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SNAPSHOT 2026-10-27 18:03 JST

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📡 Signal|フィリピン・ペソ、対ドル終値 64.17 で 5 営業日連続の最安値

フィリピン・ペソが10月27日に 1 ドル = 64.17 ペソで引け、5 営業日続けて終値の最安値を更新した。中央銀行の 0.5% 利上げの直後も下げは止まっていない。

LiveMakers 編集デスク

📡 Signal|フィリピン・ペソ、対ドル終値 64.17 で 5 営業日連続の最安値

フィリピン・ペソは10月27日、対米ドルで 1 ドル = 64.17 ペソで取引を終え、終値として過去最安値を更新した。フィリピン銀行協会 (BAP) のデータで、前日の 63.95 ペソから 22 センタボ下げ、初めて 64 ペソ台で引けた。

フィリピン銀行協会 (BAP) 為替サマリー — 10月27日の始値 63.95・高値 64.20・安値 63.90・終値 64.17 (16:00)・加重平均 63.991・出来高 17.26 億ドル、26日の終値 63.95 を確認Bankers Association of the Philippines

フィリピン中央銀行 (BSP) は 5 日前の10月22日に 0.5% の大幅な利上げをしたばかりだ。金利を上げても通貨の下げは止まらず、輸入燃料の値上がりを通じて物価にはね返る経路が太くなっている。

第一報は27日の 速報 で伝えた。本稿は BAP の取引データで、何が起きたかを確かめる。

5 営業日続けて、終値の最安値

BAP が公表した27日の取引の概要は次のとおりだ (時刻は現地時間)。

項目10月27日10月26日
始値63.95063.535
高値 (ペソ安の極)64.20063.950
安値 (ペソ高の極)63.90063.500
終値 (16:00)64.17063.950
加重平均63.99163.859
出来高17.26 億ドル16.49 億ドル

単位は 1 ドルあたりのペソ。27日は前日の終値で寄り付き、取引時間中に 64.20 ペソまで下げた。ペソ高の側は 63.90 ペソまでで、前日の終値をわずかに上回る程度にとどまった。

現地の経済紙フィルスターなどによると、26日の 63.95 ペソは 4 営業日続けての終値の最安値だった。27日で、それが 5 営業日に伸びた。先週末23日の終値は 63.615 ペソで、2 営業日で 0.555 ペソ、率にして 0.9% 近くペソ安が進んだ。

大幅利上げの直後に、下げが速まった

BSP の金融政策委員会は10月22日、政策金利を 0.5% 引き上げた。フィルスターとトリビューン紙が伝えたもので、フィルスターによると年内 4 回連続の利上げで、4 月からの上げ幅は合計 1.25% になる。トリビューン紙によると、政策金利 (翌日物リバースレポ金利) は 5.50% になった。9月の消費者物価の上昇率は 7.2% と 3 年ぶりの高さで、レモロナ総裁は今後も物価の伸びが速まるという見通しを理由に挙げ、原油価格、運賃、エルニーニョ現象による食料価格への影響を名指しした。

同じ会見で総裁は、利上げはペソを守るためではないと述べた。BSP は物価を押し上げるような値動きを抑える程度に、軽く為替市場へ介入するという立場で、介入する水準は示していない。

それでも、利上げ翌日の23日から 3 営業日続けて最安値を更新した。フィルスターが伝える現地の見方は、ドル高の要因を外に置くものが多い。

  • チャイナバンクのチーフエコノミスト、ドミニ・ベラスケス氏 — 週末の原油高と、イランへの軍事行動の再開をめぐるトランプ大統領の発言がドルを押し上げた。フィリピンがスタグフレーション (景気停滞と物価上昇の併存) に陥るとの懸念から、投資家の信頼も揺らいでいる
  • フィリピン開発研究所 (PIDS) のジョン・パオロ・リベラ氏 — 根強いドル需要、高い原油価格、世界の不確実性、そして広がる国際収支の赤字

ベラスケス氏は、利上げだけでペソを支えるのは難しいとも述べている。

通貨安が物価に戻ってくる経路

金融情報サイトのバンケロは、ペソ安がドル建ての輸入品、とりわけ燃料の値段を押し上げ、物価の上振れリスクを高めると指摘する。総裁が物価見通しの理由に挙げた原油と運賃は、この経路の上にある。中央銀行が利上げで物価を抑えようとしても、通貨が下がれば輸入物価が逆向きに働く。リベラ氏も、懸念は 64 ペソという水準そのものより、ペソ安が長引くことによる物価への影響だと語っている。

国外で働く家族からの送金に支えられた家計にとっては、同じドルがより多くのペソに替わる面もある。ただ、その上乗せ分は燃料と食料の値上がりで目減りする。通貨の下げが、利上げと物価の綱引きを中央銀行に不利な方向へ傾けている。

次に見るもの

確認先は 2 つある。一つは、BAP が毎営業日の 16 時 (現地時間) に出す終値で、27日に取引時間中につけた 64.20 ペソを終値で超えるかが、下げの勢いが続くかの目安になる。もう一つは、BSP が月初に公表する10月末の外貨準備高だ。「軽い介入」の実際の規模は、前月からの減り方に表れる。金利の次の判断は、トリビューン紙によると年内最後となる12月の会合で、総裁は追加の利上げに含みを残している。

ことば

  • フィリピン銀行協会 (BAP) — フィリピンの銀行の業界団体。マニラのドル・ペソの銀行間取引の始値・終値・加重平均・出来高を毎営業日まとめ、国内の為替の基準として使われる。
  • 政策金利の 0.5% 引き上げ — 中央銀行が通常の 0.25% の倍の幅で金利を上げること。物価や通貨安への強い警戒を示す手段として使われるが、今回はペソ安を止めるには至っていない。
  • センタボ — フィリピン・ペソの補助単位で、100 センタボが 1 ペソ。為替の日々の値動きは、このセンタボ単位で伝えられることが多い。

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