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📡 Signal|イーサリアム Glamsterdam、Hoodi テストネットでの有効化を延期
10月26日予定だった Glamsterdam の Hoodi 有効化を延期。ガス料金を見直す EIP-8037 と既存コントラクトの相互作用を再調査。新日程とメインネット日程は未定。

イーサリアム財団のプロトコル部門は10月22日、次期アップグレード「Glamsterdam」の、テストネット Hoodi での有効化を延期すると告知した。予定は10月26日 17時42分48秒 (UTC・エポック 132,352) だった。コア開発者の会議 (ACDE #248) で、ガス料金を見直す EIP-8037 とメインネット上のスマートコントラクトの相互作用をさらに調べるため、延期を決めた。
Ethereum Foundation Blog「Glamsterdam on Hoodi Postponed」(2026年10月22日) — 10月26日・エポック 132,352 の予定、ACDE #248 の決定、外された3つの予定、延期を反映したクライアントを確認Ethereum Foundation Blog
10月16日の告知で決まった Hoodi の日程が、6日で取り消された。新しい日程は示されていない。メインネットの有効化日も決まっておらず、ETH の保有者やメインネットの利用者に必要な対応はない、とされている。
Hoodi の日程が決まった時点の内容は、10月17日の Signal で書いた。本稿は、何が取り消され、何が残っているかを見る。
取り消されたのは、3つの予定
告知によると、Hoodi の設定から外されたのは次の3つだ。
- 実行層のアップグレード Amsterdam の有効化
- コンセンサス層のアップグレード Gloas の有効化
- 同じエポックから Hoodi のガス上限を2億へ上げていく予定
Glamsterdam は、この2つの層のアップグレードを合わせた呼び名にあたる。今回の措置は将来のアップグレードに向けた設定を巻き戻すもので、Hoodi のチェーンの履歴を巻き戻すものではない、と告知は明記している。
ノードとバリデーターの運用者には、10月26日より前に、実行層とコンセンサス層の両方のクライアントで延期を反映した指示を確かめるよう求めた。告知の時点で延期を反映したリリースとして挙がっていたのは、Lodestar v1.50.1、Besu 26.10.1、Ethrex v30.0.1-rc.2 (プレリリース)、Nethermind 2.2.1 で、ほかのクライアントは確認され次第追記するとしている。前回の告知のリリース表を、延期の確認として使わないよう注意も添えた。
EIP-8037 は、状態を増やす操作の値段を上げる
EIP-8037 は、ブロックのガス上限が上がるにつれて、イーサリアムが全ノードで保持するデータ (ステート) が膨らむのを抑える提案だ。アカウントの作成やストレージへの書き込みのように新しいステートを作る操作に、1バイトあたり1,530ガスの値段を付ける。ガス上限が1億5,000万のときに、ステートの増加を年約120ギガバイトに収める目標から逆算した値だ。ステートを作るガスは、計算に使うガスとは別の勘定で測る。
EIP の文書は、この変更が後方互換性のない料金の改定だとして、既存のコントラクトへの影響を自ら挙げている。
- ガスの残量を2回読んで差を取り、使ったガスを測るコントラクトは、差が負になりうる。算術の検査がある書き方なら取引が失敗し、検査がない書き方なら値が桁あふれする。文書は、この測り方で既にデプロイされたコントラクトは直せないと書いている
- 必要なガスを見積もる
eth_estimateGasを使うウォレットや開発ツールは、新しい料金に合わせて更新しないと、見積もりが足りずに取引が失敗しうる
告知が延期の理由に挙げたのは「メインネットのスマートコントラクトとの相互作用」の調査で、どの契約のどの挙動が問題になったかは書かれていない。EIP-8037 の提案の段階は、意見募集の最終段階 (Last Call) にあり、その期限は11月1日だ。
ガス上限2億への道のり
Glamsterdam は、ガス上限を大きく引き上げる前提として、ステートの増え方に値段を付け直すアップグレードでもある。Hoodi で予定されていたガス上限2億への引き上げも、今回 EIP-8037 と一緒に外された。料金の改定が固まらない限り、上限を上げる試験も進めない、という順序がはっきりした。
10月6日に有効化された Sepolia ではガス上限がすでに2億近くで動いているが、Sepolia の扱いについて今回の告知は触れていない。メインネットの日程は前回の告知でも未定で、今回の延期で後ろにずれる可能性が高くなった。
次に見るもの
確認先は2つある。一つは、11月1日に期限を迎える EIP-8037 の Last Call で、料金の値や既存コントラクトへの扱いが書き換わるか。もう一つは、イーサリアム財団のブログで、Hoodi の新しい有効化エポックが告知されるかだ。Hoodi の日程が先に出るなら、EIP-8037 の調査に区切りが付いたことになる。
ことば
- ACDE — All Core Devs Execution の略。イーサリアムの実行層のクライアント開発者が集まる定例の会議で、アップグレードの中身と日程はここで決まる。今回の延期は第248回で決まった。
- ステート — イーサリアムの全ノードが常に持っておく、残高やコントラクトのデータの集まり。増えるほどノードを動かす負担が重くなるため、ガス上限の引き上げとセットで増え方を抑える必要が出てきた。
- Hoodi — イーサリアムのテストネットの一つ。メインネットに近い数のバリデーターで動き、アップグレードを本番の前に試す最後の段階として使われる。
🔗 一次ソース
Ethereum Foundation Blog「Glamsterdam on Hoodi Postponed」(2026年10月22日) — 10月26日・エポック 132,352 の予定、ACDE #248 の決定、外された3つの予定、延期を反映したクライアントを確認Ethereum Foundation Blog
EIP-8037「State Creation Gas Cost Increase」— 1バイト1,530ガス、年約120ギガバイトの目標、既存コントラクトへの影響、Last Call の期限11月1日を確認Ethereum Improvement Proposals
Ethereum Foundation Blog「Glamsterdam Hoodi Announcement」(2026年10月16日)Ethereum Foundation Blog