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SNAPSHOT 2026-10-12 05:03 JST

Signal

📡 Signal|Strategy、優先株の買い戻しが BTC 購入の6倍に

Strategy は9月28日〜10月4日に STRC を1億7,630万ドル買い戻し、BTC 購入2,870万ドルの約6倍だった。7〜9月期の評価益は約209億ドルだが、手元資金は8億ドル台へ減った。

LiveMakers 編集デスク

📡 Signal|Strategy、優先株の買い戻しが BTC 購入の6倍に

ビットコインの最大の保有企業 Strategy は10月5日、9月28日から10月4日までに自社の優先株 STRC を1億7,630万ドル買い戻したと開示した。同じ期間のビットコインの購入は334 BTC、2,870万ドルで、買い戻しは購入の約6倍にあたる。

同じ開示で、7〜9月期のデジタル資産の評価益を約209億1,000万ドルと見積もった。四半期の帳簿は大きく膨らんだ一方で、手元の現金の使い道はビットコインの積み増しから、資金調達の器である優先株の値段を支える側へ傾いている。

前の週の開示では、買い戻しの1億5,170万ドルがビットコインの購入1億4,270万ドルをわずかに上回っていた (LiveMakers の既報)。今回は、その差が一気に開いた。

7〜9月期の評価益は209億ドル

Strategy が10月5日に提出した 8-K によると、7〜9月期のデジタル資産の評価益は約209億1,000万ドル、これに伴う繰延税金費用は約18億8,000万ドルの見積もりだ。9月30日時点のデジタル資産の帳簿価額は約708億2,000万ドルで、同日の保有84万7,666 BTC で割ると、1 BTC あたり約8万3,500ドルで評価した計算になる。

保有は10月4日時点で84万8,000 BTC。取得額の合計は約639億7,000万ドル、平均の取得価格は1 BTC あたり7万5,440.7ドルだ。

現金は優先株へ、ビットコインは普通株の売り出しで

期間を二つに分けると、資金の流れがはっきりする。

  • 9月28〜30日 — ビットコインの購入はゼロ。STRC を103万3,168株、1億260万ドルで買い戻した。うち8,040万ドルは手元資金 (USD Cash)、2,220万ドルは現金や短期投資の利息から出ている
  • 10月1〜4日 — 334 BTC を2,870万ドル (平均8万5,838.8ドル) で購入。うち1,570万ドルは普通株 (MSTR) を9万2,894株売り出した資金、1,300万ドルは USD Cash だ。STRC は74万634株を7,370万ドルで買い戻し、全額を USD Cash で賄った

1株あたりに直すと、買い戻しの値段は前半が約99.3ドル、後半が約99.5ドルになる。STRC は配当率を毎月見直し、額面の100ドル近くで取引されるよう設計された優先株だ。額面をわずかに下回る水準で買い続けていることになる。

普通株の売り出しは前の週の146万株から9万株余りに細り、優先株の売り出しはゼロだった。ビットコインを買う資金の主役だった株の売り出しが止まり、買い戻しは手元の現金で回している。

減っていく二つの財布

その分、手元の現金は目に見えて減った。USD Cash は前週の約10億ドルから8億3,340万ドルへ。期間中に STRC の買い戻しに1億5,410万ドル、ビットコインに1,300万ドルを使った。

配当と利払いに充てる USD Reserve も、前週の50億2,000万ドルから48億8,000万ドルになった。この期間に優先株の配当と借入の利払いで1億4,250万ドルを使っている。優先株の買い戻し枠の残りは、前週の7億2,350万ドルから5億4,720万ドルに縮んだ。

評価益はビットコインの値上がりが帳簿に載ったもので、現金ではない。現金で出ていくのは、優先株の配当と、その優先株の値段を支える買い戻しだ。四半期の大きな評価益と毎週減っていく現金の残高は、同じ会社の別々の財布で起きている。優先株でビットコインを買う仕組みは、優先株が額面近くで売れて初めて回る。いまは、その前提を守るために現金を使う局面にある。

次に見るもの

確認先は、Strategy が週明けに出す次の 8-K だ。10月12日 (月) の開示で、STRC の買い戻し額、USD Cash の残高、普通株と優先株の売り出しの再開の有無を見る。買い戻しが続けば、USD Cash は数週で底が見えてくる。

もう一つは、毎月行われる STRC の配当率の次の見直しだ。配当率の引き上げで額面への回帰を図るのか、買い戻しで支え続けるのかで、優先株の値段を守る手段の重心がわかる。

ことば

  • 評価益 — 保有資産の値上がりを、売らずに帳簿の上で利益として計上したもの。Strategy はビットコインを時価で評価するため、価格が上がった四半期には大きな利益が出るが、手元の現金は増えない。
  • USD Cash — Strategy が自社の資本の枠組みの中で持つ手元資金。配当と利払いの備えである USD Reserve とは別に管理され、ビットコインの購入や優先株の買い戻しに使える。
  • 繰延税金費用 — 評価益にかかる将来の税金を、利益を計上した期に費用として見込んだもの。売却するまで実際の納税は起きないが、帳簿の上では評価益を差し引く。

🔗 一次ソース

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