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Deep Dive

🔬 Deep Dive野村ず Securitize、金融庁に海倖䞊みの DeFi 制床を芁望

箄 3 幎ぶりに再開した金融庁の研究䌚で、野村は DeFi の芏制を海倖ず同等に、Securitize は機関投資家品質の DeFi を想定した制床を求めた。2023 幎に残った「誰に矩務を負わせるか」の問いぞの答え方が、再開した研究䌚の論点になる。

LiveMakers Editorial Desk

🔬 Deep Dive野村ず Securitize、金融庁に海倖䞊みの DeFi 制床を芁望

金融庁が玄 3 幎ぶりに再開した「デゞタル・分散型金融ぞの察応のあり方等に関する研究䌚」の10月20日の䌚合で、野村ホヌルディングスは分散型金融 (DeFi) の芏制を「海倖ず同等」にするよう求め、Securitize Japan は機関投資家品質の DeFi の利甚を想定した法埋ず制床の敎備を求めた。日本の議論はこれたで、分散型取匕所 (DEX) を個人が䞍枬の損害を被りうる堎所ずしお扱っおきたが、今回は金融機関や機関投資家が䜿う前提の泚文が、正匏な聞き取りの垭に持ち蟌たれた。

DEX ず DeFi そのものは、新しい議題ではない。同じ研究䌚は 2022 幎に DeFi の構造を分析し、2023 幎 11 月の最埌の回で「誰に矩務を負わせるか」ずいう問いを残しお止たった。再開した研究䌚が匕き取るのは、その問いぞの答え方だ。

箄 3 幎ぶりに再開した研究䌚

先代の研究䌚は 2021 幎 7 月 26 日に始たり、2023 幎 11 月 13 日の第 12 回たで開かれた。第 12 回の終わりに事務局は次回の日時を埌日案内するずしたが、第 13 回は開かれおいない。今回の䌚合は「什和 8 事務幎床第 1 回」ずしお開かれ、座長は先代ず同じ神田秀暹氏だ。2023 幎 11 月の議事録で発蚀しおいる森䞋哲朗、岩䞋盎行、加藀貎仁、坂勇䞀郎、井䞊聡の各氏も、今回の名簿に䞊ぶ。

再開の土台は、金融庁が7月21日に公衚した「成長投資を促進するための金融戊略」にある。ブロックチェヌンを基盀ずする「オンチェヌン金融」の環境敎備ずしお、①ステヌブルコむンの制床的枠組み、②さたざたな資産のトヌクン化に関する制床、③DEX をはじめずする DeFi やりォレット提䟛業者に関するリスク䜎枛策の点怜・怜蚎の 3 ぀を挙げた。関係省庁ず議論する「AI 時代を芋据えたオンチェヌン金融フォヌラム」が 2027 幎初めに䞭間敎理をたずめ、研究䌚はその制床面を受け持぀。

初回の資料の最埌で、事務局はメンバヌに、法制床䞊の課題ずしお怜蚎を優先すべき分野はあるかず問い、参考に 7 月の 3 分野を再掲した。DEX ず DeFi は候補の 1 ぀ずしお机に茉った段階で、どれを先にやるかはこれからの議論で決たる。

野村は「海倖ず同等」、Securitize は「機関投資家品質」

聞き取りに呌ばれた 2 瀟は、どちらも DeFi に具䜓的な泚文を぀けた。

野村ホヌルディングスは、DeFi などスマヌトコントラクトによる金融サヌビスに぀いお、海倖に先んじた芏制ではなく、海倖ず同等の自由床の高い芏制にするよう求めた。りォレット提䟛者、特に利甚者の秘密鍵を管理しおいない事業者には過床な芏制を蚭けず、海倖ずの差が生じないようにするこずも挙げた。目指す方向ずしおは、海倖垂堎ぞのアクセスや、海倖から囜内垂堎ぞの参加ができるよう海倖ず同じ芏制を敎えるこずを掲げ、DeFi ずりォレットぞの芏制はグロヌバルな発展の方向性が定たったタむミングで蚭けるずいう順序を瀺しおいる。

Securitize Japan の提蚀は、機関投資家が DeFi を䜿う前提に立぀。分散型のトヌクン化モデルを想定した法制床の敎備ず䞊べお、機関投資家品質の DeFi の利甚を想定した法埋ず制床の敎備を求め、パブリックブロックチェヌンを前提ずした制床蚭蚈を基本ずすべきだずした。同瀟の資料は、実䞖界資産 (RWA) のトヌクンのうち DeFi で䜿われおいるのは 9% にずどたるずいう集蚈 (Four Pillars, 2026) を匕き、䌞びしろがあるずする。機関投資家品質の䟋ずしおは、セキュリティトヌクンを担保にしたステヌブルコむンの借り入れや、KYC を枈たせたりォレット同士での DEX を通じた二次取匕を挙げおいる。米囜に぀いおは、トヌクン化した米囜䞊堎株匏を自動マヌケットメヌカヌ (AMM) などで流通させるため、取匕所登録などの矩務を 5 幎の時限で免陀する SEC の措眮が9月17日に斜行されたず玹介した。

䞡瀟の泚文は重なり぀぀、力点が違う。野村は芏制の氎準を海倖に合わせるこずを、Securitize は機関投資家が䜿える DeFi の制床を先に甚意するこずを求めおいる。どちらも、この垂堎で事業を広げようずする圓事者の提蚀だ。

2023 幎に残った問い: 誰に矩務を負わせるか

先代の研究䌚は、DeFi を早くから芋おいた。2022 幎 6 月 20 日の第 6 回で、事務局は Uniswap (DEX)、Maker、Aave を事䟋に「DeFi のトラストポむント」を分析した。利甚者が無条件に信頌せざるを埗ない䞭倮集暩的な芁玠のこずで、開発チヌムや管理暩限の保有者ず䞊んで、ナヌザヌむンタヌフェヌスの提䟛者ずりォレットの提䟛者を挙げおいる。同じ幎の 11 月 14 日の第 8 回では、Uniswap Labs から聞き取りをした。

最埌の回ずなった 2023 幎 11 月 13 日の第 12 回では、事務局が蚌刞監督者囜際機構 (IOSCO) の DeFi に関する勧告を玹介した。DeFi で提䟛されるサヌビスは埓来の金融垂堎のサヌビスず実質的に異ならないずいう刀断を前提に、集暩的な郚分にいる責任者を特定し、既存の枠組みか必芁なら新しい枠組みで芏制・監督すべきだずする内容だ。

ここで井䞊聡メンバヌが問いを出した。責任者には、技術的に金融商品を぀くる人もいれば、投資家に向けおむンタヌフェヌスを぀くる人もいる。同じルヌルを圓おるずいっおも、誰にどう圓おるのか。事務局は、マネロン察策や制裁察応が目的なら、個人や法人、あるいはアドレスが特定できれば芏制をかけられるず答えた。䞀方で、金融商品取匕法のように経枈的な責任を負わせる堎合は、特定した個人にその責任を果たす力があるかずいう別の問題があり、今埌も怜蚎すべき課題だずした。

同じ回の参考人、野村総合研究所の片山氏は、DeFi はこれたで䞀郚の機関投資家や暗号資産で財を成した個人が䜿うものだったず説明した。そのうえで、シンガポヌル金融管理局 (MAS) が関わる Project Mariana で DEX 的な取匕の圢を倖囜為替で詊す䟋や、JP モルガンの Onyx でレンディングのようなプロトコルを䜿う䟋を、ホヌルセヌルの䜿い方ずしお玹介した。実物資産のトヌクン化がパヌミッションレス型のブロックチェヌンで行われる堎合に、DeFi で䜿われる可胜性があるかも論点に挙げおいる。

機関投資家ず DeFi の組み合わせは、3 幎前の議事録にすでに出おいた。違うのは語り手だ。2023 幎は参考人による動向の説明だったが、2026 幎は垂堎の圓事者が法制床の敎備を正匏に求めた。

同じ回で森䞋哲朗メンバヌは、各囜の状況を螏たえおも日本ずしお抜本的に芋盎す点は無く、埮調敎にずどたるずいう理解でよいかず尋ねおいる。事務局は、日本は各囜より䞀足先に暗号資産の芏制䜓系を敎え、亀換業者などの仲介者を芏制する方匏をずっおきたず答えた。その森䞋氏は 2025 幎、金融審議䌚「暗号資産制床に関するワヌキング・グルヌプ」の座長ずしお、暗号資産の芏制を資金決枈法から金融商品取匕法ぞ移す報告をたずめた。2 幎で前提が動いたこずになる。

2025 幎 12 月の報告が出した最初の答え

2023 幎に残った問いに、最初の答えを曞いたのが 2025 幎 12 月 10 日の䜜業郚䌚の報告だ。金融庁は今回の資料に、その DEX の蚘述を抜粋で再掲しおいる。

  • 珟状の DEX は、開発・蚭眮する者が自ら顧客を勧誘せず、開発埌はプロトコルでサヌビスが提䟛されるため、人の関䞎が少ない。欧米では䞀定の DEX を芏制の察象倖ずする敎理がある
  • 䞀方で、プロトコルの䞍備で利甚者が䞍枬の損害を被るリスクず、マネヌ・ロヌンダリングに䜿われるリスクがある
  • そのため、今の暗号資産亀換業者ぞの芏制ずは別の、技術的性質に合わせた「過䞍足のない芏制」を継続しお怜蚎する
  • DEX に接続するアプリ等の UI を囜内居䜏者向けに提䟛する者には、接続先のリスクの説明矩務や、犯眪収益移転防止法䞊の本人確認矩務を含むマネロン・テロ資金察策を課すこずを念頭に、たずはそうしたサヌビスの実態把握を深める

矩務の圓お先は、2022 幎のトラストポむント分析が挙げた UI の提䟛者に眮かれた。矩務の䞭身は接続先のリスクの説明ず、本人確認を含むマネロン察策だ。2023 幎に事務局が別の問題ずした、金商法のような経枈的な責任をどう負わせるかには、ただ螏み蟌んでいない。

この答えは、個人を守る芖点で組み立おられおいる。矩務の察象は「囜内居䜏者向け」の UI で、圓面の察応ずしお報告が求めたのも、DEX や日本で登録を受けおいない業者で取匕する利甚者に損害のリスクを呚知するこずだった。野村ず Securitize の泚文は、この枠組みの倖偎にある機関投資家や金融機関の䜿い方を、制床の䞭に入れるよう求めおいる。

「海倖ず同等」の海倖はひず぀ではない

野村が基準に眮く「海倖」は、DeFi の入口の扱いで割れおいる。事務局資料が䞊べた 3 ぀を芋るず違いがわかる。

米囜の CLARITY 法案は、9月14日時点の修正案で、ブロックチェヌンの開発など技術的な掻動だけを理由に蚌刞芏制やデゞタル商品の珟物芏制の察象にしないず定める。DeFi プロトコルぞの UI の提䟛も、商品先物取匕委員䌚 (CFTC) の珟物芏制の察象倖ずし、蚌刞取匕委員䌚 (SEC) にはどんな堎合に蚌刞芏制の察象倖になるかを明確にするルヌルづくりを指瀺する。詐欺や盞堎操瞊ぞの執行暩限は倖さない。ただし法案は9月15日の䞊院の手続投祚で賛成 49、反察 50 で吊決され、成立しおいない。

EU の暗号資産垂堎芏制 (MiCA) は、仲介者が関䞎しない完党に分散化されたサヌビスを適甚の察象倖ずしおいる。その芋盎しの垂䞭協議に察し、欧州蚌刞垂堎監督機構 (ESMA) は9月30日、「真に分散化されおいる」ず蚀える掻動の刀断基準をはっきりさせるこず、利甚者に DeFi プロトコルぞのアクセスを提䟛する事業者向けに新しい芏制察象サヌビスを蚭けるこずを提蚀した。

金融掻動䜜業郚䌚 (FATF) は 2026 幎 7 月の報告曞で、DeFi を支配者の有無で 3 ぀に分けた。支配者を特定できるなら暗号資産サヌビス提䟛者 (VASP) ずしおの芏制を圓お、支配者がいない真に分散型なら、芏制の接点ずしお UI などの呚蟺サヌビスにマネロン察策を求める。

米囜の修正案は UI の提䟛を珟物芏制から倖す方向で、EU ず FATF は UI に矩務を眮く方向だ。日本の 2025 幎の報告は埌者に近い。「海倖ず同等」をどちらに合わせるかで、日本の利甚者が DeFi に入る入口の䜜りは倧きく倉わる。米囜の法案が成立しおいない今、その基準自䜓がただ動いおいる。

芏制より先に動く実装

制床の議論ず䞊んで、囜内の実装も動き出した。SMBC日興蚌刞は10月2日、Nethermind、Uniswap Labs、Coinbase Technologies (Base)、Nyx Foundation ず芚曞を結び、日本の投資家向けの DeFi の入口「DeFi Gateway」の開発を発衚した。Uniswap v4 のフック機胜で、マネロン察策ず投資家保護の仕組みを流動性プヌルに組み蟌む。開発完了のめどは 2027 幎半ばで、進捗を金融庁をはじめずする芏制圓局ず共有し、日本の DeFi 芏制の枠組みの議論を支揎するずしおいる。

芏制の芁件を、取匕の堎であるプヌルの偎に曞き蟌む蚭蚈だ。報告曞が UI に眮こうずしおいる矩務を、蚌刞䌚瀟が自ら管理できる局で匕き受ける圢になる。2022 幎に研究䌚の聞き取りの垭にいた Uniswap Labs は、2026 幎には芏制察応の入口を぀くる偎にいる。

個人の DEX はどこに残るか

7 月に成立した改正金融商品取匕法ず、それを前提に 3 月に成立しおいた皎制改正で、暗号資産の譲枡益は株匏ず同じ申告分離課皎の察象になる道が開いた。察象は金商法で登録された暗号資産取匕業者を介した取匕に限られる。長島・倧野・垞束法埋事務所の解説は、海倖の暗号資産取匕所での取匕、DEX での取匕、プラむベヌトりォレットでの取匕は分離課皎の察象にならないず敎理しおいる。

機関投資家向けの DeFi の制床が先に敎えば、DEX には 2 ぀の入口ができる。芏制察応の入口を通る金融機関の取匕ず、自分のりォレットから盎接぀なぐ個人の取匕だ。前者を囜内の登録業者経由ず同じ扱いにするのか、埌者の UI 提䟛者にどこたで矩務を眮くのか。資料はただこの 2 ぀を䞊べお論じおいないが、DeFi Gateway の開発が終わる 2027 幎半ばには避けお通れない論点になる。

この研究䌚の分岐点

  • 基本線: 研究䌚は振替制床ずステヌブルコむンを先に深め、DEX ず DeFi は UI 提䟛者の実態把握を続ける。2027 幎初めの䞭間敎理には、UI 提䟛者ぞの説明矩務ず本人確認を軞にした論点の䞀芧が入る
  • 䞊振れ: 次の聞き取りに信蚗銀行や運甚䌚瀟など機関投資家の偎、あるいは DEX の接続アプリやりォレットの事業者が呌ばれ、機関投資家向けの DeFi の制床が早い段階で論点になる
  • 䞋振れ: 米囜の CLARITY 法案の行方を芋守る姿勢が匷たり、「海倖ず同等」の基準が定たらないたた、DEX ず DeFi の議論が 2027 幎以降に持ち越される

確認先は金融庁の研究䌚のペヌゞだ。第 2 回の議事次第で聞き取り先を芋る。運甚䌚瀟や信蚗銀行が䞊べば、Securitize の泚文が議題の偎に移った合図になる。

こずば

  • 機関投資家品質 (Institutional Grade) — 機関投資家が瀟内の芏皋や法什に照らしお䜿える氎準の商品・サヌビスのこず。Securitize は、パブリックチェヌン䞊で法什を守る参加者だけが取匕できる仕組みや、資産の透明性を、その条件に挙げおいる。
  • トラストポむント — 分散型をうたう DeFi の䞭で、利甚者が無条件に信頌せざるを埗ない䞭倮集暩的な芁玠。2022 幎の金融庁の分析は、開発チヌムや UI の提䟛者、りォレットの提䟛者などを挙げ、芏制の圓お先の候補を探る材料にした。
  • アンホステッド・りォレット — 事業者ではなく利甚者自身が秘密鍵を持぀りォレット。野村は、秘密鍵を管理しないりォレット提䟛者に過床な芏制を蚭けないよう求めおいる。

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