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📡 Signal|Upwind、評価額38億ドルでシリーズC 4億ドルを調達
クラウドセキュリティの Upwind が Bessemer 主導のシリーズ C で 4 億ドルを調達、評価額は 38 億ドル。3 つの AI エージェントを軸に、守る範囲を端末まで広げる。

クラウドのセキュリティを手がける Upwind は10月28日、シリーズ C で 4 億ドルを調達したと発表した。主導は Bessemer Venture Partners で、同社が配信したプレスリリースは評価額を 38 億ドルとしている。2.5 億ドルのシリーズ B から 9 か月たたないうちの調達で、累計の調達額は 8 億ドルを超えた。
Upwind 公式発表「The Next Wave Is Here: Upwind's $400M Series C」(2026-10-28)Upwind | Cloud & AI Security for the Realtime Era
AI の利用が企業のクラウドに広がるほど、守る対象も増える。Upwind はその防御を、AI のエージェントに任せる方向へ製品を組み替えている。
4 億ドルの中身
CEO で共同創業者のアミラム・シャハール氏が同社のサイトに書いた発表によると、シリーズ C には Greylock Partners、Cyberstarts、Salesforce Ventures、TCV など既存の投資家が加わり、Canapi Ventures が新たに参加した。プレスリリースは、2026 年の売上が 4 倍になったと書くが、売上の金額は示していない。顧客の例として Siemens、Roku、Nubank などを挙げている。
額は、事前の報道より大きくなった。イスラエルの経済紙 Globes は 9 月 2 日、関係者の話として、Upwind が評価額 38 億ドルで 3 億ドルの調達をまとめつつあると報じていた。評価額は報道と同じ 38 億ドルで、集めた額が 1 億ドル上積みされた形だ。
守る範囲を「端末」まで広げる
シャハール氏は発表で、セキュリティは「いまやクラウドと AI の話だ」と書いた。製品の方向として示したのは、守る範囲の拡大だ。これまでの「コードからクラウドまで」に、社員のパソコンなどの端末を加え、「端末からコード、クラウドまで」を一つの製品で見るとしている。
その中心に置くのが、役割の違う 3 つの AI エージェントだ。
- Blue Agent — 複数のログをまたいで調べ、攻撃の経緯を一本の筋にまとめ、動いているシステムへの攻撃の試みに対処する
- Red Agent — 見つかった弱点が、実際に攻撃に使えるかを試す
- Green Agent — 何千もの指摘を、少ない手直しでまとめて片づけられる急所を探す
あわせて、端末に置く「AI センサー」や、AI エージェントとその機能 (スキル) を調べる仕組みも開発するとした。AI セキュリティの研究部門も立ち上げ、エージェントの安全性や最先端のモデルの評価に取り組む。
Wiz の後の空白
クラウドのセキュリティでは、Google が 320 億ドルで買収した Wiz が大きな存在だった。Globes は Upwind の伸びを、その買収の後に生まれた空白と結びつけて報じている。大手に吸収された会社の顧客が、独立した選択肢を探す。その受け皿に、評価額 38 億ドルの資金が付いた。
もう一つの追い風は、AI のエージェントそのものが守る対象になったことだ。企業が AI に社内のシステムを操作させれば、そのエージェントが攻撃の入り口にもなる。Upwind は、エージェントを守る側と、エージェントで守る側の両方に製品を広げる。
次に見るもの
確認先は、Upwind が予告した端末向けの「AI センサー」の正式な提供開始の発表だ。端末まで広げると、これまで端末を守ってきた CrowdStrike などの領域と重なる。次の資金調達か上場の準備の段階で、4 倍とした売上の金額が初めて開示されるかどうかも、成長の実態を測る手がかりになる。
ことば
- シリーズ C — スタートアップが事業の拡大期に行う資金調達の段階。シリーズ A・B を経て、製品と売上がある程度固まった会社が、規模を広げるために大きな額を集めるのが一般的だ。
- 評価額 — 投資家が、その会社の株式全体にいくらの値を付けたかを示す額。上場していない会社では、新たに出資する投資家との交渉で決まる。
- Wiz — クラウドのセキュリティの製品で急成長したイスラエル発の会社。Google が 320 億ドルで買収し、独立系の競合にとっては顧客を取り込む機会が生まれた。
🔗 一次ソース

