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SNAPSHOT 2026-10-18 18:03 JST

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📡 Signal|Mastercard と BVNK、法定通貨とステーブルコインの共通口座を開始

Mastercard と BVNK が法定通貨とステーブルコインを同じ口座で扱う基盤を開始。同日、Cross River 銀行も RLUSD を勘定系に組み込んだ。

LiveMakers Editorial Desk

📡 Signal|Mastercard と BVNK、法定通貨とステーブルコインの共通口座を開始

Mastercard と、同社が8月に買収したステーブルコイン基盤の BVNK は10月15日、法定通貨とステーブルコインを同じ口座に置き、1 つの API (システムどうしの接続口) で両者を換えられる「Global Money Platform」を始めた。銀行やフィンテック、一般の企業は、この口座とカード、各国の銀行口座への払い出しを、自社のブランドのまま自社の商品に組み込める。

同じ日、米国の Cross River 銀行も、Ripple のドル連動ステーブルコイン RLUSD を自行の勘定系システムに組み込むと発表した。カード網と銀行が、それぞれ自分の口座の内側にステーブルコインを並べ始めた。第一報は LiveMakers の Mastercard と BVNK の速報 と Cross River と Ripple の速報 で伝えた。

1 つの口座に、法定通貨とステーブルコインを並べる

Mastercard の発表によると、今回の基盤の中心は「グローバル・マネー口座」と呼ぶ複数通貨の口座だ。法定通貨とステーブルコインを同じ口座に並べて持ち、1 つの API で互いに換える。口座の残高からは、3 つの出口がある。

  • 銀行口座への払い出し: Mastercard の送金網 Mastercard Move を通じ、ステーブルコインの残高から受取人の銀行口座へ現地の通貨で払い込む。Mastercard Move は 170 億を超える受け取り先に届き、この払い出しの対応は2027年に 40 を超える通貨、200 を超える国と地域へ広げる予定
  • カード: ステーブルコインの残高を、Mastercard の加盟店網で使える。カードの発行は 130 を超える国で可能
  • 自社の資金管理: 財務、支払い、決済を同じ基盤の上で行う

最初に組み込むのは、決済事業者の Nuvei、カード発行基盤の Marqeta、ほか Ontop、Beem、Almond FinTech だ。提供は BVNK を通じてすでに始まっている。今後は AI エージェントによる商取引と、トークン化預金 (銀行預金をブロックチェーン上のトークンにしたもの) への対応も予定する。

発表は、対応するステーブルコインの銘柄を挙げていない。口座の側の設計を先に出し、どのお金を載せるかは開いたままにしている。

運転資金が寝ていた場所

発表は製造業の例で狙いを説明する。複数の通貨で代金を受け取り、各国の仕入れ先に払う企業は、市場ごとに別々の口座と業者、前払いの残高を抱え、そのぶん運転資金を寝かせている。共通の口座はこれを 1 か所にまとめる、という説明だ。

Mastercard でブロックチェーンとデジタル資産を担当する Raj Dhamodharan 執行副社長は、これからの商取引は「複数の形のお金の相互運用」の上に築かれると述べた。10月17日に LiveMakers が取り上げた Visa Direct の USDC による前払い と同じく、利用者が直接触る画面ではなく、企業と決済網の間の資金の層にステーブルコインが入る。

Cross River は勘定系の内側に RLUSD を入れる

Cross River 銀行の発表によると、同行は RLUSD を独自の勘定系 Core Operating System に組み込み、XRP Ledger 上の取引に対応する。フィンテックの顧客は自前のブロックチェーン基盤を持たずに、1 つの API で、ドルと RLUSD の交換や、国境をまたぐ送金と資金の移動を 24 時間行える。米国の口座振替網 ACH、電信送金、即時決済と同じ基盤の上に並ぶ「もう 1 本の送金路」という位置づけだ。

提供は一部の州に限られ、発表は州の名前を示していない。発表によると RLUSD の時価総額は 25 億ドルを超え、うち 10 億ドル超が XRP Ledger で発行されている。Ripple の RippleX 部門の Markus Infanger 上級副社長は、ステーブルコインが支払いを変えるのは「並行する別の金融システムを通じてではない」と述べた。

上から入るカード網、下から入る銀行

2 つの発表は、入る場所が違う。Mastercard は口座とカード、払い出しという利用者に近い層から、ステーブルコインを法定通貨の隣に置いた。Cross River は、預金や送金の記録をつける勘定系という銀行の最も深い層に、RLUSD を送金路の 1 本として足した。

共通するのは、利用者が新しい財布やチェーンを意識しなくてよい設計だ。企業が触るのは既存の口座、カード、API で、裏側でドルとステーブルコインが入れ替わる。USDC、RLUSD、ユーロ建ての銘柄のどれが、この裏側の層の標準になるかは、まだ決まっていない。Mastercard が銘柄を特定しない設計を選んだのは、その競争を口座の外に置いたとも読める。

次に見るもの

確認先は2つある。BVNK の公式サイトで公表される、Global Money Platform の対応ステーブルコインと対応通貨の一覧。そして Mastercard の7〜9月期決算の説明で、BVNK の取扱高や今回の基盤の導入企業数に触れるかだ。Cross River については、RLUSD の提供州の公表が、実際の利用の広がりを測る最初の手がかりになる。

ことば

  • 勘定系システム — 銀行の預金残高や入出金、送金の記録を管理する中核のシステム。止まると銀行の業務そのものが止まるため、新しい仕組みを入れる時の壁が最も高い。Cross River はここに RLUSD を組み込んだ。
  • トークン化預金 — 銀行の預金をブロックチェーン上のトークンにしたもの。発行者は銀行で、預金としての保護や規制の枠の中に残る点が、民間企業が発行するステーブルコインと違う。

🔗 一次ソース

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