SNAPSHOT
BTC/USD$83,642+0.7%
ETH/USD$2,536.60+1.0%
Coinbase(perp)$182.93+1.0%
S&P 500(perp)7,822.50+0.2%
米テック100(perp)30,975.00+0.2%
日経225(perp)68,962+0.1%
EUR/USD(perp)1.1209+0.0%
USD/JPY(perp)158.250+0.0%
Gold(perp)$4,201.80+0.3%
WTI(perp)$91.22+0.5%
米10年金利5.24%+0.4%
BTCボラティリティ(BVIV)39.17+0.9%
Review status: auto_collectedSource: collected_liveas-of 05:03 JSTPacket ID: alt20_2026101205Top-page market prices are Hyperliquid perpetual-futures prices (US 10Y from the U.S. Treasury).
SNAPSHOT 2026-10-12 05:03 JST

Event Risk Radar

📌Event Risk Radar|8/11週、市場が見る5つの先行指標

先週の米雇用統計は非農業部門雇用者数が2.3万人の減少で、9月利上げの織り込みは57%台から43.9%へ落ちた。ところが週明けの月曜、原油は5%高の82ドル、金は6月以来の高値圏、米10年債利回りは4.699%へ上昇し、ドル円は159円台に戻った。利上げの確率が下がったのに長期金利は下がらない。今週はこの矛盾を、水曜の7月CPIと3日連続の国債入札1,250億ドルが順番に試す。CPI発表の4時間半後に420億ドルの10年債入札が並ぶ順序が最も重い。中銀の会合も理事講演も無い週で、金利を動かすのはデータと需給だけだ。

LiveMakers Editorial Desk

📌Event Risk Radar|8/11週、市場が見る5つの先行指標

今週の結論。

米労働統計局 2026年8月の発表予定(7月CPI・7月PPI)Bureau of Labor Statistics

8/11週は、労働市場の冷え込みとエネルギーの再加熱が、同じ週の中で正面からぶつかる。先週金曜の7月雇用統計は非農業部門雇用者数が2.3万人の減少で、市場は9月の利上げをほぼ半分まで割り引いた。ところが週明けの月曜、原油は5%跳ね、ドル円は159円台へ戻り、金は6月以来の高値圏に乗せ、米10年債利回りはむしろ上昇した。雇用が弱いのに金利も物価も下がらない——この組み合わせを、水曜のCPIと3日連続の国債入札1,250億ドルが順番に試す。今週、Fedの公式カレンダーに理事の講演は一本も無い。動かすのはデータと需給だけだ。

8月11日朝7時半(日本時間)時点のコア12指標は、直前の米国市場の引けを映している。S&P 500は7,753.11で0.06%安、VIXは15.46へ3.76%上昇。米10年債利回りは4.699%で0.84%上昇し、DXYは99.807、ドル円は159.28。動いたのは商品側で、WTIは82.15ドルの5.08%高、金は4,451.10ドルの2.54%高。日経225先物は66,690で0.52%高。暗号資産は総じて下押しし、BTCは63,965ドルで1.87%安、ETHは1,874.63ドルで2.77%安、ADAは0.192078ドルで3.06%安、NIGHTは0.01785081ドルで3.58%安。株がほぼ横ばいのまま、原油・金・長期金利・ドルがそろって上を向き、暗号資産だけが逆を向いた。

1|確定イベント

今週は中央銀行の会合が無い。7月28-29日会合の議事要旨は来週8/19に出る。物価統計と国債の需給が、金利を動かす担当になる。

  • 8/12 2:00 JST(米8/11 13:00 ET):3年債入札580億ドル。今週の入札3本の初日。
  • 8/12 21:30 JST(米8:30 ET):7月の米消費者物価指数。9月会合前に残る、雇用統計と並ぶ主要データ。
  • 8/13 2:00 JST(米8/12 13:00 ET):10年債入札420億ドル。CPI発表の4時間半後に、同じ日の金利観へ需給が値段を付ける。
  • 8/13 5:30 JST(米8/12引け後):Cisco決算(2026会計年度第4四半期)。
  • 8/13 21:30 JST:7月の米生産者物価指数。
  • 8/14 2:00 JST(米8/13 13:00 ET):30年債入札250億ドル。
  • 8/14 5:30 JST(米8/13引け後):Applied Materials決算(2026会計年度第3四半期)。
  • 8/14 21:30 JST:7月の米小売売上高(速報)。

入札3本は合計1,250億ドル。8月15日に満期を迎える民間保有の中長期債963億ドルを借り換え、287億ドルの新規資金を調達する。決済は8月17日だ。CPIと10年債入札が同じ日に並ぶ順序が、今週のカレンダーで最も重い一点になる。

2|市場予想・織り込み

7月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が2.3万人の減少だった。市場予想は8.3万人の増加で、方向ごと外れたことになる。減少の大半は政府部門の5.3万人減で、小売や宿泊・飲食も弱かった。失業率は4.2%から4.1%へ下がったが、これは職に就いた人が増えたからではなく、働くことも探すこともやめた人が増えた結果だ。平均時給の前年比は3.2%へ鈍化し、2021年5月以来の低さになった。

この一本で、9月会合の織り込みは反転した。統計前は9月の利上げ確率が57%前後だったが、発表後は43.9%まで落ち、据え置き確率は43.2%から60.4%へ上がったと報じられている。市場は「次は上」という読みを、半分だけ取り下げた。

ただし金利は下がっていない。米10年債利回りは8/10に4.699%へ上昇した。利上げの確率が落ちたのに長期金利が上がるとき、動いているのは政策金利の予想ではなく、期待インフレか、国債を持つことへの上乗せ分のどちらかだ。原油が5%上げ、金が2.5%上げ、ドルも上げた同じ日にこれが起きた以上、今のところ両方が同時に効いていると読むのが素直だろう。

株はこの動きを無視している。S&P 500は0.06%安で、先週末の水準をほぼ保った。VIXは15.46へ上がったが、水準としてはまだ低い。逆に、リスク資産の中で暗号資産だけが明確に下げた。BTCは64,000ドルを割り、ETH・ADA・NIGHTはそれぞれ2〜4%安。株が持ちこたえ、金と原油が買われ、暗号資産が売られる配分は、「景気」でも「リスクオフ」でもなく、インフレと通貨の側を見た配分だ。

3|未確認・報道ベース

  • ホルムズ海峡。イランのアラグチ外相は日曜、制裁の緩和と戦争賠償の支払いが無い限り海峡は閉じたままだと述べたと報じられている。オマーンの仲介については合意に近いとしつつ、米側の譲歩をめぐる隔たりが残るという。通航は8月4-6日で1日8〜15隻、紛争前の1日約130隻の20分の1程度と伝えられる。海峡は世界の石油供給の約5分の1が通る経路で、2月下旬の紛争開始以降、Brentは約16%上昇したとされる。
  • 8/9、サウジアラビア南西部ジザンの製油所で火災が起きた。フーシ派の軍報道官がドローンによる攻撃を主張し、当局は鎮火・人的被害なしと発表したと報じられている。処理能力は日量40万バレル。市場が織り込んだのは被害の確定ではなく、供給が脅かされる地理の広がりのほうだ。
  • 8/10の原油5%高を「米イラン合意への疑念」と結び付ける説明は、市場関係者の解釈を含む報道ベースだ。交渉が動けば値動きは対称に戻り得る。
  • CLARITY法。上院院内総務が8/8に採決へ向けた手続きを開始したと報じられ、実際の採決は上院が復会する9月14日以降になる見通しだという。可決には60票が必要で、8月中の採決は無い。
  • 9月会合の織り込み、決算の市場予想、原油の日中水準はいずれも刻々と動く。ここに置いた数値は先週末から月曜引けまでの断面だ。

4|価格に効く経路

  • 7月CPI → 9月の据え置き・利上げ織り込み → 米2年債・DXY → 株・暗号資産
  • ホルムズの実通航と製油所の稼働 → 原油 → 期待インフレ → 長期金利のインフレ部分
  • 入札3本の需要 → 国債保有の上乗せ分 → 米30年債 → 株のバリュエーション
  • 雇用の弱さ × 原油高 → 「緩められない減速」→ 景気敏感株と信用スプレッド
  • ドル円159円 → 円を借りて他資産を買う取引の持続か巻き戻し → 世界の流動性 → 暗号資産
  • CLARITY法の9月送り → 規制の不確実性が年内も残る → 暗号資産関連への資金配分

5|先行指標 Watch

  • 7月CPI(8/12 21:30 JST):測っているのは7月の価格で、8/9の製油所火災も8/10の原油急騰も入っていない。今週の数字が弱くても、それは「ホルムズが条件を積み増す前」の断面だ。市場が弱さを素直に買うか、8月分への持ち越しを警戒して買えないかで、反応は割れる
  • 10年債入札(8/13 2:00 JST):CPIの4時間半後。応札の厚みが落ちるか、落札利回りが直前の市場実勢より高く付くかで、金利低下の持続力が測れる。CPIが弱くても入札が弱ければ、長期金利は下がらない
  • 米10年債4.699%:雇用の弱さを反映して4.6%台へ戻るか、原油とともに4.7%台を固めるか。前者なら金利の主役は政策予想、後者ならインフレと需給だ
  • WTI 82.15ドル:ホルムズは声明ではなく通航隻数で確認する。80ドル割れなら8月分のインフレ懸念は後退し、85ドル超えなら7月CPIの意味が薄れる
  • ドル円159.28:157円台へ戻れば先週の流れが生きている。160円台に乗せれば別の局面に入る
  • 金4,451.10ドル:長期金利の上昇と同時に上がる状態が続くなら、買われている理由は実質金利ではなく通貨の基盤そのものへの警戒だ
  • S&P 500 7,753.11 / VIX 15.46:株だけが今週の材料を織り込んでいない。CPIと入札3本を越えられるか
  • BTC 63,965ドル / ETH 1,874.63ドル / ADA 0.192078ドル:株が横ばいで暗号資産だけが下げる構図が続くか、CPIで解けるか

【今週の分岐】

Base scenario:
CPIは市場予想の近辺に収まり、9月据え置きの織り込みが維持される。入札3本は無難に消化され、米10年債は4.6〜4.7%のレンジを出ない。原油はホルムズ待ちで80ドル台前半、ドル円は158〜160円で落ち着く。株は先週末の水準を保ち、暗号資産は下押しの後に横ばいへ戻る。

Risk scenario:
CPIが上振れ、原油高が8月分への持ち越しを意識させる。同じ日の10年債入札が弱く、30年債まで需要が細る。「利上げはできないが金利は下がらない」が長期金利の側で確定し、株のバリュエーションが直撃される。ここにホルムズ交渉の決裂か新たな製油所被害が重なれば、雇用の弱さと物価の強さが同時に来る、最も扱いにくい組み合わせになる。

Alt scenario:
CPIが下振れ、雇用の弱さと整合する。9月据え置きが固まり、長期金利が低下して入札にも追い風が吹く。オマーンの仲介が動いて原油が80ドルを割れれば、インフレの経路そのものが細る。金利低下とドル安が同時に来る局面では、出遅れていた暗号資産に資金が戻る番になる。

今週の見方。

先週の雇用統計は、Fedの利上げ路線を半分だけ外した。半分しか外れなかったのは、物価の側がまだ答えていないからだ。今週、その答えの一つが水曜に出る。ただしそれは7月を測った数字で、海峡が閉じたまま条件を積み増され、製油所が燃えた8月は入っていない。市場は同じ日の午後、420億ドルの10年債にその読みの値段を付ける。中銀の声が一つも無い週に金利が下がるのか、下がらないのか——今週はそこに尽きる。

🔗 一次ソース

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