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SNAPSHOT 2026-11-02 23:03 JST

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📡 Signal|米財務省、ホルムズ通航料を送金したイラン取引所 BitBank を制裁

米財務省がイランの暗号資産取引所 BitBank を制裁指定した。7月に通航料を集める側を、9月に集めた金を動かす側を止めた形になる。

LiveMakers 編集デスク

📡 Signal|米財務省、ホルムズ通航料を送金したイラン取引所 BitBank を制裁

米財務省の外国資産管理室 (OFAC) が9月17日、イランの暗号資産取引所 BitBank を制裁指定した。ホルムズ海峡を通る船から集めた通航料が、この取引所を経由してイラン革命防衛隊 (IRGC) に届いていたというのが財務省の説明である。

海峡の通航料という徴収は、船を止められる物理的な力に支えられている。その入金を受ける口が銀行ではなく暗号資産取引所だったところに、この案件の位置がある。制裁が届く範囲を、当局が海の上から送金網まで引き延ばしにきた。

指定されたのは取引所だけではない

財務省の発表によれば、今回の指定対象は BitBank と、その開発を担った Pishtaz Simorgh Electronic Trade Company の二社、そして Hossein Ali Zaker Hossein、Mohammad Mahdi Zaker Hossein、Seyed Adel Heidari の三氏である。根拠は大統領令13902で、イランのデジタル資産部門を対象にした権限にあたる。

財務省は BitBank について、2026年6月から7月にかけて数億ドル相当のビットコインを IRGC へ移転させたとしている。発表では具体的な金額も取引日も示されていない。ベッセント財務長官は「イラン政権を暗号資産で支えようとする試みが OFAC の手の届かないところにあるわけではない」と述べた。

7月に入口を止め、9月に出口を止めた

この指定は単独の動きではない。OFAC は7月29日に、ホルムズ海峡を通る船から料金を取っていた Hormuz Safe Marine Services Authority と Persian Gulf Marine Insurance Company の二社を指定している。財務省はこのとき、海峡通過に際して船に義務的な「保険」の購入を迫る仕組みだと説明していた。

今回の発表が加えたのは、その先の経路である。財務省によれば、Hormuz Safe は2026年6月以降、受け取った支払いを BitBank を通じてイラン政権側へ回していた。7月に止めたのは料金を集める側で、9月に止めたのは集めた金を動かす側だ。徴収と送金は別の会社に分かれており、片方を指定しただけでは流れが止まらなかったことになる。

料金の水準について、CoinDesk は1隻あたり100万から200万ドルと伝えている。この金額は財務省の発表文には出てこない。

Babak Zanjani の名前が戻ってきた

財務省は BitBank を、すでに制裁指定されているイランの資金調達人 Babak Zanjani 氏が支配する取引所だと位置づけている。同氏は国営イラン石油会社の資金を横領したとして2016年にイランで死刑判決を受け、2024年に減刑された。2025年には政権に連なる事業を支える形で公の場に戻っている。

制裁対象者が刑期を挟んで新しい業態で再登場し、その業態が暗号資産取引所だった。制裁指定の実務が追いかけているのは個人でも会社でもなく、その人物が繰り返し作り直す資金の通り道のほうである。今回、発行体ではなく取引所と開発会社の両方が同時に指定されたのは、通り道ごと押さえる意図として読める。

次に見るもの

一つは、この指定が取引所の外へどこまで及ぶかだ。OFAC の指定は制裁対象者リスト (SDN List) に反映され、そこに追加されるウォレットアドレスの有無で、取引所という法人を止めたのか、それとも資金の経路そのものを名指ししたのかが分かれる。今回の発表文にアドレスの記載はない。財務省の報道発表面と OFAC の Recent Actions ページを、この案件が属する Operation Economic Outcast の次の指定まで追えば、そこは外から確認できる。

もう一つは、海運側の反応である。通航料を払う側は船主と保険会社で、指定された経路を使えば二次制裁の対象になりうる。海峡の通行がどう組み直されるかは、原油と海上運賃の側に先に出る。

ことば

  • OFAC (外国資産管理室) — 米財務省の中で経済制裁の指定と執行を担う部局。個人・企業・船舶を制裁対象者リストに載せ、米国の管轄下にある資産を凍結し、取引を禁じる権限を持つ。
  • 大統領令13902 — イランの特定の経済部門を制裁対象に指定できるようにした米国の大統領令。今回はこのうちデジタル資産部門を対象とする権限が使われた。
  • 二次制裁 — 制裁対象者と取引した第三国の企業や金融機関まで制裁の対象を広げる仕組み。米国と直接の関係がない事業者も対象になりうるため、経路を避ける動きが実務上の影響として先に出る。

🔗 一次ソース

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