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📡 Signal|トランプ氏、中間選挙の大敗後も関税の継続を表明
トランプ氏は中間選挙の2日後、関税をやめれば工場建設が止まると述べ、米国に工場を建てない企業には最大300%の関税もありうるとした。

トランプ米大統領は11月5日、ホワイトハウスで記者団に対し、関税政策を続ける考えを示した。「仮にいますぐ関税を撤廃したら、工場建設は全て止まってしまうだろう」と述べた (共同通信)。韓国のヘラルド経済によると、米国に工場を建てない企業には最大300%の関税がかかりうるとも語った。
中間選挙で与党の共和党は大敗し、民主党が上下両院の過半数を確保した。民主党は関税の撤回を目指すが、撤回の法案が議会を通っても大統領の拒否権に阻まれるとみられている (共同通信)。議会の多数が移っても、関税は大統領の裁量で動く領域に残る。選挙の2日後の発言は、その線引きを本人の口で確かめた形になった。
発言の中身
ヘラルド経済が伝えた発言は次のとおりだ。
- 外国の企業が米国で3,000を超える工場や生産施設を建てており、関税をやめればそれらの建設は止まる
- 企業が米国で工場を建てる理由の99%は、50%、100%、150%、250%の関税を避けるためだ
- 関税がなければ建設途中の工場が全国に残り、米国は中国、日本、韓国、フィリピンから輸入することになる
- 工場が動き出せば企業は関税を免除され、価格は大きく下がる
- 関税の撤廃を求める人を「foolish people (愚かな人たち)」と呼んだ
- 今後の動きについて「1週間、2週間で多くを目にするだろう」と述べた
300%という数字は、いつもの誇張だとみるアナリストもいる。ただ同紙は、追加の関税の可能性を示すものとして受け止める見方も伝えている。
物価への反発と、変わらない方針
ヘラルド経済によると、トランプ氏は選挙の敗北の一因が、イランとの戦争に結びついた物価の高さにあったと認めた。共同通信も、物価高への国民の反発があったにもかかわらず、米経済への「効果」を改めて強調したと伝える。
敗因に物価を挙げながら、物価を押し上げうる関税は続ける。発言の筋は、関税を工場の誘致の手段として位置づけ、価格は工場が動いたあとに下がるという順番で語るものだ。有権者が選挙で示した物価への不満と、大統領が描く順番のあいだには時間の差がある。
日本にとっては、自動車や部品の対米輸出と、米国での工場建設の両方に関わる話になる。議会のねじれが日本へ届く経路は11月8日の Deep Diveで整理した。
次に見るもの
確認先は、ホワイトハウスのウェブサイトの大統領令・布告の一覧 (Presidential Actions) と連邦官報だ。「1週間、2週間」の言葉どおりなら、11月19日ごろまでに関税の新しい措置が布告として出るかを見る。直近の期限としては、ベッセント財務長官が中国に履行を求めた関税の除外が11月9日に期限を迎える (11月7日の Signal)。
ことば
- 拒否権 — 議会が可決した法案を大統領が署名せずに差し戻す権限。上下両院がそれぞれ3分の2の賛成で再可決すれば覆せるが、その差は大きい。
- 布告 — 米国の大統領が法律の委任にもとづいて出す命令の一つ。関税の引き上げや除外は、議会の法律ではなく布告や大統領令で動くことが多い。
🔗 一次ソース

