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📡 Signal|カナダ銀行、エネルギー高の波及を警戒し 2.5% へ利上げ
カナダ銀行が政策金利を2.5%へ引き上げ。ガソリンを除く物価は2.2%だが、エネルギー高がほかの品目へ波及する前に手を打った。

カナダの中央銀行であるカナダ銀行は10月28日、政策金利の誘導目標を0.25ポイント引き上げ、2.5%にした。2025年10月の利下げから2.25%で据え置いてきた金利を、上げる側へ動かした。
カナダ銀行: 政策金利の発表 (2026年10月28日・誘導目標2.5%・物価と成長の見通し)bankofcanada.ca
理由の中心に置いたのは、エネルギー高の広がりだ。9月の物価はガソリンを除けば2.2%で、基調の指標も2%近くにある。それでも中銀は、高いエネルギー価格がほかの品目へ波及する前に手を打つことを選んだ。初期報は28日の 速報 で伝えた。
決めたことと、その理由
発表によると、誘導目標は2.5%、中銀が資金を貸す金利 (バンクレート) は2.75%、預金金利は2.45%になった。
中銀は、物価が7月の見通しより高く、長引いていると説明した。成長も今年に入って持ち直している。そのうえで今回の利上げを、エネルギー価格の高止まりが「ほかの財やサービスの価格に広く波及する」危険を下げるためのものと位置づけた。
数字で見る、カナダの物価と景気
発表に並んだ数字は次のとおりだ。
- 消費者物価 (CPI) の上昇率: 4月から3%前後。年末に3.5%程度まで上がる見通し
- ガソリンを除く物価: 9月は2.2%。基調の指標は2%近く
- 見通し: 2027年の平均は3%、2%に戻るのは2028年の半ばごろ
- 実質 GDP: 4〜6月期は3.3%の伸び。7〜9月期は2%程度の見込み
- 成長率の見通し: 2026年は1%、2027年と2028年は2%
- 失業率: 数か月にわたり6.5%前後
見出しの物価は3%を超えて上がる一方、エネルギーを外した物価は目標の近くにいる。二つの数字の差はおおむねガソリンの押し上げの大きさで、中銀はこの差が中身の物価に移ることを恐れている。10月20日の CPI の記事 (こちら) で見た、外から来る押し上げと内側で冷える物価の綱引きに、中銀は先回りで答えを出した。
次の一手は「慎重に」
中銀は、さらなる利上げが必要になる可能性を示しつつ、不確実性が大きいため「慎重に進める」とした。主なリスクには中東の情勢と、企業がコストの上昇をどう価格に転嫁するかを挙げている。
先回りの利上げは、エネルギー高が一時の揺れで終われば、早すぎた一手になる。逆に企業の値上げが広がれば、一度では足りない。中銀自身がこの二つの道を並べて、次の判断を企業の価格の付け方に委ねた形だ。
今週の分岐点
- 基本線: 原油が高止まりのまま、ガソリンを除く物価は2%台前半にとどまる。12月は据え置いて様子を見る
- 上振れ: 企業のコスト転嫁が進み、ガソリンを除く物価が上がり始める。12月に追加の利上げ
- 下振れ: 中東の情勢が落ち着いて原油が下がり、見出しの物価が年末の3.5%見通しを下回る。利上げは一度で止まる
確認先は、12月9日の次回の政策金利の発表と、2027年1月27日に出る次の金融政策報告だ。その間に出るカナダ統計局の CPI で、ガソリンを除く物価が2.2%から動くかが最初の手がかりになる。
ことば
- 誘導目標 (オーバーナイト・レート) — 銀行どうしが翌日まで資金を貸し借りする金利の目標。カナダ銀行の政策金利で、今回2.25%から2.5%になった。
- 基調の物価 — 値動きの激しい品目の影響を外して物価の流れをみる指標。カナダ銀行はトリムやメディアンを使い、今回は2%近くにあるとした。
- 金融政策報告 (MPR) — カナダ銀行が年4回、政策金利の発表に合わせて出す経済と物価の見通し。今回の数字もこの報告と同じ日に出た。
🔗 一次ソース