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📡 Signal|Huawei の RICO 公判が始まった。検察は開廷直前に14訴因のうち2つを落としている

Huawei の刑事公判がブルックリン連邦地裁で始まった。検察は「窃盗、嘘、隠蔽」と切り出す一方、開廷5日前に輸出管理の2訴因とモトローラ関連の個別行為を外し、14訴因のうち12が残る形になっている。

LiveMakers Editorial Desk

📡 Signal|Huawei の RICO 公判が始まった。検察は開廷直前に14訴因のうち2つを落としている

米ニューヨーク東部地区連邦地裁(ブルックリン)で、Huawei に対する刑事公判が始まった。9月8日に陪審選任、9日に冒頭陳述。司法省の公判担当検事テイラー・スタウトは「窃盗、嘘、隠蔽」と切り出し、20年にわたって米国企業を食い物にし、米国の金融システムを悪用してきた企業だと述べた。

同じ週、検察は自分の起訴状を削っている。開廷の5日前にあたる9月4日、担当判事に対し2つの訴因を公判で追行しないと通知した。最大限の言葉と、絞り込まれた訴因。この二つは並行して起きている。

■ 何が始まったのか

審理を担当するのは同地裁のアン・M・ドネリー判事。起訴の正本は2026年4月の第4次追起訴で、Huawei は全14訴因について無罪を主張している。公判は3か月程度が見込まれ、起訴が対象とする行為は1999年にさかのぼる。

事件そのものは新しくない。サウスチャイナ・モーニング・ポストは今回の開廷を、8年におよぶ法廷での攻防を経たものと書いている。当時のCFOだった孟晩舟はカナダのバンクーバーで身柄を拘束され、外交的な合意で解放された。孟氏個人への訴追は2022年、訴追延期合意の一環で取り下げられている。企業としての Huawei だけが被告として法廷に残り、そこから公判開始までさらに4年かかった。

■ 検察と弁護、それぞれの第一声

スタウト検事は冒頭陳述で、Huawei が世界の通信産業を支配するために米国企業を犠牲にしたと主張した。営業秘密の窃取先として挙げられたのは米国企業5社。うち具体的に示されたのは、インターネット向けルーターのOSソースコードを巡るシスコシステムズと、端末試験用のロボットアームを巡るTモバイルである。

弁護側のブライアン・ヘバリグ弁護士はこう反論した。「これは競争の話であって共謀の話ではない。革新であって窃盗ではない。通常の商取引であって犯罪行為ではない」。そして、Huawei は自力で成功を勝ち取ったのであり、犯罪の設計図など存在しない、と述べている。

争点の形はこの二つの第一声にほぼ出ている。個別の行為があったかどうかではなく、それらを束ねて一つの継続的な犯罪組織と呼べるかどうかだ。

■ 束ねる構成と、外された部分

検察が使っているのはRICO法の構成である。RICO法は個々の違法行為を単独で問うのではなく、それらを土台となる個別行為として束ね、企業そのものが継続的な犯罪組織として運営されていたと陪審に認めさせる作りの米国連邦法だ。束ねられているのは営業秘密の窃取、銀行詐欺、電信詐欺、そして制裁違反である。

制裁の部分では、香港のシェル会社スカイコムを通じてイランへ機器を販売し、1億ドルを超える資金を米国の銀行を経由して動かしたとされる。

その構成から、検察は開廷直前に一部を外した。9月4日の提出書面で追行しないとされたのは、国際緊急経済権限法にもとづく輸出管理の2訴因(第11・第12訴因)。あわせて、モトローラに関する営業秘密窃取を土台の個別行為から撤回している。14訴因のうち12が残る形だ。

束ねる構成では、土台の個別行為をひとつ落とすことは、訴因が一つ減る以上の意味を持ちうる。組織の継続性を示す材料が薄くなるからだ。それでも落としたということは、検察が範囲の広さより立証の確度を優先したと読むのが自然だろう。弁護側の「競争であって共謀ではない」という反論は、まさにその薄くなった部分へ向かっている。

■ 8年かけて、法廷に持ち込まれたもの

Huawei をめぐる米国側の対応は、これまで主に輸出規制や調達制限という行政の手段で扱われてきた。行政の手段は政治判断で動かせるし、外交交渉の材料にもなる。刑事公判は違う。検察は陪審に対して、政策の必要性ではなく証拠で説明しなければならない。有罪であれ無罪であれ、判断の理由が記録に残る。

だからこの3か月は、Huawei一社の帰趨とは別の水準で意味を持つ。国家間の技術競争を、証拠と手続きの言語にどこまで翻訳できるのか。翻訳できた範囲だけが、次の同種の事件で使える型として残る。冒頭陳述の強さよりも、静かに外された2訴因のほうを覚えておくのはそのためだ。

なお本稿の事実関係は、公判を取材した複数報道が一致して伝えているものにもとづく。9月4日の提出書面を含め、裁判所と司法省の公表面そのものは公式一次ソース未確認である。

🔗 一次ソース

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