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📡 Signal|金融庁と米 SEC の秋季対話、議題にプライベート市場

金融庁と米 SEC が東京で秋季の規制対話。春は暗号資産・デジタル資産を挙げた議題の列挙に、今回はプライベート市場と資産運用が並んだ。

LiveMakers Editorial Desk

📡 Signal|金融庁と米 SEC の秋季対話、議題にプライベート市場

金融庁と米証券取引委員会 (SEC) は10月19日、東京で「秋季金融庁-米国SEC金融規制対話」を開いた。金融庁は三好金融国際審議官、SEC はマーク・ウエダ委員が率い、最近の市場動向と両当局の戦略的な優先事項に加え、プライベート市場とパブリック市場の発展、資産運用、イノベーションをめぐる課題を話し合った。

金融庁: 「秋季金融庁-米国SEC金融規制対話」の開催について (10月20日/10月19日東京・議題・次回 2027 年春ワシントン D.C. を確認)fsa.go.jp

この対話は年 2 回、春と秋に開かれる定例の場で、合意文書や新しい規制を出す場ではない。読みどころは公表文の議題の書き方にある。2月の春季対話の公表文が挙げていたのは「暗号資産・デジタル資産の進展」だった。8 か月後の秋季対話では、その言葉が議題の列挙から消え、代わりにプライベート市場と資産運用が前に出た。

春は暗号資産、秋はプライベート市場

2 回の公表文を並べると、こうなる。

  • 2026年2月27日 (東京・春季): 最近の市場動向、両当局の戦略的優先事項に加え、「暗号資産・デジタル資産の進展を含む、様々な規制・監督上の課題」について意見交換
  • 2026年10月19日 (東京・秋季): 最近の市場動向、両当局の戦略的優先事項に加え、「プライベート市場及びパブリック市場の発展、資産運用、イノベーションをめぐる優先課題を巡る動向を含む、様々な規制・監督上の課題」について意見交換

率いる 2 人は同じだ。暗号資産が話題に上らなかったとは言えない。「イノベーション」の一語に含まれていてもおかしくないし、公表文は議題を網羅するものでもない。それでも、日米の証券当局が対外的に「優先課題」として名前を挙げる分野が、半年で入れ替わった。

日本側の優先課題とも重なる

プライベート市場は、金融庁が自らの課題として名前を挙げている分野でもある。金融庁が7月21日に公表した「成長投資を促進するための金融戦略」は、金融システムへの信頼の確保の項目で、プライベートクレジット (銀行以外のファンドなどによる企業向け融資) のモニタリングを掲げた。金融機関のリスクの取り方と管理の態勢に加え、個人投資家向けの販売・管理の態勢も確認するとしている。

未上場の株式や私募の融資のような資産を、個人の資産運用にどこまで開くか。開くとして、売り方と開示をどう縛るか。両当局がプライベート市場を「パブリック市場の発展」と並べて書いたのは、上場と未上場を一つの資本市場として扱う問題意識の表れと読める。

同じ20日の午後、金融庁は「デジタル・分散型金融への対応のあり方等に関する研究会」の初会合を開き、ステーブルコイン、セキュリティトークン、DEX (分散型取引所) を議題に据えた。暗号資産とトークン化の議論は消えたのではなく、国内では制度設計の場に移っている。

次に見るもの

次の対話は 2027 年春、ワシントン D.C. で開かれる予定だ。確認先は金融庁の国際関係情報のページに出る次回の公表文で、議題の列挙に暗号資産・デジタル資産が戻るか、プライベート市場が続けて名前を残すかを見る。それまでの間は、金融庁がプライベートクレジットのモニタリングの結果をどこで示すかが、日本側の手がかりになる。

ことば

  • 金融規制対話 — 金融庁が海外の当局と定期的に開く意見交換の場。合意や新しいルールを出すのではなく、市場の動きと優先課題を共有する。SEC とは春と秋に、日米を行き来して開いている。
  • プライベート市場 — 取引所に上場していない株式、私募の債券や融資、未上場企業に投資するファンドなどの市場。値動きが見えにくく換金もしにくいため、個人に販売する時の説明と管理が論点になる。
  • プライベートクレジット — 銀行ではなく、ファンドなどが企業に直接お金を貸す融資。金融庁は金融機関のリスク管理と個人向けの販売の態勢を確認するとしている。

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