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📡 Signal|OKX と ICE の合弁、米国株 63 銘柄の 24 時間トークン売買を告知
OKX と ICE の合弁 OKXICE が、トークン化した米国株 63 銘柄を X Layer 上の Uniswap v4 プールで 24 時間売買させる場の告知を公開した。SEC の 9 月の免除命令の下で動く。
OKX と米インターコンチネンタル取引所 (ICE) の合弁会社 OKXICE が、トークン化した米国株 63 銘柄を 24 時間売買させる場の告知を 10 月 4 日付で公開した。9 月 17 日に米証券取引委員会 (SEC) が出した免除命令の下で、取引所登録をせずに株式トークンを売買させる「トークン化証券会場 (TSV)」として動く。
免除命令は、TSV に稼働の 30 日以上前の告知を求めている。その告知を出したのが、ニューヨーク証券取引所の親会社が半分を出資する会社だった。米国株の売買をステーブルコインの上に載せる設計が、条文から運営者の手順書に降りてきた。
63 銘柄の中身と、すでに 1 社の異議
告知の銘柄一覧には、エヌビディア、アップル、マイクロソフト、テスラといった大型株から、JP モルガン、ゴールドマン・サックス、コカ・コーラ、ボーイングまでが並ぶ。暗号資産に近い企業も多い。コインベース、ロビンフッド、サークル、ストラテジー、セキュリタイズ、ビットゴーが入っている。各銘柄は USDC、USDG、USDT のいずれかと対になる。
免除命令は、S&P 500 などの大型株が属する第 1 層について、1 つの TSV が扱えるのを 75 銘柄までとしている。63 銘柄は全部が第 1 層だったとしてもその内側に収まる。出来高は銘柄ごとに前月平均の 0.25% まで (第 2 層は 2.5%) で、告知はこの上限をスマートコントラクトの側で守ると書く。取引のたびにその日の累計出来高を足し合わせ、上限を超える取引は成立させない。2 回目の超過では、その銘柄の売買を 3 か月止める。
発行体が自社株のトークン化を拒める仕組みも、すでに一度使われた。告知の日付の時点で、AI 半導体のセレブラス・システムズから異議の通知を受け取ったと記載されている。一覧にセレブラスの名前はない。
板はなく、価格はプールの残高で決まる
売買の仕組みは分散型金融 (DeFi) のものだ。OKXICE は OKX が運営するブロックチェーン X Layer の上に Uniswap v4 の流動性プールを置き、そこに自前の拡張コード (フック) を付けて、許可した財布だけが売買や流動性の供給をできるようにする。許可の証明は、譲渡できないトークン (SBT) を財布に発行する形で行う。
参加の手順は伝統的な証券会社に近い。個人なら氏名、生年月日、住所、国籍、社会保障番号を出し、OKX の米国法人が本人確認と制裁リストの照合を行う。そのうえで、株式をトークン化する事業者 (告知の用語では Tokenizer) にも口座を開く。この事業者は SEC 登録のブローカー・ディーラーを通じて原株を 1 対 1 で保有し、配当や議決権を保有者に引き渡す。告知はこの事業者の名前を挙げていない。
価格の決まり方は、取引所の株とはっきり違う。告知によれば、スマートコントラクトはオラクル (外部の価格を取り込む仕組み) を使わず、価格はプールにある 2 つの資産の比率だけで決まる。原株が上場市場で売買停止になればトークン側も止まるが、それ以外のサーキットブレーカーや値幅の制限は置かない。告知自身がリスクとして、原株の取引時間外や流動性の薄い時間帯に、トークンの価格が原株から離れうると書いている。
管理鍵は OKX 側、更新の待機期間なし
自分の財布で資産を持つ形なので、OKXICE は顧客資産を預からない。その代わり、運営者側がスマートコントラクトに強い権限を持つ。管理鍵は OKX Technology が管理し、コントラクトの更新、プールの作成、流動性提供者の資金の引き出しは複数署名で行う。プールの一時停止や許可リストの変更は、単一署名の鍵で日常的に行う。更新にタイムロック (実行までの待機期間) はなく、参加者は事前の通知なしに更新を受けうる、と告知は書く。
監査の段階も記されている。許可証明のコントラクトは内部監査のみで、外部監査は受けていない。売買を許可する拡張コードは、稼働前に内部と外部のセキュリティ会社の監査を受ける予定とされる。取引の並び順で利益を得る MEV (最大抽出可能価値) については、専用の方針を持たないと明記し、参加者の許可制と市場監視で抑えるとしている。
合弁は 6 月に立ち上がった。告知によれば、OKXICE LLC はテキサス州の有限責任会社で、ICE と OKX 側の米国持株会社が半分ずつを持つ。取引所の運営者が、取引所登録を要しない売買の場の半分を持つ形になった。
次に見るもの
稼働は、告知の日付から 30 日を数えた 11 月の初めより前にはならない。確認先は、告知の改訂版をすべて掲載すると書かれた OKX の OKXICE TSV ページだ。銘柄の追加や削除、発行体の新たな異議、手数料表の公表は、そこに新しい版として出る。
もう一つは、SEC の免除命令の意見募集 (File No. 4-927) に寄せられるコメントだ。オラクルを使わない価格決定、タイムロックのない管理鍵、MEV の扱いは、どれも命令の条件の内側で選ばれた設計になる。5 年の暫定措置のあとに置かれる規則がこれらをどう書くかは、先に出た運営者の手順書が叩き台になる。
ことば
- トークン化証券会場 (TSV) — SEC の 9 月の免除命令がつくった区分。AMM の流動性プールで米国株のトークンを売買させ、条件を満たす限り取引所としての登録を要しない。稼働の 30 日以上前に告知を公開する義務がある。
- ソウルバウンドトークン (SBT) — 他人へ譲渡できないトークン。OKXICE では本人確認を通った財布にだけ発行し、売買のたびにこのトークンの有無を確かめる入場証として使う。
- MEV — 取引をブロックに並べる順番を操作して得られる利益。公開チェーン上の売買では、未確定の注文を見た参加者が先回りする形で起きうる。
🔗 一次ソース
- OKXICE TSV 公開告知 (2026年10月4日付・PDF) — 63 銘柄の一覧、ICE と OKC USA の 50% ずつの出資、Uniswap v4 と X Layer の構成、セレブラスの異議、管理鍵とタイムロックなし、出来高上限の実装を本文で確認okx.com
OKX「OKXICE TSV」ページ — 告知の改訂版と手数料表の掲載先OKX United States- SEC 命令本文 Release 34-106402 (PDF) — 第 1 層 75 銘柄・0.25%、第 2 層 250 銘柄・2.5%、稼働 30 日前の告知義務sec.gov
- CoinDesk: OKX と NYSE の親会社が米国株の 24 時間トークン取引を届け出coindesk.com
- The Block: OKX と ICE の合弁が株式トークン取引の告知theblock.co