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📡 Signal|x402 のバッチ決済、Solana は「本番」 PayAI の文書はなおプレビュー
Solana は AI エージェントの x402 バッチ決済を「本番」と書いたが、PayAI の文書はなお公開プレビューで、チャネルの上限は全体で1,000。動く本番と正式提供の差を確かめた。

Solana の公式アカウントは11月6日 (米国時間)、10月の振り返りの投稿で、AI エージェントの支払いが「プレビューから本番に移った」と書いた。例に挙げたのは、PayAI と BlockRun が Solana で出した x402 のバッチ決済で、エージェントが複数の AI モデルの呼び出しの代金を1回の USDC の取引でまとめて払える。
ただ、決済を仲介する PayAI 自身の開発者向けの文書は、11月8日時点でもこの機能を「公開プレビュー」と書き、サービス全体で1,000チャネルの上限を置いている。動いていることと、上限なしに誰でも使える段階にあることは別だ。初期報は11月6日の速報で伝えた。
バッチ決済の仕組み
x402 は、ウェブの「402 Payment Required」の応答を使い、AI エージェントがその場で少額を払ってデータや API を使うための決済の手順だ (10月12日の Deep Dive)。従来は1回の呼び出しごとに1回の送金を記録していた。
バッチ決済は、x402 の仕様に Cloudflare と Coinbase の開発者が加えた方式だ。
- エージェントが最初に USDC を預けて支払いの「チャネル」を開く
- 呼び出しのたびに、累計額を書いた署名つきの伝票 (バウチャー) を渡す
- 売り手はブロックチェーンを照会せずに署名を確かめてサービスを返し、後でまとめて1回の取引で精算する
小さな支払いの数だけ手数料と待ち時間がかかる問題を、ブロックチェーンの外で積み上げて内側で1回に締めることで解く。
「本番」の中身
PayAI は9月30日にこの方式を Solana で公開プレビューとして開いたと、Solana Compass が PayAI の投稿を引いて伝えた。PayAI の文書に今書かれている条件は次のとおりだ。
- 対象は Solana のメインネットの USDC だけ
- 1つのチャネルを開くときの預け入れは0.01〜100 USDC
- 1つの売り手が同時に持てるチャネルは10まで
- PayAI が手数料を肩代わりするチャネルは、サービス全体で1,000まで
メインネットで本物の USDC が動いている点では、すでに本番の環境だ。一方で、上限の枠と「プレビューの終了の方針」の節が残っており、提供する側の言葉では正式な提供の前の段階にある。Solana の振り返りの「本番」は前者の意味で、PayAI の「プレビュー」は後者の意味で使われている。
BlockRun の数字
使い手の側では、AI モデルの呼び出しを仲介する BlockRun がこの方式を取り入れた。Bitcoin.com News (10月7日) によると、BlockRun は113を超える AI モデルを1つの窓口で呼び出させ、1回ごとに課金している。BlockRun はバッチ化で月2万ドルを超える手数料を減らし、待ち時間を約10分の1にできるとしている。
PayAI が示した例では、BlockRun は従来の方式で30日に1,850万件の支払いを精算し、ネットワークの手数料に約1万8,400ドルかかった。バッチ決済なら同じ流れが1ドル未満になるというのが PayAI の見積もりだ。いずれも事業者の側の試算で、実測の公表ではない。
次に見るもの
確認先は PayAI の開発者向け文書のバッチ決済のページだ。「公開プレビュー」の表記と1,000チャネルの上限が外れるかが、正式な提供への移行を示す。もう一つは、Solana のチャネルのプログラムの取引件数で、Solana Compass の分析ページで、バッチ決済が実際にどれだけ使われているかを確かめられる。
ことば
- x402 — HTTP の402応答を使い、AI エージェントが API やデータの代金をその場で少額払うための決済の手順。Coinbase が始め、Cloudflare なども仕様に加わっている。
- 支払いのチャネル — 先に資金を預けておき、個々の支払いはブロックチェーンの外で署名だけで積み上げ、最後にまとめて精算する仕組み。少額の支払いを大量にこなすときの手数料を抑えられる。
🔗 一次ソース

