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📡 Signal|日本政府、飲食料品の消費税1%への引き下げ法案を閣議決定
政府は飲食料品の消費税率を2027年4月から2年間1%に下げ、就業者負担軽減支援金を設ける法案を閣議決定した。財源は特例公債に頼らず、基金を加えた見直し会議で捻出するとしている。
日本政府は10月9日、飲食料品の消費税率を2027年4月から2年間に限って1%に下げ、あわせて働く人の税・社会保険料の負担を和らげる「就業者負担軽減支援金」を毎年配る法案を閣議決定し、同じ日に臨時国会へ提出した。片山さつき財務相は閣議後の会見で、財源は「市場の信認を得られるように特例公債に頼らず確保する」と述べた。
同じ朝、租税特別措置と補助金を洗い直す副大臣会議 (通称「日本版 DOGE」) の3回目が開かれ、見直しの対象に基金が加わった。減税と給付を、赤字国債ではなく既存の歳出の削り込みで賄えるか。法案と見直し会議は、同じ財源の問いの表と裏になっている。
1%は2年間の「つなぎ」
内閣官房と財務省がまとめた法案の概要によると、2027年4月1日から2029年3月31日まで、飲食料品の消費税率を国の分で0.78%、地方消費税と合わせて1%にする。いまの軽減税率は8%だ。地方消費税の減収分は、国が地方特例交付金で埋める。
支援金は、勤労所得が一定額を超え、合計所得が一定額以下といった4つの要件を満たす人に毎年1回支給する。額は前年の所得や19歳未満の扶養親族の数に応じて政令で決めるとされ、法案の段階では金額も所得の線引きも書かれていない。費用は国が3分の2以上、残りを都道府県と市区町村が半分ずつ負担する。
片山財務相は、消費税の引き下げを2029年度に支援金を本格導入するまでの「つなぎ」と位置づけた。2029年4月に支援金が本格的に始まると、飲食料品の税率は元の8%に戻る。法律の施行日は2027年4月1日で、内閣府には「租税・社会保険料負担に関する総合調整本部」が置かれる。
日本版 DOGE、見直しの対象に基金を追加
財源の側で動いたのが見直し会議だ。名称は「租税特別措置・補助金見直しに関する関係閣僚等及び副大臣会議」から「租税特別措置・補助金・基金の徹底見直しに関する関係閣僚等及び副大臣会議」に変わった。10月9日朝に官邸で開かれた第3回会議では、片山財務相が資料を示し、会議の下に関係府省庁の「幹事会」を置くことが決まった。
狙いは基金にある。片山財務相によると、国の基金の残高は2027年度末に7兆円に達する見込みだ。会見では、基金に滞留している資金を国庫に返納させ、必要な分は複数年度にわたって支出を約束する国庫債務負担行為に切り替えていくと述べた。租税特別措置については、政策効果が低いものは廃止すべきだとして、政府税制調査会も使ってゼロベースで見直すとした。
減税と給付は家計に直接届く。一方で、その財源が赤字国債に寄れば、国債市場が日本の財政の持続性を測り直す材料になる。財務相が会見で「市場の信認」という言葉を選んだのは、その目線を意識したものだ。法案は財源を「特例公債に頼ることなく、歳出・歳入全般の見直しにより確保する」と書くが、どの歳出をいくら削るかの数字はまだ示されていない。
次に見るもの
確認先は2つある。1つは衆議院の議案ページ (第222回国会・閣法) で、この法案がどの委員会に付託され、本会議の趣旨説明がいつになるかを見る。もう1つは内閣官房の見直し会議のページで、幹事会の初会合と、基金の返納額や廃止する租税特別措置の候補がいつ数字で出てくるかだ。返納額が7兆円の残高に対してどの規模になるかが、財源の答えの大きさを決める。
ことば
- 就業者負担軽減支援金 — 一定の所得の範囲で働く人に、税と社会保険料の負担の重さに応じて毎年配る給付。額や所得の線引きは政令で決める仕組みで、2029年度の本格導入に合わせて飲食料品の消費税率は8%に戻る。
- 国庫債務負担行為 — 複数年度にわたる支出を、あらかじめ国会の議決を得て約束しておく予算の手法。お金を基金に先に積み上げずに、使う年度ごとに支出できる。
- 租税特別措置 — 特定の政策目的のために、法律で税を軽くしたり控除を設けたりする例外の仕組み。効果の検証が十分でないものがあるとして、見直しの対象になってきた。
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