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SNAPSHOT 2026-11-04 23:03 JST

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📡 Signal|Circle、準備金収入8%減の第3四半期を ARC 販売で増収に

Circle の第3四半期は合計17%増の8億6500万ドル。柱の準備金収入は8%減で、増収を支えたのは ARC トークンの事前販売から計上した1億8200万ドルだった。

LiveMakers 編集デスク

📡 Signal|Circle、準備金収入8%減の第3四半期を ARC 販売で増収に

ステーブルコイン USDC を発行する Circle Internet Group は11月4日、2026年第3四半期 (7〜9月) の決算を開示した。総収益と準備金収入の合計は前年同期比17%増の8億6500万ドル。ただし柱の準備金収入は8%減の6億5800万ドルで、増収を支えたのは独自チェーン Arc のトークン ARC の事前販売から計上した1億8200万ドルだった。

米国の金利が下がるほど、USDC の裏付け資産から得る利息は細る。Circle はその穴を、自前のチェーンとトークンという新しい収益の型で埋め始めた。同じ開示で、従業員の約5%の削減も明らかにしている。LiveMakers は決算の数字 と 人員削減 を速報で伝えた。本稿は決算リリースと四半期報告書 (10-Q) から、その中身を分けて見る。

17%増の内訳

数字を並べると、増収の出どころがはっきりする。

  • 準備金収入: 6億5800万ドル (前年同期比8%減)。裏付け資産の利回り (Reserve Return Rate) は3.5%で、前年から0.61ポイント低下
  • その他の収益: 2億0700万ドル (同627%増)。うち1億8200万ドルが ARC の事前販売
  • 合計: 8億6500万ドル (同17%増)

準備金収入は、USDC の残高に利回りを掛けたものに近い。期中平均の USDC 流通量は8%増えたが、利回りの低下がそれを上回った。期末の流通量は739億ドルで、前年同期とほぼ同じ水準にとどまる。一方でチェーン上の USDC の取引量は13.9兆ドルと49%増えており、使われる量と置かれる量の伸びが分かれている。

ARC の事前販売をどう計上したか

10-Q によると、Circle は5〜6月に機関投資家へ8億0750万 ARC を1トークン0.30ドルで売り、約2億4220万ドルを受け取った。完全希薄化ベースのネットワーク評価額は30億ドルにあたる。販売は米国の私募の枠組み (レギュレーション D の規則506(b)) で行い、買い手には Arc がプルーフ・オブ・ステーク (PoS) に移ってから最低1年のロックアップがかかる。

受け取った代金は一度に売上にしていない。Circle は ARC の発行と配布、PoS への移行による機能の拡充を「履行義務」とし、その進み具合に応じて繰延収益から取り崩す。第3四半期までに計上したのが1億8180万ドルで、残りは負債の側に残る。ARC の初期供給100億トークンの発行は9月14日、Arc の一般公開は9月16日だった。

条件も付いている。ARC が引き渡されない場合や、2028年5月8日までに Arc が PoS (または委任型 PoS) に移らない場合などには、買い手に返金する定めがある。通期の会社予想で「その他の収益」を3億1000万〜3億3000万ドルとしているのも、この販売の計上を含んだ数字だ。

利益の伸びは費用の側から

継続事業の純利益は2億2600万ドルで5%増、希薄化後の1株利益は0.84ドル (前年同期0.64ドル) だった。営業利益は2億0830万ドルと、前年同期の8100万ドルから約2.6倍になった。調整後 EBITDA は3億1700万ドルで85%増える。

利益を押し上げたのは、ARC の計上に加えて分配費用の減少だ。USDC の流通を担う提携先に払う分配・取引などの費用は4億1200万ドルで8%減り、収益から分配費用を引いた RLDC は4億5300万ドル、比率は52%に上がった。人員削減は「組織構造を事業モデルと戦略上の優先順位に合わせる」ためで、関連の費用は約910万ドル。削減の人数は開示していない。

ステーブルコインの発行体は、金利の上下に業績を預ける事業として見られてきた。第3四半期の Circle は、その依存を減らす手を2つ同時に打っている。分配費用を抑える交渉と、トークンの販売という金利と無関係な収益だ。後者は一度きりの計上に近く、毎四半期くり返せる収益ではない点も数字に表れている。

次に見るもの

確認先は2つある。1つは、欧州銀行監督機構 (EBA) が10月14日に USDC を MiCA (EU の暗号資産市場規制) の「重要な電子マネートークン」に指定し、11月12日から適用されること。10-Q によると、この指定を受けた電子マネートークンは USDC が最初で、以後は EBA と国の当局による二重の監督を受ける。その負担が次の開示でどう語られるかを見る。もう1つは、第4四半期の決算で ARC の繰延収益の残りがどこまで取り崩されるかと、準備金収入が利回りの低下をどこまで受けるかだ。

ことば

  • 準備金収入 — USDC の裏付けとして持つ短期米国債や預金から得る利息。Circle の収益の大半を占め、米国の政策金利が下がると細る。第3四半期は利回り3.5%で前年より低下した。
  • 繰延収益 — 代金は受け取ったが、約束したサービスをまだ果たしていない分を負債に置いておく会計処理。Circle は ARC の代金をこの形で持ち、Arc の PoS 移行などの進み具合に応じて売上に移す。
  • RLDC — 収益から、提携先に払う分配・取引の費用を引いた額。Circle が自社の稼ぐ力を示す指標として使い、第3四半期は52%まで比率が上がった。

🔗 一次ソース

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