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SNAPSHOT 2026-10-19 12:03 JST

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📡 Signal|Chainalysis 調査、トークン化米国債の保有額首位はイタリアの29.9%

トークン化米国債の国別保有額は、イタリア・ポルトガル・シンガポールで66.9%、米国は10.5%で4位。日本は保有者数で首位だが金額は0.4%。

LiveMakers 編集デスク

📡 Signal|Chainalysis 調査、トークン化米国債の保有額首位はイタリアの29.9%

ブロックチェーン分析会社 Chainalysis は 10 月 14 日に公表した北米の暗号資産の年次分析で、トークン化された米国債の保有額を国別に推計した。保有者の国が分かった分のうち、イタリアが 29.9%、ポルトガルが 18.8%、シンガポールが 18.2% を占め、3 か国で 66.9% になる。米国は 10.5% で 4 位だった。

米国の政府債務が、ブロックチェーンの上では米国の外の投資家に買われている。トークン化は最低購入額を下げ、米国の証券口座を持たなくても米国債を持てるようにする。卸の金融商品だった米国債が、リスボンやシンガポールの個人にも届く経路が開いていることを、この数字は示している。

66.9% と 10.5% の内訳

Chainalysis の集計期間は 2025 年 7 月から 2026 年 6 月までの 1 年間だ。トークン化された米国債の残高は、この間に 68.6 億ドルから 154.2 億ドルへ 125% 増えた。トークン化された現実資産 (RWA) 全体は 2026 年 4〜6 月期末で 360.7 億ドルで、米国債はその 42.8% を占める最大の分野になっている。

国別の保有額のシェアは次のとおりだ。

  • イタリア: 29.9%
  • ポルトガル: 18.8%
  • シンガポール: 18.2%
  • 米国: 10.5%

ここでいう「保有者の国が分かった分」は、Chainalysis が独自の手法で取引の地域を推定できた保有に限られる。市場全体の国別の内訳ではなく、特定できた買い手の地図として読む必要がある。

RWA 全体で見ると、米国の保有者は人数で 11.7%、金額で 11.4% と、ほぼ釣り合っている。米国債のトークンだけが、その釣り合いを大きく崩している。

日本は人数で首位、金額で 0.4%

人数で数えると、順位はほぼ入れ替わる。保有者の数で最も多いのは日本で、全体の 16.4% を占める。ところが金額では 0.4% にすぎない。

Chainalysis はこの差を、少数の大口の海外保有者が市場を動かし、その裏で幅広い個人が小口の持ち分を積み上げている構図だと説明する。日本の保有者は、後者の典型にあたる。トークン化米国債の利回りに、少額で触れる人が日本に多くいることを示すデータだ。

米国債を担保にした貸し出しは 23% 減

もう一つの特徴は、使われ方だ。私募の融資債権 (プライベートクレジット) のトークンで貸し出しに関わる財布の数は 1,618% 増え、トークン化された RWA を担保にした貸し出し額の 77% をプライベートクレジットが占めた。商品を担保にした貸し出しも 875% 増えた。米国債だけが逆で、23% 減っている。

Chainalysis はその理由を、資産の性質の違いに求める。もともと売買しにくい私募の融資債権は、トークン化して担保に出せるようになることで価値が増す。米国債は従来の金融で最も流動性の高い担保で、現金化の手段はすでに揃っている。トークン化された米国債は、チェーン上で回すためではなく、持つために買われている。

ドル債務の需要の広がり方

この調査は、ステーブルコインと米国債のトークンを、同じ方向の動きとして並べている。米国外の保有者がトークン化された米国債を買うたびに、米国の政府債務への需要が国の外で生まれる。ドル建てのステーブルコインが海外で使われるのと同じく、ドルの資産が国境を越えて広がる経路になる。

米国債の海外の保有は、これまで各国の中央銀行や機関投資家が担ってきた。トークン化は、その裾野を国と規模の両方で広げつつある。一方で、上位の 3 か国で 66.9% を占める構図は、少数の大口の動きひとつで国別の順位が入れ替わりうることも意味する。イタリアの 29.9% は、国全体の需要というより、そこにいる大口の保有者の厚みを映している可能性がある。

次の確認先は、トークン化資産の公開ダッシュボード rwa.xyz の米国債の集計で、7 月 1 日時点の 154.2 億ドルから残高がどこまで伸びたかを見る。国別の内訳の更新は、Chainalysis が毎年秋に出す地域別の年次分析を待つことになる。

ことば

  • トークン化 — 株や債券、ファンドの持ち分などをブロックチェーン上のトークンとして発行・記録すること。少額での購入や 24 時間の移転ができるようになり、米国債を裏付けにしたトークンが最大の分野になっている。
  • 現実資産 (RWA) — Real World Assets の略で、国債・融資債権・不動産・商品など、ブロックチェーンの外に実体がある資産のこと。トークン化の対象としてこう呼ばれ、Chainalysis の集計では 2026 年 6 月末に 360.7 億ドルに達した。

🔗 一次ソース

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