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SNAPSHOT 2026-10-12 05:03 JST

Signal

📡 Signal|Sui、オフチェーンの tunnels で4,061万TPSを記録

Sui が4,061万TPSを記録。数えたのはオフチェーンの tunnels の中の取引で、閉じるときにメインネットへ決済する方式。CertiK の検証報告は数日のうちに公表予定。

LiveMakers 編集デスク

📡 Signal|Sui、オフチェーンの tunnels で4,061万TPSを記録

Sui Foundation は10月7日、シンガポールで開いた年次カンファレンス Sui Basecamp の会場で、毎秒4,061万4,180件 (TPS) の取引を処理したと発表した。7月4日に出した606万8,766件の記録の6倍を超え、目標の2,000万件も上回った。処理に使ったのは「Sui tunnels」と呼ぶオフチェーンの仕組みで、取引は終了時にまとめて Sui のメインネットへ決済される。

Sui Foundation「Sui Sets Record for Highest Verified Throughput Settled to a Blockchain: 40 Million Transactions Per Second」(2026年10月7日) — 4,061万4,180 TPS、7月4日の606万8,766 TPS、目標2,000万、Sui tunnels の仕組み、1万超の tunnel、CertiK の報告書が数日のうちに公表予定であること、アビオドゥン氏とヤン氏の発言を確認sui.io

4,061万という数字は、ブロックチェーンが1秒間に直接さばいた取引の数ではない。チェーンの外で当事者どうしが交わした取引を、署名つきでチェーンに確定させた量だ。Sui はこの数字を、無数の AI エージェントが取引する時代の「信頼の層」としての能力として示した。

速報では、報道の表現に沿って「オンチェーンの処理速度」の記録と伝えた。本稿では Sui Foundation の発表で、記録の中身を確かめる。

何を数えた4,061万か

発表によると、Sui tunnels は、ビットコインの Lightning Network の支払いチャネルに似た仕組みだ。当事者がチェーン上で tunnel を開き、その中ではチェーンを通さずに取引を重ね、閉じるときに結果を Sui のメインネットに決済する。閉じた tunnel は双方が署名しており、誰でもチェーン上で検証できるという。Lightning と違うのは、支払いに限らずプログラムを組める点だと Sui は説明する。

会場の試験では、参加者と AI エージェントが、チャット、ゲーム、支払いといった用途で1万を超える tunnel を数秒のうちに開いた。tunnel が必要とするチェーン上の取引は、開くときと閉じるときの2件だけだ。4,061万 TPS は、その間に tunnel の中で交わされた取引を合計した値になる。

7月4日の606万件も、同じく tunnel の中で測った数字だった。比べるべき相手は、tunnel を使った前回の自社記録で、チェーンが1秒に直接確定させる取引の数とは別の尺度だ。

検証の報告は「数日のうち」

発表の要点の欄には、独立監査役の CertiK が「リアルタイムで検証した」とある。一方、本文では、CertiK が証明、実行ログ、記録などの関連データをすべて調べ、数日のうちに報告書を公表すると書いている。会場での数字は確定したが、第三者による検証の結果は、まだ文書になっていない。

CertiK のセキュリティ・エンジニアリング責任者ユアンナン・ヤン氏は、ブロックチェーンの性能の測定は、透明で独立に検証できることがますます重要になると述べた。4,061万という数字の重みは、この報告書が何を確かめたと書くかで決まる。

チェーンを「裁判所」に置く設計

試験を率いた Mysten Labs の共同創業者で最高製品責任者のアデニイ・アビオドゥン氏は、Sui をエージェントどうしの取引の「裁判所」にたとえた。エージェントは tunnel を開くときにルールに合意し、閉じるときに結論を出す。その間、裁判所は口を出さない。争いが起きたときだけ、Sui が自動的に解決するという。

この設計は、取引のすべてをチェーンに載せる発想を手放している。毎秒4,000万件の取引をすべてチェーン上で処理すれば、手数料がエージェントの商取引を成り立たなくする、と発表は書く。ビットコインが Lightning で、イーサリアムがレイヤー2で処理の多くをメインのチェーンの外へ逃がしてきたのと同じ方向を、Sui は自分のチェーンの機能として組み込んだ。

各チェーンが「速さ」を競う局面は、チェーンの外の取引をどれだけ安全にチェーンへ確定させられるかを競う局面に移りつつある。その中で、TPS という一つの数字は、何を数えたかを添えないと比べられない指標になった。

次に見るもの

最初の確認先は、CertiK が数日のうちに公表するとした報告書だ。どのデータを、どの範囲まで検証したかが書かれれば、4,061万の中身が第三者の文書で確定する。

もう一つは、Sui の公式ブログと開発者向けドキュメントで、tunnels を使ったアプリが試験の外でどれだけ動き出すかだ。今回の試験の用途はチャット、ゲーム、支払いだった。AI エージェントの支払いに実際に使われ始めれば、記録の数字は実際の利用の数字に置き換わっていく。

ことば

  • TPS (transactions per second) — 1秒あたりに処理できる取引の件数。ブロックチェーンの性能を示す指標としてよく使われるが、チェーン上で直接確定させた件数か、チェーンの外で処理した件数かで、意味が大きく変わる。
  • Sui tunnels — Sui の上に開くオフチェーンの状態・支払いチャネル。開くときと閉じるときだけチェーン上の取引を使い、その間の取引はチェーンの外で行う。閉じた結果は双方の署名つきで Sui に決済される。
  • Lightning Network — ビットコインの上で動く支払いチャネルの網。当事者どうしがチャネルを開いて少額の支払いを重ね、最終的な残高だけをビットコインのチェーンに記録する。

🔗 一次ソース

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