SNAPSHOT
BTC/USD$80,386+2.5%
ETH/USD$2,415.60+4.0%
Coinbase(perp)$151.36+3.9%
S&P 500(perp)7,679.60+1.3%
米テック100(perp)28,204.00-0.1%
日経225(perp)61,208-2.5%
EUR/USD(perp)1.12500.0%
USD/JPY(perp)158.160-0.0%
Gold(perp)$4,126.00+2.3%
WTI(perp)$88.17-8.4%
米10年金利4.90%-1.0%
BTCボラティリティ(BVIV)39.01-3.1%
審査状態: auto_collectedソース: collected_liveas-of 18:03 JSTパケットID: alt20_2026110518トップの市場価格は Hyperliquid 上の先物(perp)価格です(米10年金利は米財務省)
SNAPSHOT 2026-11-05 18:03 JST

Signal

📡 Signal|外国勢の米国債保有が504億ドル減、最大の減少はフランス

7月末の外国勢の米国債保有は9兆2481億ドル、前月比504億ドル減。最大の減少はフランス欄の415億ドル。ただし米金利上昇による時価の目減りが大きく、公的機関は長期証券を買い越していた。

LiveMakers 編集デスク

📡 Signal|外国勢の米国債保有が504億ドル減、最大の減少はフランス

米財務省が9月16日に公表した対外証券投資統計(TIC)で、7月末の外国勢の米国債保有は9兆2481億ドルとなり、前月から504億ドル減った。2025年10月末(9兆2305億ドル)以来の低さで、国・地域別に最も大きく減ったのはフランスの415億ドルだった。

これを「外国勢が米国債を売った」と読むのは早い。7月は米長期金利が大きく上がって債券価格が下がった月で、保有額は時価で測られる。統計が映しているのは売買よりも、米国と欧州の長期金利が同じ方向へ押し上げられている局面のほうだ。9月18日には、フランス10年債の利回りが2008年以来の水準に達した。

504億ドル減の内訳、英国は584億ドル増

国別の表(TIC 第5表「主要な外国保有者」)を6月末と7月末で並べると、減少は一様ではない。

  • フランス: 3899億ドル → 3484億ドル(415億ドル減)
  • カナダ: 4596億ドル → 4263億ドル(333億ドル減)
  • 中国本土: 6334億ドル → 6180億ドル(154億ドル減)
  • 日本: 1兆1167億ドル → 1兆1039億ドル(128億ドル減)
  • ベルギー: 4825億ドル → 4707億ドル(118億ドル減)
  • 英国: 9399億ドル → 9983億ドル(584億ドル増)

フランスとカナダの2カ国だけで748億ドル減り、英国の584億ドル増がそれを半分以上打ち消した。上位保有者がそろって手放した月ではない。

フランスの3484億ドルは、第5表が載せる2025年7月以降の13カ月で最も低い。それまでの12カ月は3689億〜3951億ドルの範囲に収まっており、7月の1カ月で範囲の下限を200億ドル以上割り込んだ。

7月は米10年債利回りが0.31ポイント上がった月

同じ月の金利を見ると、保有額が減った理由の大きな部分が見えてくる。財務省の日次イールドカーブで、10年債利回りは6月30日の4.44%から7月31日には4.75%へ、30年債は4.91%から5.27%へ上がった。利回りが上がれば、すでに発行された国債の価格は下がる。TIC の保有額は時価ベースなので、1枚も売らなくても評価額は目減りする。

フローの数字は、むしろ買いを示している。財務省の発表文によると、7月の外国公的機関(中央銀行など)による米長期証券の純購入は444億ドル、外国勢の米短期国債(T-bill)保有は388億ドル増えた。長期・短期証券と銀行経由を合わせた資金の出入りは、差し引き837億ドルの流入だった。保有額の表で見ても、外国公的機関の米国債保有は3兆7781億ドルから3兆7731億ドルへ50億ドル減っただけで、504億ドルの減少の大半は民間側で起きている。

もう一つの注意点は、国名が「持ち主」ではなく「保管場所」を指すことだ。財務省自身が発表文で、第三国の保管口座に預けられた米国債は真の所有者に帰属されないと断っている。フランス欄の415億ドル減は、フランスの金融機関の口座に置かれた米国債が減ったことを意味し、フランス政府や仏投資家が売り越したことまでは示さない。

フランス10年債 4.57%、独国債との差は1ポイント超

市場データを集計する Trading Economics によると、フランス10年債利回りは9月18日に4.57%をつけ、2008年9月以来の水準になった。Bloomberg は同じ日、ドイツ10年債との利回り差が104ベーシスポイント(1.04ポイント)に広がり、14年ぶりに1ポイントを超えたと報じた。

米国も同じ週に節目を越えている。財務省の日次イールドカーブで、10年債利回りは9月16日と18日に5.01%、30年債は18日に5.34%だった。米国・フランス・ドイツの長期金利が同時に上がる中で、フランスだけが独国債との差を広げている。

フランスに固有の材料は財政だ。ルコルニュ政権の2027年予算案は大幅な歳出削減を前提にしており、与党が過半数を持たない議会を通るかが焦点になっていると報じられている。利回り差の拡大は、市場が予算審議の行方を先回りして値付けしている動きとして読める。

ここで7月のTICと9月のフランス国債がつながる。どちらも、各国の長期国債に対して投資家が求める上乗せ利回りが上がっている局面の一部だ。米国債では時価の目減りとして、フランス国債では独国債との差として、同じ力が別の帳簿に現れている。

10月16日の8月分TICで確かめる

次に確認できるのは、財務省が10月16日に公表する8月分の TIC だ。見るのは2点ある。第5表のフランス欄が3484億ドルからさらに下がるのか、戻るのか。そして8月の米10年債利回りが7月ほど上がらなかった場合に、保有総額が9兆2481億ドルから持ち直すのか。持ち直せば7月の減少は評価損の色が濃く、金利が落ち着いてもなお減るなら、保有者の側で配分が動いていることになる。

フランス側は、フランス国債庁(AFT)が毎日公表する10年債の指標利回り TEC 10 で、4.5%台が定着するかを追える。

ことば

  • TIC(対外証券投資統計) — 米財務省が毎月公表する、国境をまたぐ証券投資と保有額の統計。米国内の保管機関や証券会社からの報告で作るため、どの国の口座に置かれているかは分かっても、最終的な持ち主までは正確に分からない。
  • 外国公的機関 — 各国の中央銀行や政府系の投資機関。外貨準備として米国債を持つ主体で、民間投資家とは売買の動機が違う。7月は保有額がほぼ横ばいで、長期証券は444億ドルの買い越しだった。
  • OAT-Bund スプレッド — フランス国債(OAT)とドイツ国債(Bund)の利回り差。ユーロ圏の中でフランスの財政がどれだけ割り引かれているかを測る目安として使われ、9月18日に14年ぶりに1ポイントを超えた。

🔗 一次ソース

関連記事