SNAPSHOT
BTC/USD$80,630+3.7%
ETH/USD$2,434.17+6.4%
Coinbase(perp)$152.44+4.3%
S&P 500(perp)7,700.30+1.6%
米テック100(perp)28,541.00+0.9%
日経225(perp)63,028-0.4%
EUR/USD(perp)1.1235+0.3%
USD/JPY(perp)158.340-0.2%
Gold(perp)$4,065.50+3.4%
WTI(perp)$88.13-8.8%
米10年金利4.90%-1.0%
BTCボラティリティ(BVIV)39.83-4.1%
Review status: auto_collectedSource: collected_liveas-of 07:30 JSTPacket ID: alt20_2026110507Top-page market prices are Hyperliquid perpetual-futures prices (US 10Y from the U.S. Treasury).
SNAPSHOT 2026-11-05 07:30 JST

Signal

📡 Signal|Riot、テキサスの910MWをAI研究所へ 15年で280億ドル

Riot Platforms がテキサス州コルシカナの 910MW 全体を AI 研究所に15年貸す。初期の契約総額は約280億ドル。Riot と Hut 8 はともに BTC を売ったが、使い道は建設と自社株買いで分かれた。

LiveMakers Editorial Desk

📡 Signal|Riot、テキサスの910MWをAI研究所へ 15年で280億ドル

米ビットコイン採掘大手の Riot Platforms は11月4日、テキサス州コルシカナの拠点 910メガワット (MW) の全体を、名前を伏せた「最先端の AI 研究所」に15年間貸し出す契約を発表した。初期の15年の契約総額は約280億ドル、年平均の賃料は約18億ドル。5年の延長を2回使えば約540億ドルに膨らむ。同じ日に決算を出した Hut 8 も、AI 向けデータセンターの契約総額を約266億ドルに積み上げた。

採掘会社の決算の主役が、採掘から電力つきの土地の賃貸に移った。両社が手元のビットコインを売っていることも同じだが、売った BTC の行き先は2社で違う。

LiveMakers は発表の直後に、報道をもとに Riot の契約と 両社の BTC 売却を速報で伝えた。本稿は両社が SEC に出した決算発表と四半期報告書から数字を確かめ直した。Riot の契約の初期の総額は、速報の見出しにあった150億ドルではなく約280億ドルだった。

280億ドルの賃料が払われる条件

Riot の決算発表によると、契約は10月28日に結ばれ、取締役会の承認と設備仕様の確認を経て11月4日に発効した (四半期報告書 10-Q)。Riot が土地と電源設備と電源つきの区画を用意し、借り手が計算機を持ち込んで運用する。電気代を含む運営費のほぼすべてを借り手が負う「トリプルネット」の形で、賃料は利用率に関係なく 910MW の全量に払われる。

引き渡しは3回に分ける。2027年9月に 400MW、2028年1月に 200MW、2028年7月に 310MW。各段階の賃料は、区画を引き渡してから60日以内に発生する。

Riot が負担する設備費は 1MW あたり600万ドル、全体で55億ドル。そのうち 1MW あたり400万ドルは、各段階で賃料が入り始めた後に借り手へ払い戻す形をとり、払い戻しの資金は賃料を返済の原資にした事業向けの借入でまかなう計画だ。ジェイソン・レス CEO は、通常の高信頼データセンター (Tier 3) を建てる場合の約半分の資本で済むと説明し、株式の新規発行を「現時点で見込んでいない」とした。

今回の分を加えると、Riot が契約済みのデータセンター容量は 1,151MW、長期の契約収入は約380億ドルになる。同じ借り手はロックデールの拠点も年内に借りており、AMD との 25MW の契約と合わせた数字だ。

BTC を売った先は、建設と自社株買い

Riot は2026年1〜9月に 20,264 BTC を約15億ドルで売った。決算発表は使い道を「主にデータセンターの開発の資金」と書いている。Coinbase からの2億ドルの借入枠も全額返して解約し、担保に入れていた BTC を外した。9月末の手元は現金7億4,820万ドルと 2,418 BTC で、合わせて9億5,020万ドルになる。

Hut 8 の売却は、目的が違う。決算発表によると、Hut 8 は7〜9月に約954 BTC を売って7,470万ドルの自社株買いにあて、四半期の後にも約2,148 BTC を売って1億7,530万ドルを買い戻した。合わせて約3,102 BTC で、2億5,000万ドルの買い戻しの枠を使い切り、枠を10億ドルに広げた。建設のほうは、親会社の借入や株式の発行に頼らず、プロジェクト単位の資金でまかなうとしている。

「AI への転換でビットコインを売った」という一言は、Riot には当てはまるが、Hut 8 には半分しか当てはまらない。Hut 8 が BTC で買ったのは自社の株だった。建設の資金はプロジェクト単位で集め、手元には新たに結んだ10億7,000万ドルの融資枠 (9月末の借入残高はゼロ) を置いている。

採掘の稼ぎと、賃料の稼ぎ

Riot の7〜9月期の売上高は1億8,140万ドルで、採掘は1億1,600万ドル、データセンターは1,840万ドルだった。採掘で得た BTC は前年同期より16%多い 1,637 BTC だが、BTC の平均価格は前年同期の11万4,361ドルから7万855ドルへ下がり、採掘の売上は前年の1億6,080万ドルから減った。

価格に左右される採掘の売上に対し、Riot はコルシカナの賃料の営業利益率を約99%と見込む。全量が稼働すれば年18億ドルの賃料は、今の採掘の売上の数倍にあたる。BTC の価格と半減期に合わせて動いてきた採掘会社の価値は、AI 企業の長期の賃料の信用に結びつく段階に入った。

BTC から見れば、保有を減らす上場企業が続くことは売り圧力になる。Riot の手元の BTC は 2,418 まで減った。一方でハッシュレートを支える採掘の機械は、少なくとも Riot ではまだ動いており、生産量は増えている。電力と土地の使い道を AI と採掘のどちらに振るかを、各社が四半期ごとに決め直している。

次に見るもの

コルシカナとロックデールはどちらもテキサス州にある。11月3日の知事選では、新しいデータセンターの建設を州議会が規制を決めるまで止めると公約したジーナ・ヒノホサ氏が勝った (テキサス知事選の記事)。すでに契約が発効した Riot の案件が凍結の対象に入るかどうかは、2027年1月の就任後の行政命令と州議会の法案の書きぶりで決まる。

確認先は2つ。1つは2027年9月の最初の 400MW の引き渡しで、Riot の四半期報告書に進み具合が出る。もう1つは、テキサス州議会が2027年1月に始まる会期で出す凍結の法案の対象範囲で、Texas Legislature Online で読める。

ことば

  • トリプルネット — 借り手が賃料に加えて、税・保険・維持費などの運営費も負う賃貸の形。今回は電気代も借り手が払うため、Riot の受け取る賃料のほぼすべてが利益として残る。
  • クリティカル IT 容量 — データセンターで計算機そのものに使える電力の大きさ。冷却などを含む施設全体の電力より小さく、AI の計算資源の規模を比べる単位として使われる。
  • 自社株買い — 会社が市場から自分の株を買い戻すこと。Hut 8 は BTC を売った代金でこれを行い、株主1人あたりの持ち分を増やした。

🔗 一次ソース

Related articles