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SNAPSHOT 2026-10-28 18:03 JST

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📡 Signal|Anthropic の S-1、米政府から没収株を6.3億ドルで買い戻し

Anthropic の S-1 が、米政府の没収株445万株を2025年10月に1株140.97ドル・計約6.3億ドルで買い戻し、9の投資家へ転売したと開示。

LiveMakers 編集デスク

📡 Signal|Anthropic の S-1、米政府から没収株を6.3億ドルで買い戻し

Anthropic が10月26日付で米証券取引委員会 (SEC) に出した上場の届出書 (Form S-1) に、米政府が没収した同社株の行き先が書かれていた。Anthropic は2025年10月、没収されていたシリーズ B 優先株445万3,900株を米政府から1株140.9676ドルで買い戻し、同時に同じ価格で9の適格投資家へ転売した。総額は約6億2,700万ドルになる。

この株は、FTX の元幹部2人が2022年に出資して得た持ち分だと報じられてきたものだ。8月の報道の時点では、売った時期も価格も買い手も明らかではなかった。届出書はそのうち時期と価格、買い手の数を初めて数字で示した。一方で、売却代金が FTX の破綻で損をした顧客に届いたかどうかは、届出書のどこにも書かれていない。初期報は28日の 速報 で伝えた。

届出書が書いたこと、書かなかったこと

届出書の「未登録の証券の売却」の節は、取引を次のように記す。2025年10月、自社のシリーズ B 優先株445万3,900株を、米政府から買い戻した。株は、Anthropic が当事者ではない法的手続きで、元の保有者から米政府へ没収されていた。買い戻しの価格は1株140.9676ドルで、同時に9の適格投資家へ同じ価格で転売し、対価の総額は約6億2,700万ドル。Anthropic 自身はこの取引で正味の手取りを得ていない。

届出書は「元の保有者」が誰かを書いていない。FTX の名前も出てこない。FTX との結び付きは報道によるもので、Business Insider は8月31日、FTX の元幹部キャロライン・エリソン氏とニシャド・シン氏が2022年のシリーズ B で出資した計5,000万ドル分 (シン氏4,000万ドル、エリソン氏1,000万ドル) の株を、米連邦保安官局 (USMS) が2025年中に既存の投資家へ売ったと伝えていた。エリソン氏の持ち分は2025年2月、シン氏の持ち分は同年4月の裁判所の命令で没収が確定したとされる。

届出書の記述で、報道の空白の一部が埋まった。売り手から直接買ったのは Anthropic で、時期は2025年10月、価格は直前の資金調達と同じ水準だった。

140.9676ドルという値段の意味

1株140.9676ドルは、Anthropic が2025年8〜9月にシリーズ F-1 優先株を約130億ドル分売った時の価格と同じだ。米政府の持ち分は、その時点の最新の調達価格で現金化されたことになる。

その4か月後の2026年1〜2月、Anthropic はシリーズ G-1 優先株を1株259.1364ドルで約235億ドル分売っている。同じ445万3,900株をこの価格で数えると約11億5,000万ドルで、売却時の約1.8倍だ。上場時の価格の幅は、届出書ではまだ空欄になっている。上場の価格が決まれば、この差はさらに動く。

没収した資産をいつ、どの価格で現金化するかは、被害者への返還額を左右する。値上がりが続く未上場株を、上場の届出の1年前に最新の調達価格で手放した判断は、結果として次の資金調達の値上がりを取り込まなかった。

代金の行き先は見えないまま

報道によると、FTX の破産手続きの記録には、6月末の時点でこの株の売却代金が破産財団に入った形跡がなかった。司法省の担当者は Business Insider に対し、資産の売却と被害者への補償の詳細は非公開で、手続きは続いていると答えている。

この点で、「米政府が FTX の債権者に返すために売った」という言い方は、届出書では確かめられない。届出書から読み取れるのは、米政府が株と引き換えに約6億2,700万ドルを受け取ったところまでだ。

上場の届出書には、過去3年の未登録の証券の売却を開示する決まりがある。これまで当事者が公に語らなかった政府の資産処分が、私企業の開示書類を通じて表に出た。

次に見るもの

確認できる次の一点は、S-1 の改訂版 (S-1/A) に入る上場時の価格の幅だ。SEC の開示システム EDGAR の Anthropic の提出書類の一覧に載る。もう一つは、FTX の破産財団が裁判所に出す報告で、司法省が管理する資産からの受け取りにこの約6億2,700万ドルが現れるかどうかを見る。Anthropic の上半期の売上など S-1 の中身は、27日の 記事 で伝えた。

ことば

  • Form S-1 — 米国で株式を新たに公開する会社が SEC に出す登録届出書。事業、財務、リスク、過去の株の発行と売却までを開示する。上場時の価格の幅は、後から出す改訂版 (S-1/A) で埋まることが多い。
  • 没収 (フォーフィチャー) — 犯罪に関わる資産を国が取り上げる刑事手続き。没収した資産は米連邦保安官局などが管理・売却し、代金は被害者への補償などに充てられうる。

🔗 一次ソース

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