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SNAPSHOT 2026-10-22 18:03 JST

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📡 Signal|Starknet、独立したポスト量子 L1 への移行研究を93.5%で支持

Starknet のトークン保有者投票で、独立したポスト量子 L1 への移行研究が投票権の93.52%で支持された。拘束力のない意向調査で、移行には別の投票が要る。

LiveMakers 編集デスク

📡 Signal|Starknet、独立したポスト量子 L1 への移行研究を93.5%で支持

イーサリアムのレイヤー2 (L2) である Starknet のトークン保有者投票は10月22日、Starknet を量子コンピューターに耐える独立したレイヤー1 (L1) に移すべきかを「研究する」案を、投票権の93.52%の賛成で支持して締め切られた。投票は拘束力のない意向調査で、移行そのものの承認ではない。

イーサリアムの上に乗る L2 が、量子対策を理由に土台から離れる検討を正式に始める。イーサリアム本体の量子対策の時間軸が、上に乗るネットワークの設計判断を左右し始めた。初期報は22日の 速報 で伝えた。

投票の中身と数字

投票は Snapshot 上の Starknet のガバナンス空間で、10月15日から22日までの7日間行われた。題は「Starknet は独立したポスト量子 L1 になるべきか」。選択肢と結果 (STRK の投票権ベース) は次のとおりだ。

  • 「研究すべきだ」: 4億5,760万 STRK (93.52%)
  • 「研究すべきでない」: 2,238万 STRK (4.57%)
  • 「中立、情報がもっと要る」: 933万 STRK (1.91%)

投票数は3,236、投じられた投票権は合計4億8,932万 STRK だった。開票の途中で一部の報道に出た99%台の数字は途中集計で、最終結果ではない。

投票の文面は、賛成は「さらなる研究への支持を示すもので、L1 への移行の承認ではない」と明記している。移行に進むかどうかは、別に設ける専用のガバナンス手続きで決める。フォーラムの提案文によれば、賛成なら研究を始めて詳しい提案と投票を重ね、反対なら L2 のままで量子対策を続ける。決まっている点は二つで、トークンは STRK のまま新しいトークンは出さないこと、イーサリアムと Starknet をつなぐブリッジは開けておくことだ。日程は「まだない」と書かれている。

なぜ L1 なのか

提案文の理屈は、依存の切り離しにある。Starknet が自分で管理する部分は、早い段階で量子耐性を持たせられる。ところが、ブリッジやデータの保管 (データ可用性) のようにイーサリアムに頼る部分は、イーサリアムの量子対策の日程に縛られる。独立した L1 になれば、その依存がなくなる、という主張だ。

Starknet はもともと、ハッシュ関数にもとづく STARK 証明を使っている。量子コンピューターが破るとされるのは、ビットコインやイーサリアムの署名に使われる楕円曲線暗号で、ハッシュにもとづく方式は耐性が高いとされる。さらに Starknet はアカウントの仕組みを柔軟に変えられる設計 (ネイティブのアカウント抽象化) のため、利用者のアカウントはプロトコルの更新なしに量子耐性のある署名へ移れると提案文は説明している。

StarkWare の CEO、Eli Ben-Sasson 氏は The Block に対し、イーサリアムが量子耐性を得る目標の2029年は「遅すぎる。期限はずれ込む」と語った。StarkWare は10月10日、公式 X で独立した L1 化を「最も明確な道」と書いていた。

反対意見と、まだ決まっていないこと

フォーラムでは反論も出ている。L1 になれば、イーサリアムの検証者が担う安全性を手放すことになる、という指摘だ。Starknet のステーキングは4段階の計画のうち2段階目で、検証者はまだブロックを作っておらず、データの保管も担っていないとの指摘もある。L2 は土台のイーサリアムに安全性を借りることで成り立ってきた。量子対策の速さと引き換えに、その借りを返す形になる。

数字の規模も見ておく。DefiLlama によると、Starknet 上に預けられた資産 (TVL) は22日時点で約1億5,700万ドルだ。STRK の価格は0.055ドル前後にある。独立した L1 として自前の安全性を支えるには、この規模がどう変わるかが問われる。

Ben-Sasson 氏は The Block に、11月に下書きの白書を公開して検証を受けたいと語った。具体的な日付は示していない。StarkWare は今回の投票には参加しなかったと同氏は述べている。

次に見るもの

確認できる次の一点は、11月に出るとされる白書の下書きだ。Starknet のコミュニティフォーラムに、移行の設計と日程を含む詳しい提案が載るか、そして専用のガバナンス投票がいつ Snapshot にかかるかを見る。イーサリアム側では、量子対策の工程表が前倒しされるかどうかが、他の L2 が同じ道を選ぶかを分ける。

ことば

  • レイヤー2 (L2) — イーサリアムなどの土台のブロックチェーン (L1) の外で取引をまとめて処理し、結果を L1 に記録して安全性を借りる仕組み。手数料を下げ、処理を速くするために使われる。
  • ポスト量子 (量子耐性) — 将来の量子コンピューターでも破られにくい暗号のこと。いまのビットコインやイーサリアムの署名方式は、十分な性能の量子コンピューターが現れれば破られるおそれがあるとされる。
  • STARK 証明 — 計算が正しく行われたことを、中身を再計算せずに確かめられる暗号の証明。ハッシュ関数にもとづくため、量子コンピューターへの耐性が高いとされる。

🔗 一次ソース

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