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📡 Signal|Google、ワイオミングに170億ドルのデータセンター 電力は自前
Google はワイオミング州シャイアンに170億ドルのデータセンターを建て、702MW の燃料電池を軸に電力の全額を自社で払うとした。

Google は11月5日、米ワイオミング州シャイアン (ララミー郡) に170億ドルを投じ、同州で初めてのデータセンターを建てると発表した。電力は、電力会社 American Electric Power (AEP) と結んだ702MW の燃料電池の開発を軸に自前で用意し、「使う電力の100%を自社で払う」とした。
Google 公式ブログ (11月5日・ワイオミング州シャイアンのデータセンター、電源と地域への約束)Google
発表は中間選挙の2日後に出た。選挙と同時に行われた地方の住民投票ではデータセンターに不利な結果が続き (11月6日の Signal)、テキサス州では建設の凍結を公約した候補が知事に選ばれた (11月5日の Signal)。AI の計算の拠点を建てるには、地域の電気代と水を守ると先に示すことが前提になってきた。Google の発表は、その条件を電源の設計から組み込んだ形だ。
電源は天然ガスの燃料電池と CO2 の地下貯留
電力の組み立ては次のとおりだ。
- AEP と702MW の燃料電池の開発の契約を結んだ。燃料電池は Bloom Energy が米国で製造し、天然ガスで動く
- 発電で出る CO2 は回収し、エネルギー会社 Tallgrass の近くの貯留拠点 (Eastern Wyoming Sequestration Hub) で地下に永久に貯める。Google はこの種の計画として最大と説明する
- これで Google が契約した CO2 回収・貯留 (CCS) 付きの電源は1GW 近くになる
- 足りない分は Tallgrass と電力会社 Black Hills Energy が運転するガス発電で補う。Tallgrass のガス複合発電に CCS を加える設計調査も行う
天然ガスを燃やす電源に、CO2 を地下へ戻す工程を重ねる設計になる。ワイオミングにはガスの産地と CO2 を貯める地層の両方がそろっており、場所の選び方と電源の選び方が一つの話になっている。
電気代と水についての約束
Google は使う電力の全額に加え、自社の成長が直接生む送配電などのインフラの費用も負担するとした。周辺の家庭や企業の電気料金に、データセンターの分を回さないという約束だ。
冷却は空冷にして地域の水への負担を抑え、水を補う取り組みにも投資する。固定資産税は数億ドル規模がララミー郡と第1学区に入る見込みで、小中高の教育や職業訓練への助成も挙げた。地元では200人を超える住民が集まる説明会を開き、提携先とともに成長の課題を話し合う協議会 (Community Council) を設けるとしている。
一方で、発表文は雇用の人数や完成の時期を示していない。170億ドルが何年にわたる投資なのかも書かれていない。
次に見るもの
確認先は2つある。1つはワイオミング州公益事業委員会 (Wyoming Public Service Commission) の案件一覧で、Black Hills Energy がデータセンター向けの電力供給や料金の扱いを申請するかを見る。「電気代を地域に回さない」という約束が料金の計算の上でどう書かれるかは、そこに出る。もう1つは、Google が設けるとした協議会の初会合と、そこで示される建設の工程だ。
ことば
- CCS (CO2 回収・貯留) — 発電や工場で出る CO2 を集め、地下深くの地層に閉じ込める技術。化石燃料の電源を使いながら排出を抑える手段として、データセンターの電源計画にも入り始めている。
- 燃料電池 — 天然ガスなどの燃料を燃やさずに化学反応で電気を取り出す装置。設置する場所の近くで発電でき、送電網の増強を待たずに電源を用意しやすい。
🔗 一次ソース