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SNAPSHOT 2026-10-17 12:03 JST

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📡 Signal|米財務省の2026年度確定値、関税の還付は1446億ドル

米国の2026年度赤字は1兆9925億ドルで確定。関税は徴収総額3178億ドルに対し還付1446億ドルで、差し引きは前年度を11%下回った。利払いは機能別の純額で初の1兆ドル超え。

LiveMakers 編集デスク

📡 Signal|米財務省の2026年度確定値、関税の還付は1446億ドル

米財務省が10月16日に公表した9月分の月次財政報告 (Monthly Treasury Statement) で、2026会計年度の財政赤字は1兆9925億ドルで確定した。2025年度の1兆7754億ドルから2171億ドル (12.2%) 増えた。

確定値で初めて見えたのは関税の中身だ。年度の関税の徴収総額は3178億ドルと前年度から57%増えた一方、企業への還付が1446億ドルにのぼり、差し引きの関税収入は1732億ドルと前年度を11%下回った。

議会予算局 (CBO) の10月8日の推計をもとにした10月12日の記事で、確定値の確認先として挙げたのがこの報告だった。赤字・歳入・歳出は推計とほぼ同じ値で着地した。推計では見えなかったのは、関税の「集めた額」と「返した額」の分かれ方である。

赤字・歳入・歳出は推計どおり

財務省の確定値は次のとおり。

  • 赤字: 1兆9925億ドル (前年度比 2171億ドル増)。CBO の推計は2180億ドル増だった
  • 歳入: 5兆4033億ドル (1687億ドル・3.2% 増)
  • 歳出: 7兆3958億ドル (3858億ドル・5.5% 増)

CBO が歳出の伸びを「6%」としていたのは四捨五入の差で、中身は変わらない。法人税は差し引きで3814億ドルと、前年度の4521億ドルから15.6%減った。

関税は徴収57%増、還付は約19倍

報告の表4は、関税を徴収総額・還付・差し引きの3列で載せている。

  • 徴収総額: 3178億ドル (前年度2024億ドル)
  • 還付: 1446億ドル (前年度75億ドル)
  • 差し引き: 1732億ドル (前年度1949億ドル)

月ごとに見ると、差し引きの関税収入は5月に約4200万ドル、6月に約256億ドル、7月に約85億ドルのマイナスになった。3か月続けて、返した額が集めた額を上回ったことになる。8月は約128億ドル、9月は約59億ドルとプラスに戻っている。

10月12日の記事で引いた「IEEPA 関税の払い戻し約1300億ドル」は、国際緊急経済権限法 (IEEPA) にもとづく関税だけの推計だった。財務省の還付1446億ドルは関税の還付全体で、IEEPA の分は分けて載っていない。

政府自身の年度見通しとの差も大きい。報告の表3にある年度見通しの列では、関税収入を4061億ドルと置いていた。実績はその4割ほどにとどまった。関税は赤字を埋める財源として語られてきたが、2026年度については、集めた額の半分近くが同じ年度のうちに企業へ戻った。

利払いは「どこまで引くか」で数字が変わる

利払いは、どの定義で見るかで伸び率が変わる。

  • 機能別の「純利払い」(表9): 1兆518億ドル。前年度の9704億ドルから8.4%増え、この定義では初めて1兆ドルを超えた
  • 国債の利払い総額から、社会保障などの信託基金が受け取った利子を引いた額 (表5): 1兆1423億ドル。前年度の1兆281億ドルから11.1%増。CBO の「1150億ドル増 (11%)」はこちらの定義に近い

伸びの背景にあるのは金利だ。財務省のデータでは、利払いの対象になる国債全体の平均金利は9月末で3.531%と、1年前の3.363%から上がった。借り換えのたびに、低い金利で借りた国債が高い金利の国債に置き換わっていく。

関税という新しい歳入の柱が年度の途中で細り、利払いは定義を問わず増え続けた。財政の持続性を問う議論、そして金や BTC を通貨価値の目減りへの備えとして見る議論は、この二つの数字を前提に続くことになる。

次に見るもの

確認できる次の一点は、11月に財務省が出す10月分の月次財政報告だ。2027年度の最初の月で、還付がほぼ止まった後の関税収入が、月に何十億ドルの水準で落ち着くのかが分かる。同じ表で、利払いの伸びが続くかも見られる。

ことば

  • 月次財政報告 (MTS) — 米財務省が毎月出す連邦政府の歳入・歳出・赤字の確定値。会計年度の最終月にあたる9月分が、その年度の最終結果になる。
  • 関税の還付 — 一度払われた関税を、輸入した企業に返すこと。2026年度は、IEEPA にもとづく関税を連邦最高裁が違法と判断したあと、還付が急増した。
  • 国際緊急経済権限法 (IEEPA) — 大統領が国家緊急事態を宣言して経済取引を規制できる米国の法律。2025年以降の関税の多くがこの法律を根拠にしていた。

🔗 一次ソース

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