SNAPSHOT
BTC/USD$76,222+0.7%
ETH/USD$2,437.68+1.8%
ADA/USD$0.2000+3.5%
NIGHT/USD$0.02133+4.1%
S&P 5007,637.76+1.1%
日経平均先物64,865+1.1%
DXY100.236-0.1%
USD/JPY155.984+0.5%
Gold$4,380.90-0.1%
WTI$101.19-1.2%
米10年金利4.947%-1.2%
VIX15.44-12.8%
Review status: auto_collectedSource: collected_liveas-of 2026-09-18 08:45 JSTPacket ID: mext_2026091808Values are snapshots from the stated observation time.
SNAPSHOT 2026-09-18 07:30 JST

Signal

📡 Signal|Circle の Arc がメインネット稼働、手数料は USDC 建て

Circle が 9 月 16 日、レイヤー 1 ブロックチェーン Arc のメインネットを稼働。手数料は USDC で払い、創業バリデータ 11 社には BlackRock・DTCC・Visa と、日本から SBI グループ・住友商事が並ぶ。

LiveMakers Editorial Desk

📡 Signal|Circle の Arc がメインネット稼働、手数料は USDC 建て

Circle は 9 月 16 日、自社のレイヤー 1 ブロックチェーン Arc のパブリックメインネットを稼働させた。取引手数料を自社が発行するステーブルコイン USDC で払う設計で、発行体が自分の通貨の走る決済網まで持つ形になる。

検証者は公募ではない。創業バリデータとして名前が出ているのは BlackRock、DTCC、Galaxy、ICE、Mastercard、MoneyGram、SBI グループ、Standard Chartered、住友商事、Visa、Worldpay (現 Global Payments) の 11 社で、いずれも決済・清算・資産運用の既存インフラを動かしている側だ。合意形成は当面 Proof of Authority、つまり許可された参加者だけがブロックを確定させる方式で動く。誰が台帳を閉じるのかという問いに、Arc は名前の分かる 11 社と答えている。

■ 手数料をドルで払う

Arc でまず目につく仕様は、ガス代 (取引手数料) を USDC で払うことだ。多くのチェーンでは手数料をそのチェーン固有の値動きする暗号資産で払うため、送金コストが通貨の相場に連動する。Circle は Arc の構想発表時から、これを「低く予測可能なドル建て手数料。値動きする暗号資産を必要としない」と説明してきた。

実行環境は EVM 互換で、Ethereum 向けの開発ツールがそのまま使える。合意形成には Circle が受け継いだ Malachite エンジンを使い、Circle は「決定的な 1 秒未満の決済ファイナリティ」を掲げる。ほかに、残高と取引を選択的に秘匿する仕組みと、24 時間動く RFQ 方式の外国為替エンジンを組み込むとしている。USDC の流通量は 740 億ドル超と同社は説明している。

■ 名簿が先に決まっている

8 月 5 日の時点で、Circle は各社が何をするかまで公表していた。BlackRock はトークン化マネーファンド BUIDL を Arc 上に展開する見込みとされ、USDC との直結で機関投資家の申込と解約をオンチェーンで処理する。DTCC は自社が保管する証券のトークン化で協業し、開始時期を 2027 年後半としている。Visa、Mastercard、Standard Chartered、MoneyGram は、それぞれ決済・送金の側から参加すると述べている。

初日には銀行、資産運用、決済ネットワーク、取引所、カストディアン、DeFi プロトコル、ウォレット、AI プラットフォームにまたがる 100 社超と 100 超のアプリケーションが載った。8 月の発表では Aave、Uniswap、Morpho、Kraken、Binance Wallet、MetaMask、Fireblocks、Ledger などが名前を挙げている。分散型の金融プロトコルと、証券保管機関が、同じ許可型のネットワークの上に並んでいる。

■ 日本から 2 社

11 社のうち 2 社が日本の企業だ。SBI グループと住友商事が創業バリデータに入っている。

SBI と Circle の関係は新しくない。SBI ホールディングスは 2023 年 11 月に Circle との包括的業務提携の基本合意を公表し、2025 年 3 月には子会社の SBI VC トレードが「国内初」として USDC の一般向け取扱いを開始したと発表している。2025 年 8 月には合弁会社の設立も公表した。日本で USDC を円で買える窓口を作った側が、その USDC が走る鎖の検証者にもなった形になる。

住友商事については、今回の名簿以外に役割を説明する公表資料は確認できていない。商社が決済インフラの検証側に名前を出す例として、何を担うのかは今後の開示を待つことになる。

■ ARC トークンは配る約束ではない

Circle は今週、ARC トークン 100 億枚のジェネシス発行を完了したと明らかにした。ただし同社は、これが「ARC を公開でローンチする約束ではない」と明記している。ネットワーク手数料は引き続き USDC で払う。ARC はセキュリティ、ユーティリティ、ガバナンスの調整手段として設計されているという説明にとどまる。

合意形成についても、Proof of Authority から Proof of Stake への移行を 2027 年に検討するとしており、現時点で確定した日程ではない。トークンの配布も、検証者の開放も、まだ約束されていない。

■ 誰が決済を確定させるのか

Arc が示したのは、ブロックチェーンの設計思想としての分散の度合いではなく、金融インフラの所有関係だ。ドルのステーブルコインを発行する会社が、そのドルが動く場所と、動きを確定させる参加者の名簿を、同時に持っている。この並びは、既存の決済網が中央銀行と銀行の階層で成り立ってきたのと、別の形をしている。

そして許可型であることは、規制の側から見れば欠点ではない。誰が検証しているか分かる台帳は、監督当局にとって説明しやすい。前日の 9 月 15 日に米上院で市場構造を定める CLARITY 法の手続き投票が 60 票に届かず止まったことと並べると、法律が形を決める前に、民間のインフラが先に形を作っている。制度が後から追いつく順番は、この分野では珍しくない。

日程として残っているのは二つだ。DTCC の証券トークン化が 2027 年後半に始まるかどうか。そして Proof of Stake への移行が、2027 年の検討から先へ進むかどうか。どちらも、11 社の名簿が開くかどうかという同じ問いにつながっている。

■ ことば

  • Arc — Circle が作ったレイヤー 1 ブロックチェーン。取引手数料を USDC で払い、EVM 互換の実行環境を持つ。9 月 16 日にパブリックメインネットが稼働した。
  • Proof of Authority — 許可された既知の参加者だけがブロックを確定させる合意形成方式。誰でも検証に参加できる方式と違い、検証者の顔ぶれが台帳の信頼性を支える。
  • BUIDL — BlackRock が運用するトークン化マネーファンド。ブロックチェーン上で持ち分を記録し、申込と解約をオンチェーンで処理する。Arc 上への展開が見込まれている。

🔗 一次ソース

Related articles