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SNAPSHOT 2026-11-01 07:30 JST

Signal

📡 Signal|Binance の補塡が9割に、上位10銘柄は全額裏付け

Binance が流出事件の 3 本目の更新で、補塡が被害額の 90% に達したと発表。上位 10 銘柄は 100% 裏付け済みで、出金は 11 月 1 日に再開予定。原資には SAFU と先物の保険基金の一部を使う。

LiveMakers 編集デスク

📡 Signal|Binance の補塡が9割に、上位10銘柄は全額裏付け

Binance は日本時間 10 月 31 日 23 時台、流出事件の 3 本目の公式更新を出し、流出した資産の穴埋めが被害額の 90% に達したと発表した。前日の 2 本目の更新では約 80% だった。BTC・ETH・USDT・BNB・SOL・USDC・XRP・USD1・RLUSD・ZEC の 10 銘柄は「100% 裏付け済み」とし、止めている出金は予定どおり 11 月 1 日(日)に再開する方針を変えていない。

穴埋めの残り 1 割は、この 10 銘柄の外にある流動性の薄いトークンだ。補償の原資には、会社の資金に加えて、利用者保護のための緊急基金 SAFU と先物の保険基金の一部が使われる。出金が戻る日に、利用者の資産の裏付けがどこまで揃っているかを見る材料が、この更新で初めて銘柄の単位で出た。

前日の更新で示された 34 時間の目標は 10 月 31 日の Signal、破られた場所と補償の全体像は Deep Dive で読んだ。本稿は、3 本目の更新で新しく分かったことを拾う。

80% から 90% へ、残りは上位 10 銘柄の外

Binance の告知ページに出た「Recovery Update #3」によると、補償のために確保した 63 億 4,000 万ドル超の会社資金で、被害額の 90% を手当てした。名前を挙げた 10 銘柄は、すべて利用者の残高に対して 100% の裏付けがあるとしている。

残る 10% について、告知は「上位 10 銘柄の外のトークン」で、流動性が低く、必要な量を集めるのに時間がかかりうると書いた。市場と相対取引(OTC)で買い続け、業界の相手と協力して残りの取得を進めるという。損失は利用者ではなく会社が負う、という一文は 1 本目の更新から変わらない。

約 30 億ドルが提携先によって凍結されていることは前日までの更新で示されており、この 63 億 4,000 万ドル超とは別の扱いだ。凍結分が戻れば、会社が負う額はその分だけ軽くなる。

補償の原資に、SAFU と先物の保険基金

3 本目の更新は、穴埋めに使った資金の出どころを 3 つに分けて示した。

  • SAFU の一部 — 2018 年 7 月に作った、利用者の資産を守るための緊急基金。今後 24 時間ほどで一部を使う。基金はアブダビ・グローバル・マーケット(ADGM)の規制を受ける清算機関 Nest Clearing and Custody が保管している
  • 先物の保険基金の一部 — 先物取引で清算が出たときの損失を吸収する基金。告知によると、使ったのはリスク管理の枠組みが求める水準を上回る分だけで、残りはその水準を満たしている
  • 会社自身の資金(コーポレート・トレジャリー)

SAFU は使った後、約 10 億ドルの規模まで積み戻すと約束した。先物の保険基金は、もともと手数料などで会社が積み立てた資金で、利用者の資産には含まれない。告知は、自動で反対側のポジションを減らす仕組み(ADL)が起きやすくならないかという問いにも答え、基金はなお必要な水準を上回っているとした。

緊急時の基金を本当の緊急時に使ったことになる。その代わり、次の事件に備える余力は、SAFU が積み戻されるまで薄くなる。

残高の証明は 11 月 3 日に後ろへ

利用者が自分の残高の裏付けを確かめる準備金の証明(Proof of Reserves)は、協定世界時 10 月 31 日 0 時のスナップショットを取り、すでにサイトに反映したとしている。

ただし、利用者が自分で検証できる完全なゼロ知識証明は、計算に 40〜50 時間かかるため、出るのは協定世界時 11 月 3 日(火)の見込みとした。2 本目の更新は「11 月 2 日(月)まで」に結果を出すとしていたので、1 日後ろにずれた。出金の再開が先に来て、裏付けを利用者が自分で確かめられるのはその後になる。

次に見るもの

最初の確認先は、11 月 1 日(日)に Binance の告知ページに出る出金の再開の告知だ。告知は「詳細が固まり次第知らせる」としており、全銘柄が一度に戻るのか、裏付けが揃った 10 銘柄から先に開くのかで、残り 1 割の扱いが見える。

その次は、協定世界時 11 月 3 日(火)に準備金の証明のページに出るゼロ知識証明だ。10 銘柄を持つ利用者は、自分の残高が少なくとも 1 対 1 で裏付けられているかを自分で検証できるようになる。SAFU の残高は、告知に示された BTC のアドレスをブロックチェーンの閲覧サイトで開けば、誰でも動きを追える。

ことば

  • SAFU(利用者のための安全資産基金) — Binance が 2018 年に取引手数料の一部を積み立てて作った緊急基金。事件で利用者の資産が欠けたときの穴埋めに使う。今回は一部を使い、後で約 10 億ドルまで戻すとしている。
  • 先物の保険基金 — 先物取引で、証拠金の足りない建玉を清算したときに出る損失を吸収する基金。足りなくなると、利益の出ている側の建玉を自動で減らす ADL が起きやすくなるため、取引所は一定の水準を保つ。
  • ゼロ知識証明 — 中身を明かさずに、ある主張が正しいことだけを数学的に示す方法。取引所の準備金の証明では、他の利用者の残高を見せずに、自分の残高が集計に含まれ、資産で裏付けられていることを確かめられる。

🔗 一次ソース

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