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📡 Signal|インドの FIU が海外取引所 15 社を名指し、遮断の根拠に 2025 年改正規則を加えた
インド財務省が 9 月 9 日、海外の暗号資産サービス提供者 15 社への不遵守通知と、アプリ・URL の取り下げ通知を発表した。締め出しは 3 度目だが、動いたのは社数ではなく遮断を命じる権限の置き場所である。
インド財務省は 9 月 9 日、金融情報機関 FIU-IND (インド金融情報ユニット) が海外に拠点を置く暗号資産サービス提供者 15 社に対し、マネーロンダリング防止法 (PMLA) 第 13 条に基づく不遵守通知を出したと発表した。同じ発表のなかで、FIU-IND 長官は情報技術法 79 条 3 項 (b) と 2025 年改正の仲介者規則 3 条 1 項 (d) を根拠に、15 社のアプリと URL を公開から取り下げるための通知も出している。
海外事業者の締め出し自体は 3 度目である。変わったのは社数ではなく、遮断を命じる権限がどこに置かれているかだ。2023 年 12 月には別の省庁に書簡で依頼する形だったものが、いまは FIU-IND の内側で完結し、根拠となる条文も 1 本増えた。
名指しされた 15 社
発表に列挙されたのは以下である (かっこ内は通知先の法人名)。
- Weex (Weex International Exchange Ltd)
- Blofin (BLF Global Ltd)
- Rezorex
- Bitunix (Bitunix LLC)
- DigiFinex (DigiFinex Ltd)
- Toobit (Hopeful Technology Co. Ltd.)
- XT.com (Fibtc Ltd / XT Technical Pte. Ltd.)
- LATOKEN (LAtrade Ltd)
- WOO X (Wootech Ltd)
- Pionex (Marketa Trading Inc.)
- ChangeNOW (CHN Group LLC)
- SimpleSwap (SimpleSwap Ltd)
- FixedFloat (FFGX Group LLC)
- WhiteBIT (UAB Clear White Technologies)
- Guardarian (FinSeven CZ)
構成には幅がある。板を持つ取引所だけでなく、口座を作らずに通貨を交換させるブリッジ型のサービスと、法定通貨から暗号資産への入口を担う事業者が同じ表に並んでいる。インドの規制が捉えているのは事業者の形態ではなく、交換・移転・保管という行為そのものだからだ。
引かれた条文は二つある
一つ目は PMLA 第 13 条である。2023 年 3 月に暗号資産サービス提供者がマネロン・テロ資金供与対策の枠組みに取り込まれて以来、交換・移転・保管、および資産の支配を可能にする手段の提供に関わる事業者は、インド国内か海外かを問わず FIU-IND に届出主体として登録し、報告と記録保持の義務を負う。発表は「これらの義務は活動に基づくものであり、インドにおける物理的な拠点の有無に左右されない」と明記している。海外に法人を置いているだけでは対象外にならない、という宣言だ。
二つ目が情報技術法 79 条 3 項 (b) と、2025 年改正の仲介者規則 3 条 1 項 (d) である。FIU-IND 長官はこの二つの下でノーダル・オフィサーとしての権限を行使し、違法に運営されていると認定した事業者のアプリと URL を公開から外すための通知を出した。
発表は最後に、暗号資産商品と NFT は規制されておらずリスクが高い、そうした取引による損失には規制上の救済がない場合がある、という注意も添えている。
3 年で動いたのは、社数ではなく権限の置き場所
2023 年 12 月 28 日、FIU-IND は Binance、KuCoin、Huobi、Kraken、Gate.io、Bittrex、Bitstamp、MEXC Global、Bitfinex の 9 社に第 13 条の説明要求通知を出した。このときの発表の見出しには、URL の遮断について「FIU-IND が電子情報技術省に書簡を送る」と書かれている。遮断は別の役所の判断を経る工程だった。
2025 年 10 月 1 日には 25 社が対象になり、ここで形が変わる。FIU-IND 長官が情報技術法 79 条 3 項 (b) の権限を自ら行使して取り下げ通知を出した。同じ発表は、その時点で登録済みの暗号資産サービス提供者が 50 社であることも記している。
そして今回、79 条 3 項 (b) に 2025 年改正の仲介者規則が重なった。通知の宛先も回数も似て見えるが、一つの機関が認定から遮断までを続けて行える範囲は広がっている。
名指しは、退出と同義ではない
2023 年に通知を受けた 9 社のうち、Binance と KuCoin は制裁金を支払ったうえで FIU-IND への登録を済ませ、インド市場に戻った。通知は市場からの排除ではなく、登録するか退出するかを選ばせる装置として機能してきた。FIU-IND は Bybit に対しても 9 億 2,700 万ルピーの制裁金を科している。
したがって今回の 15 社についても、遮断が最終状態だと読むのは早い。過去 2 回で実際に使われた経路は、罰金を払って登録し、遮断を解いてもらう道だった。
今後の分岐
Base は前例の反復である。15 社のうち規模の大きい数社が登録手続きに入り、制裁金の確定とともに個別に遮断が解かれる。この場合、実質的な変化はインド国内の届出主体が数社増えることにとどまる。
Risk は、アプリストアと通信事業者の段階で遮断が先に効く展開だ。2024 年 1 月に前回の遮断が実行された局面では、国内の登録業者の利用が伸びたと報じられた。利用者の資金が国内事業者へ移るのか、規制の外側にある経路へ散るのかで、この措置の評価は分かれる。
Alt は条文の射程が広がる展開である。今回はブリッジ型と法定通貨のオンランプが表に載った。板取引を持たない事業者にどこまで届出義務を及ぼすかは条文の解釈の問題であり、その答えは次の通知に並ぶ事業者の顔ぶれに表れる。
インドが 3 年かけて作ったのは、海外事業者を止める仕組みではなく、止めると決めた機関が自分で止められる仕組みだった。物理的な拠点を持たないことを前提に設計された事業に対して、拠点の有無を問わない義務を課し、遮断までを一つの発表のなかで完結させる。同じ構造を検討している国は、インドがこの 3 段階に何年かけたかを見ている。
🔗 一次ソース
- FIU-IND、15 の暗号資産サービス提供者に PMLA 第 13 条に基づく不遵守通知 — インド財務省 / PIB 公式発表 (2026 年 9 月 9 日・ヒンディー語)pib.gov.in
- FIU-IND、25 の海外暗号資産サービス提供者に不遵守通知 — PIB 公式発表 (2025 年 10 月 1 日)pib.gov.in
- FIU-IND、9 の海外暗号資産サービス提供者に説明要求通知 — PIB 公式発表 (2023 年 12 月 28 日)pib.gov.in
- FIU-IND、Bybit に 9 億 2,700 万ルピーの制裁金 — PIB 公式発表pib.gov.in
- India's FIU Orders Takedown of 15 Offshore Crypto Apps Over AML Non-Compliance — The Crypto Timescryptotimes.io