Signal
📡 Signal|VanEck、ビットコインも組み込む資産配分 ETF「WBMO」を上場
VanEck が株式・債券・金などにビットコインを組み込んだアクティブ運用の ETF「WBMO」を NYSE に上場。ビットコインは ETP 経由で比率は非開示、実質経費率 0.26%。モデルポートフォリオを 1 本の ETF にした。

米運用会社 VanEck は10月27日、株式・債券・金などの実物資産に、ビットコインへの投資を少しだけ組み込んだ ETF「VanEck Wealth Builder ETF」をニューヨーク証券取引所に上場した。ティッカーは WBMO で、アクティブ運用の 1 本で分散した資産配分をまるごと持てる設計だ。
ビットコインは、単独の ETF として買うものから、伝統的な資産配分の一部として最初から入っているものへと位置を移しつつある。助言者向けのモデルポートフォリオだったものを、誰でも証券口座で買える 1 本の ETF にした点が今回の新しさだ。
第一報は28日の速報で報道をもとに伝えた。本稿は VanEck のプレスリリースで中身を確かめる。
1 本に入っているもの
プレスリリースによると、WBMO は VanEck が投資先を選び、配分を管理し、組み替えまで行う「オールインワン」の ETF だ。中身は次の 5 つでできている。
- 世界の株式と債券
- 金を含む実物資産
- 変革をもたらす技術への狙いを絞った投資
- ビットコインへの「抑えた」配分
- VanEck 自身の ETF と他社の ETF の両方を組み入れる開かれた設計
ビットコインには直接投資しない。プレスリリースは、ビットコインへの投資を暗号資産の上場投資商品 (ETP) を通じて持つと明記しており、配分の比率は示していない。
手数料の内訳
経費率は総額で 0.33%。内訳は運用報酬 0.15% と、組み入れる ETF の手数料 (取得ファンド費用) 0.18% で、手数料の免除 0.07% を差し引いた実質は 0.26% になる。ETF の中に ETF を持つ構造なので、組み入れ先の手数料が経費の半分以上を占める。
運用はマルチアセット・ソリューションの責任者 David Schassler 氏が担う。Schassler 氏は「伝統的な 60/40 のポートフォリオは、別の投資環境のために作られた」と述べ、いまの環境で強いと考える資産クラスを 1 つにまとめたと説明した。60/40 は株式 6 割・債券 4 割の配分を指し、長く分散投資の標準とされてきた。
モデルから ETF へ
WBMO の土台は、VanEck の Wealth Builder のモデルポートフォリオだ。これまでは第三者の資産運用プラットフォームを通じて、金融アドバイザーが顧客の配分に使う形で提供されてきた。今回はその配分を、上場した 1 本の ETF にした。
この変化は、ビットコインの持たれ方の変化でもある。現物のビットコイン ETF は、投資家がビットコインを単独で選んで買う商品だった。WBMO では、株や債券、金と同じ配分の表の中に入り、比率の判断は運用者に委ねられる。イーサリアムなど他の暗号資産を入れるかどうかはプレスリリースに書かれていない。VanEck の運用資産は9月末時点で約 2,441 億ドルにのぼる。
次に見るもの
確認先は VanEck の WBMO のファンドページで公表される保有銘柄の一覧だ。ビットコインの ETP にどれだけ配分しているかは、プレスリリースでは分からず、上場後に開示される保有比率で初めて確かめられる。最初の月次のファクトシートで、株・債券・実物資産・ビットコインの比率が示されるかを見る。
ことば
- アクティブ運用 — 指数に連動させるのではなく、運用者が投資先や配分を判断して組み替える運用。WBMO では VanEck が配分と組み替えを担う。
- 取得ファンド費用 — ETF が別の ETF に投資するとき、その組み入れ先の ETF で生じる手数料。投資家が負担する経費率に含まれる。
- ETP (上場投資商品) — 取引所で売買できる投資商品の総称。現物のビットコインを裏付けにした ETF なども含まれる。
🔗 一次ソース