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📡 Signal|Coinbase、欧州で USDT など 14 種を USDC へ自動換金
Coinbase が EEA の個人顧客の USDT など非 MiCA ステーブルコイン 14 種を10月30日に USDC などへ自動換金する。発行体の移行期間終了を受け、2024年の取引停止から預かり残高の換金へ進んだ。

Coinbase は、欧州経済領域 (EEA) の個人顧客が持つ USDT など 14 種類のステーブルコインを、10月30日に USDC などへ自動で換金する。同日までに外部のウォレットへ移さなかった残高が対象で、換金は換金時点の市場レートで行う。
欧州の暗号資産規制 MiCA で、ステーブルコインの発行体向けの移行期間が2026年7月1日に延長なく終わった。取引を止めるだけだった2024年末の措置から一歩進み、預かったまま持たせることもやめる。
第一報は28日の速報で報道をもとに伝えた。本稿は Coinbase のヘルプセンターの告知で中身を確かめる。
対象の 14 種と、30日に起きること
告知によると、対象は USDT、PAX、PYUSD、GUSD、GYEN、DAI、BUST、UST、RAI、PAXG、MUSD、USD1、USDS、TGBP の 14 種類。米ドル建てのものが中心だが、英ポンド建ての TGBP や金に連動する PAXG も含む。MiCA の上では、いずれも電子マネートークン (EMT) か資産参照型トークン (ART) にあたる。
Coinbase 上での売買と交換はすでに止まっており、持ち続けたい人に残る手段は外部のウォレットへの出金だけだ。10月30日に残っていた残高は 1 回限りで換金される。
- 換金先: 可能な場合は USDC、USDC が適さない場合はほかの取り扱い資産か通貨
- レート: 換金時点の市場レート
- 処理中: 残高が一時的にゼロと表示されることがあり、取引履歴に換金の記録が残る
- 税: 暗号資産どうしの交換は、国によっては課税の対象になりうる。Coinbase は税の助言をしないとしている
対象は、MiCA の暗号資産サービス提供者としてルクセンブルクの金融監督当局 (CSSF) の認可を受けた Coinbase Luxembourg の個人顧客だ。
期限のあとに送った分は戻らないことも
告知は、期限後の入金にも強く注意を促している。10月30日より後に送られた対象資産は、口座に反映されず、売買も換金も送金もできず、自動換金にも含まれない。Coinbase の対応できない資産の回収手続きで返せる場合もあるが、資産やネットワークによっては使えず、回収は保証されない。
もう 1 つの線引きは、将来の扱いだ。対象のステーブルコインが MiCA に準拠すれば Coinbase は取り扱いを見直すが、その場合でも、すでに済んだ換金は元に戻さない。
6 種から 14 種へ、止めるから換えるへ
Coinbase が欧州で非準拠のステーブルコインを制限するのは初めてではない。2024年12月13日、同社は Coinbase Europe と Coinbase Germany の個人顧客を対象に、USDT、PAX、PYUSD、GUSD、GYEN、DAI の 6 種の売買と受け取りを止め、USDC か EURC への交換か、自分のウォレットへの移転を求めていた。
今回は対象が 14 種に増え、措置も「取引を止める」から「預かり残高を換金する」に進んだ。告知はその理由を、発行体の移行期間が7月1日に延長されずに終わり、MiCA の認可を受けていない発行体のステーブルコインをもう扱えないためだと説明している。
Tether の USDT も、Coinbase の欧州の個人口座では USDC に置き換わる。ビットコインやイーサリアムのような発行体のない暗号資産と違い、ステーブルコインは発行体がどこの認可を持つかで、置ける場所が決まる。その線が、取引所の預かり残高の中身まで書き換えた。
次に見るもの
確認先は 2 つある。1 つは10月30日の換金のあと、Coinbase のヘルプセンターの同じ告知に、期限後の扱いや対象の追加が書き足されるかどうか。もう 1 つは、欧州証券市場監督機構 (ESMA) が公表する MiCA の暫定登録簿で、今回の 14 種の発行体のどこかが EU の認可を得るかどうかだ。認可が出れば Coinbase は取り扱いを見直すとしているが、30日に換金された残高は戻らない。
ことば
- MiCA — EU の暗号資産市場規則。暗号資産サービスの提供者とステーブルコインの発行体に、EU 加盟国での認可を求める。発行体の移行期間は2026年7月1日に終わった。
- 電子マネートークン (EMT) — 1 つの法定通貨の価値に連動するよう設計されたトークン。MiCA では、電子マネー機関か銀行として認可を受けた発行体しか出せない。
- 資産参照型トークン (ART) — 複数の通貨や金などの資産の価値に連動するトークン。MiCA では EMT とは別の認可の枠組みがある。
🔗 一次ソース