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SNAPSHOT 2026-10-31 12:03 JST

Signal

📡 Signal|CENTCOM とイラン、ホルムズの安全で同じ日に逆の発表

CENTCOM は6月以来15億バレル超の原油通過を強調し、イランはタンカー4隻の炎上を主張した。量は戻ったが、攻撃件数と輸送費は上がり続けている。

LiveMakers 編集デスク

📡 Signal|CENTCOM とイラン、ホルムズの安全で同じ日に逆の発表

米中央軍 (CENTCOM) のクーパー司令官は10月30日、ホルムズ海峡では6月に米軍がタンカーの護衛を始めて以来、15億バレルを超える原油が通過したと述べた。同じ日にイラン革命防衛隊 (IRGC) の海軍は、海峡でタンカー4隻が炎上・爆発し、うち1隻は機雷に触れたと主張した。

11月3日の米中間選挙を前に、海峡の安全をめぐる発表が同じ日に正反対の向きで出た。数字を並べると、どちらの言い分にも裏づけのある部分がある。

CENTCOM が示したもの

CENTCOM は30日、司令官の約2分半の動画を公式の X に載せた。ワシントン・タイムズによると、クーパー司令官はその声明で、今年イランの海軍を沈めたあと、国際的に認められた海峡の主要な航路からイランの機雷を除いたと述べた。イランの港への封鎖で、イランの原油の輸出は止めているとも話した。

司令官は最近の湾岸の視察で、多くの商船と米軍の無人艇の部隊が海峡を通るのを見た一方、IRGC の艇は見なかったと述べた。「イランの海軍は海の底にいる」という言い方で、数十年にわたって商船を脅してきた勢力が海峡から消えたと強調した。

同じ30日、CENTCOM は別の投稿で、IRGC が「米軍の無人艇を海峡で破壊した」とした主張を偽りだと否定した。中東の米軍の無人水上艇は、海峡を巡回する部隊を含めてすべて所在を確認しているという。

イランの主張と、海事当局への通報

ロイターがイランの国営メディアを引いて伝えたところでは、IRGC の海軍は30日、「認められていない航路」を使おうとしたタンカー4隻が火災と爆発を起こしたと発表した。うち1隻は200万バレルを超える原油を積み、機雷に触れて燃えているとした。IRGC は米国の無人機をケシュム島の上空で撃墜したとも主張したが、ロイターは独自に確認できていない。

英国海運貿易オペレーション (UKMTO) には、別の通報が届いている。ロイターによると、イランのラバン島の南約40カイリで船が正体不明の飛翔体を受けて火災が起き、乗組員は無事だった。もう1件、海峡を出ようとしていた原油タンカーが飛翔体を受けたとの通報もあった。これらが IRGC の言う4隻に含まれるかは分かっていない。

数字で見る海峡の10月

CNBC が引く海運データ会社 Kpler の集計では、10月のホルムズ経由の原油輸出は平均で日量約1,110万バレルだった。戦争の前の2月は日量1,600万バレル、開戦直後の3月は180万バレルまで落ちていたので、10月は戦前の7割程度まで戻ったことになる。ただし直近の週 (水曜までの1週間) は日量730万バレルで、戦前の水準を4割以上下回った。

クーパー司令官の15億バレルを、6月から10月末までの約150日で割ると日量約1,000万バレルになる。Kpler の10月平均と桁はそろう。原油の量に限れば、米軍の説明は大きく外れていない。

一方で、船が受ける危険は増えている。CNBC によると、国際海事機関 (IMO) の集計で10月は27日までに少なくとも30隻が攻撃を受け、船員16人がけがをした。9月に確認された15件の倍にあたる。湾岸からアジアへの超大型タンカーの用船料は、9月初めの日額24万9,000ドルから10月第1週には90万ドル超に上がり、1バレルあたりの輸送費は6.5ドルから約21ドルになった (英ブローカーの Braemar)。

原油は流れているが、運ぶ値段は3倍を超えた。北海ブレントは30日に1バレル117ドル台で取引され、3月の戦時の終値の最高118.35ドルに迫った。10月の上げ幅は13%を超える。

選挙のあとの作戦という観測

CNBC は、ウォール・ストリート・ジャーナルが関係者の話として、米国が湾岸の複数の国に、11月3日の中間選挙のあとの短く激しい軍事作戦に備えるよう伝えたと報じたことも伝えている。米国とイランの双方が海峡の安全を語る発表を重ねているのは、その局面の前の主導権争いでもある。

原油価格には、量と危険の両方が乗る。量の面で米軍の言い分が数字に近くても、保険と輸送の値段が下がらなければ、ガソリンや電気の価格に届くコストは下がらない。

次に見るもの

確認先は、11月3日の中間選挙のあとに CENTCOM が公式の X で出す発表と、UKMTO の事案の告知だ。選挙のあとに作戦が始まれば、海峡の通報の件数と超大型タンカーの用船料がすぐに動く。北海ブレントが3月の118.35ドルを終値で上回るかは、その最初の材料になる。

ことば

  • ホルムズ海峡 — ペルシャ湾の出口にある幅の狭い海峡で、世界の石油の約5分の1が通る。2月末の米国とイスラエルによるイランへの攻撃のあと、イランの機雷と船への攻撃で通航が大きく落ちた。
  • UKMTO (英国海運貿易オペレーション) — 英国海軍が運営し、中東の海域で船からの事案の通報を受けて船会社に知らせる窓口。攻撃の主張と別に、現場の船からの通報を集めるため、事案の確認の目安として使われる。
  • 用船料 — 船を借りる値段で、超大型タンカーでは1日あたりの額で示す。戦争や海賊の危険が高い海域では、保険料と合わせて跳ね上がる。

🔗 一次ソース

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