDC。払い込みと解約は USDC などのステーブルコイン
- 売買: 毎日、中央ヨーロッパ時間の正午までの注文をその日の基準価額で処理。トークンは翌営業日に発行し、解約代金は3営業日後に USDC で払う
- 費用: Anemoy の運用報酬はゼロ。組み入れ先のファンドの経費率は1.29% (うち運用報酬1%)
- 管理の体制: 資産の保管は J.P. Morgan、事務管理は Trident Trust
組み入れ先のファンドは236銘柄・23億ドルの規模で、8月末の最終利回りは経費の前で8.5%、経費控除後で7.21%だった。一部は現地通貨建ての債券で、為替の値動きも受ける。
公開データはまだ「準備中」
ファクトシートは、投資家が選んだチェーンでトークンを発行すると書くが、Solana の名前は出てこない。商品データの状態は「upcoming (準備中)」で、Centrifuge のアプリにもまだ掲載されていない。
チェーン上で確かめられるのはイーサリアムだ。Etherscan によると、SISF はイーサリアムで20万トークンが発行され、保有者は2つのアドレスにとどまる。ファクトシートの規模の欄は1,000万ドル。発表された Solana での発行は、まだ公開データには現れていない。「Solana に持ち込む」という発表の段階に対し、商品の実体はイーサリアムで先に動き出しており、Solana はこれから加わる配布先にあたる。
現金の次は、運用者の腕
Solana Foundation で機関投資家の拡大を率いるニック・デュコフ氏は CoinDesk に、トークン化された現金の商品から、高度な運用の戦略が公開ブロックチェーンで発行・配布される市場へ移りつつあると語った。CoinDesk が引く RWA.xyz の集計では、トークン化された現実資産390億ドルのうち、MMF と米国債が140億ドルを占める。
Schroders 自身も、8月にアイルランドで米ドル建て MMF のトークン化クラス「Schroders Onchain Active Returns (SOAR)」の承認を得たと CoinDesk は伝えている。MMF で始め、次に利回りとリスクの大きい新興国債券へ進む順番だ。同社の運用資産は6月末で8,678億ポンド (CoinDesk の換算で約1.1兆ドル)。10月1日には米 Nuveen による Schroders の買収が完了しており、Schroders は Nuveen の中で別に運営を続けるとしている。
器を外部のフィーダーに任せ、運用だけを供給する形は、大手の運用会社が自社のファンドの規約を書き換えずにトークン化へ参加できる道でもある。どのチェーンに載るかは配布の問題になり、運用会社の側から見れば、チェーンは販売の窓口の1つに近づく。
次に見るもの
確認先は2つある。1つは Centrifuge のアプリで、SISF の状態が「準備中」から掲載に変わり、Solana での発行が始まるか。もう1つは Etherscan と Solana のブロックエクスプローラーでの SISF の発行量で、20万トークンからどこまで増えるかが、プロの投資家の実際の需要を示す。
ことば
- フィーダーファンド — 自分では個別の銘柄を持たず、別の1本のファンドにまとめて投資するファンド。今回はBVIのファンドが、Schroders の UCITS ファンドに投資し、その持ち分をトークンにしている。
- UCITS — 欧州連合の基準に沿って設定される公募の投資信託の枠組み。ルクセンブルクやアイルランドの籍が多く、世界の運用会社が国をまたいで販売する器として使う。
- 最終利回り — 債券を満期まで持ち、利息と元本を受け取った場合の年あたりの利回り。今回の組み入れ先は8月末で経費の前8.5%だった。
🔗 一次ソース
- Centrifuge ファクトシート「Schroder ISF Emerging Market Bond Fund (SISF)」(2026年10月・PDF) — 発行体・フィーダーの構造・最低投資額・費用・組み入れ先の規模と利回りcentrifuge-files.mypinata.cloud
Etherscan — SISF トークン (イーサリアム) の発行量20万と保有者数Ethereum (ETH) Blockchain Explorer- Solana 公式 X の告知 (2026年11月4日)
- CoinDesk (2026年11月4日) — 初の Solana 展開・各社の発言・SOAR・RWA.xyz の集計coindesk.com
- Schroders 2026年上期決算 (PDF) — 6月末の運用資産8,678億ポンドmybrand.schroders.com
- Schroders「Nuveen completes acquisition of Schroders」(2026年10月1日)schroders.com